カーライフ
更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.03.10
永福ランプのマニアック車パトロール隊 〜スバル アルシオーネSVX〜
【今回のマニアック車】スバル アルシオーネSVX

「ジウジアーロだから!」
近所を走っていたら、道ばたのパーキングメーターに、アルシオーネSVXが止まっていて、思わずハッとした。
アルシオーネSVXといえば、かのジウジアーロがデザインを担当した歴史的名作。私もかつて新車で手に入れたクルマである。
ただその頃はすでに生産終了寸前で、ほとんど叩き売りみたいにお安い限定モデル(S4)があったので、それを購入した。ボディカラーはグリーンだった。道ばたのSVXもグリーン。思わず「俺が乗ってたクルマか!?」と二度見したが、判別がつくはずもなく、3秒後には通り過ぎてしまった。
SVXはジウジアーロデザインの名車である。国産旧車高騰の折、「100万円以下」というシバリがある当コラムで取り上げられるはずはないだろう……と思いつつ、グーネットを検索して仰天した。
安いっ!! SVXはぜんぜん高騰していないっ!! 最安なんと50万円やんけ!! 当コラムに登場の資格アリッ!!
そういえば、超高騰中のR32スカイラインGT-Rは、10年前には最安60万円だった。知り合いのMさんは、当時予算100万円で探し始めて、結局総額120万円で買ったという。それが今じゃ、メーター改ざん車でも400万円以上する。走行10万㎞超えでも500万円以上、最高2000万円になっている。まさかこんなことになるなんて、10年前は誰一人思わなかった。
ひょっとしてこのSVXも、近い将来そういうことになるかもしれない。なにせレア度ではGT-R以上なのだから。
ATしかないし、乗ってもあんまりおもしろくはないけど、SVXのデザインが好きならば、今のうちに50万円で買って手塩にかけておけば、いずれ10倍に化ける……可能性もゼロではないだろう。
経歴
1985年 アルシオーネ発売
2+2座のスペシャリティクーペとしてデビュー。歴代スバル車で唯一のリトラクタブルヘッドライト搭載車で、ボディ全体も当時としてはとんがったデザインだった。
1991年 後継車としてSVX誕生
ジウジアーロによるスタイリングをまとった本格派グランドツアラー。3.3ℓエンジンを搭載し、ルーフ部分は曲面ガラスで航空機のキャノピー風にデザインされている。
1996年 生産終了となる
美しいフォルムやスバル自慢の水平対向6気筒エンジンなどが高く評価されたものの、販売には直結せず。何度か特別仕様車なども追加されたが、生産終了となった。
マニアック指数 70点

グーネット掲載車価格帯 50万〜300万円

自動車評論家 永福ランプ
かつて(今も)清水草一、以前はMJブロンディ、そして現在は永福ランプと名乗る。カーマニアを自称し、街中を走るマニアック車を見つけ出すことに老後の楽しみを見つけた。
(掲載されている内容はグー本誌2022年4月号の内容です)※中古車価格はグーネット 2022年2月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。