カーライフ
更新日:2022.03.22 / 掲載日:2021.10.08
永福ランプのマニアック車パトロール隊 〜ホンダ シビック(EF型)〜
【今回のマニアック車】ホンダ シビック(EF型)
オレも乗ってたクルマだから!
近所の幹線道路を走っていたら、なんだかわからないけど衝撃的にカッコいいクルマを目撃した。それはまるでガラス張りの宇宙船。コンパクトでスタイリッシュで、機能美に満ちていた。
「あ、あれは……」
なんと4代目シビック! ホンダの全盛期を代表する1台で、カーマニアの間では「EF9」と呼ばれる名機である。
なにを隠そう20数年前、私はこれと同じシビックに乗っていた。サーキット走行会用に中古車を買って足まわりを固め、メタルクラッチを入れて“漢仕様”にしていたのである。おかげで乗り心地は激悪になり、乗るたびに内臓が痛んだが、じつにいいクルマだった。もちろん走りもすばらしかったが、今思えば、なによりもデザインがよかった。
その愛機は、DOHC VTECエンジンを搭載した「SiR2」だったが、目撃した個体もおそらくソレ!ボディカラーも同じである! オレが乗ってたシビックって、こんなにカッコよかったのか! と震撼した。
4代目シビックが登場したのは87年。当時もシビックのデザインはシンプルで秀逸だったが、34年後の今見ると、その傑作ぶりがさらに際立って感じられる。真の名作とは、時を経るほどに、その価値を増すのだろう。
さっそくグーネットで検索してみると、執筆時点の流通台数はわずか14台。価格帯は89万円から380万円まで! VTECエンジンじゃなければ100万円前後だが、SiR系は軒並み300万円を超えている。私が買ったときはたしか100万円くらいだったが……。
思えば4代目シビックは、今や立派なジャパニーズ・ネオクラシックスポーツ。高値が付くのも当たり前かもしれない。
それにしても、今見る「EF9」シビックは、本当にカッコよかった。当時よりも断然!
経歴
1987年 4代目へモデルチェンジ
「ワンダーシビック」と呼ばれた先代型から、直線基調のスマートなフォルムを受け継ぎ、より低く、幅広くなったEF系は「グランドシビック」と呼ばれた。
1988年 一部改良、ABS装着
ATモデルにシフトロック機構が搭載されるなど、機能系の一部改良が行われた。一部の4WDグレードではトラクション制御システムも採用されている。
1989年 マイナーチェンジ
マイナーチェンジで装備を充実化。さらに、自然吸気エンジンをハイパワー化し、リッターあたり100馬力を達成。SiRグレードに搭載させた。
1991年 5代目へモデルチェンジ
当時の慣例にもれず4年でモデルチェンジ。次期型はEG系となり、より曲線を使ったスタイリングを採用、「スポーツシビック」と呼ばれる。
マニアック指数 90点
自動車評論家 永福ランプ
かつて(今も)清水草一、以前はMJブロンディ、そして現在は永福ランプと名乗る。カーマニアを自称し、街中を走るマニアック車を見つけ出すことに老後の楽しみを見つけた。
(掲載されている内容はグー本誌2021年11月号の内容です)※中古車価格はグーネット 2021年9月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。