新型車比較・ライバル車対決
更新日:2021.08.21 / 掲載日:2021.08.05

新型アクア vs ヤリス【同門対決】

華やかさは控えめながらも、実のある進化を果たした新型アクア。実用車として大きく飛躍したことにより、ライバル勢との比較が気になる人も多いはずだ。各モデルの気になるポイントを中心に違いを確認してみよう。

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icon TOYOTA 新型アクア

価格帯:198万~259万8000円

最新装備&機能を武器に超激戦区に殴り込み

ヤリス譲りの走りに加えて、コンパクトクラスに求められる実用性能も巧みに融合。スタイルこそ従来型のキープコンセプト路線だが、中身に関しては想像以上の進化を果たしている。控えめな風貌からは想像できないほどの高い性能が詰まったモデルだ。

icon TOYOTA ヤリス

価格帯:199万8000~252万2000円

メカニズム&装備を共有する姉妹車的存在

改良されたe-POWERとプレミアムキャラを武器に好調な販売実績を記録中。他車では必須の運転支援機能がOP装備となるなど、残念な一面もあるが、唯一無二の電動走行感や上質キャビンはその弱点をカバーして余りある。アクア登場後にどれほどの影響を受けるかが焦点だ。

新型アクアと大きな違いは?

違いは居住性のみにあらず。実走行の違いも見極めたい

 両車を並べてみると、スタイリングからして想定しているユーザーが異なるのが歴然だ。ヤリスはスポーティなスモール2BOXらしい風貌だ。それをフロントマスクや空力造形で演出するだけでなく、プロポーションにまで手を加えているのがヤリスのこだわりと潔さ。結果、後席のレッグスペースやヘッドルームの寸法は最低限は確保したものの、視覚的な圧迫感が強く、前席に偏ったキャビンスペースになってしまった。

 アクアは従来型からの流れを汲んだロングキャビンプロポーションを採用する。プレミアム性や実用性を重視するモデルに採用されるパッケージだが、アクアはルーフ後半を絞り込んでいるため、居住性や積載性を最優先した設計とは言い難い。ホイールベースこそヤリスよりも長くして、その伸び代の余裕をキャビンと荷室スペースの拡大に活かしているが、本格的に実用性を売りにしているモデルほど割り切った設計ではない。それでも後席機能を重視するユーザーにとっては、後席周りの使い勝手の向上は魅力になるはずだ。

 2車の選び分けとしては、まず最高水準の燃費をメインにして、実用性をサブの条件として検討するのがいいだろう。

 アクアとヤリスに絞り込む第一の条件になる燃費、さらに走りで判断するならば、判明しているスペックだけでは判断し難い。両者のエンジン&電動モーターのパワースペックは同じだが、車重はアクアの方が約70kg重い。なおヤリスハイブリッドのGより20kg重いだけのアクアBは、ヤリスと同じリチウムイオンバッテリーを搭載しているため、ヤリスと同じWLTC総合モード燃費だ。

 モード燃費は装備や装着タイヤの影響も大きく、燃費最優先ならヤリスの最軽量モデルを選ぶのがベストだが、大きく重くなっている割にはアクアの燃費は良好で、プレミアム性と燃費の両立となればアクアは断然有利。同等グレードの比較でも価格は6万円前後の違いしかない。コスパの面もほぼ同じと考えていい。

 B以外のバイポーラ型電池を搭載するグレードは、カタログ燃費と実燃費の差も少なそうだ。さらに電池の特徴をフルに引き出した設計を採用しているならば、電動走行領域の拡大や加速性能の向上も見込まれる。実走行ではドライバビリティと燃費の両面からヤリスを超える可能性も見えてくる。

 キャビン実用性向上のヤリスとして選んでもいいが、新型バッテリーの導入によるアクアの走りの変化も、両車を比較する上でかなり重要なポイントになるだろう。

キャビン設計/ヤリスは前席優先の設計。実用重視ならアクアが優位

icon 新型アクア

基本レイアウトはヤリスに近いが、シフトレバーはインパネ下に配置。フロアコンソールにはUSB端子(Type-C/Type-A)が配置される。

icon ヤリス

コンソール上部にディスプレイオーディオを配置するレイアウト。シフトレバーなどの操作スイッチはフロアコンソールに配置される。

前席のスペースはさほど変わらないが、後席はヤリスの方が明らかに手狭。後席にも一定の快適性を求めるならヤリスは少し厳しい。

走り/スペック的にはヤリスが上だが、新バッテリーの性能次第で逆転もありそう

icon ヤリス

シャシー性能も高く評価されているヤリス。新型アクアよりも軽量のため走行性能はヤリスに分がありそうだが、アクア採用のバイポーラ型電池の制御次第では、アクアとの逆転もありそうだ。

1.5Lハイブリッドは91PS/12.2kg・m(エンジン)+59kW/141Nm(モーター)を発揮。スペック面はアクアとまったく同じだ。

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●文:川島 茂夫/月刊自家用車編集部

提供元:月刊自家用車

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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