【グー連載コラム】車両チェックマイスターへの道　（2020年5月）

KEY POINT
ブランドならではの信頼性の高さを持ち合わせたモデルなので、走行距離や価格といった基本的な要素をチェックしたい。

［先代型］中古車中心相場：20万から100万円 新車販売時期：2005年8月から2012年1月
［最終型］中古車中心相場：140万から480万円 新車販売時期：2012年1月から

　GSは、メルセデスのEクラスやBMWの5シリーズに匹敵する走行性能を持つ、国産屈指のスポーティサルーン。走りだけでなく、内外装のデザインや先進的な機能の充実ぶりなどは、プレミアムブランドにふさわしいレベルの高さで、オーナーの所有欲を満たす要素を多く持ち合わせている。
　非常に魅力的なモデルだが、新車販売台数も、中古車の流通台数もそれほど多くない。ただし、新車価格が高い半面、現行型の中古車価格は新車時の半分以下まで下がっており、先代型ならさらにリーズナブルな水準となっている。年式やグレード、コンディションによって相場には差があるものの、走行性能や装備内容を考慮すると、同クラスのセダンと比較しても、際立って買い得な選択であることは間違いない。
　スポーティなモデルだが、高級車でもあることからハードに扱われていた物件は少なく、レクサスならではの信頼性の高さも相まって、車両チェック時にナーバスになる要素は少ないだろう。経年による劣化具合が年式や距離に見合っているか、販売価格が相場と乖離していないかといった基本を押さえつつ、カスタマイズされていた形跡の有無などを確認しておけば、良質な物件を選べる可能性が高まるはずだ。

ステアリングやシフトノブ、ナビ操作部といった触れる頻度が高い部位は、劣化具合から前オーナーの使い方が判断できる。

擦れやシミなどの状態を確認し、座面や背もたれのサイドサポート部の表面が固く、ひび割れが生じているものは避けたほうが賢明だ。

パワーシートをはじめ、電動機能の可動状態を確認。上級グレードでは助手席オットマンや電動サンシェードもチェックポイントだ。

タイヤサイズはグレードによって異なるが、17から19インチとなるため、交換時の費用が高くなる。溝の状態はしっかり確認しておこう。

最低地上高が低めのスポーティなスタイルが特徴なので、バンパーやサイドスポイラーの下側に擦った形跡がないかどうか確認すべき。

開口部の広さや容量が自分のニーズに合っているかチェックしつつ、内部の汚れやキズ、凹み跡などが残っていないかどうか確認したい。

撮影／フォッケウルフ
※写真はすべて現行型。
※中古車価格はグーネット 2020年4月調べ。記事中の価格は参考であり、中古車価格を保証するものではありません。