徹底分析中古車相場
更新日:2019.04.01 / 掲載日:2019.02.08

【ホンダ ステップワゴン】3年落ちで150万円の物件も!? 現行型がそろそろ買い時

 SUVブームの最中、いまだ根強い人気を誇るのが、5ナンバーサイズミニバン。日本ではトヨタ ヴォクシー/ノア、日産 セレナ、ホンダ ステップワゴンが3強モデルと言われている。日常的に5名以上乗車する使い方なら、SUVよりもミニバンのほうが便利なのはたしかで、2018年の新車登録台数累計を見ても各車が上位にランクインしている。そんなわけで、今回は5ナンバーミニバンの人気モデルのひとつ、ステップワゴンの相場に注目してみた。

 ところでステップワゴンは、同クラスのほかのライバルに比べて、販売面で苦戦している。昨年もっとも売れたセレナ(9万9865台)、それに続くヴォクシー (9万759台)に対し、ステップワゴンは5万6872台に留まっている。しかし、中古車は需要の高い人気モデルほど相場が上がる傾向にあるから、中古車として買うならステップワゴンは注目しておきたいモデルなのである。

ホンダ ステップワゴンってどんなクルマ?

 初代ステップワゴンが登場したのは1996年5月で、今から20年以上も昔のこと。乗用車ベースのピープルムーバーの先駆け、つまりミニバンブームの火付け役として登場したのがはじまりだ。現行型となる5代目が登場したのは2015年4月で、排気量を従来の2.0Lから1.5Lターボにダウンサイズしたのが話題となった。ボディサイズは先代とほぼ同サイズだが、テールゲートがそれまでと同じ縦方向はもちろん、横方向にも開ける「わくわくゲート」の採用が大きなトピックである。これは狭い駐車場でとても便利な機能と言えよう。また、クール&スポーティなデザインのステップワゴンスパーダも同時に発表。幅広いユーザーに訴求する、実力派モデルに正統進化したと言ってもいいだろう。

 しかし、ライバルと比べて気になる点もいくつかある。それはハイブリッドの有無だ。トヨタ ヴォクシー/ノアはハイブリッド、日産 セレナはe-POWERなど、優れた燃費を実現したモデルが早い段階で投入されていた。しかしステップワゴンのハイブリッドはデビューから2年遅れて投入され、しかもスパーダ系のみでしか選べない。選択の自由度が低いことが、ステップワゴンの弱点でもある。

ホンダ ステップワゴンの世代別中古車相場は?

 ここで、現行型ステップワゴンの変遷を振り返ってみたい。2015年4月発売時は、ステップワゴンとステップワゴンスパーダの2本立てで、全車1.5L 直4ターボ+CVTを搭載していた。排気量を縮小しつつ、ターボを搭載することで、動力性能を確保しながらJC08モード燃費で17.0km/Lと、当時のクラストップレベルの燃費を実現していた。2016年5月の一部改良では、ベーシックな「B」グレードを除く全車に安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備。同年10月には、専用サスペンションやエアロパーツを装備した「モデューロX」も追加されている。

 2017年9月、ステップワゴンシリーズはマイナーチェンジを受ける。ステップワゴンスパーダは、LEDヘッドライトや専用エアロパーツを採用するなど、エクステリアを大幅にリニューアル。さらにJC08モード燃費25.0km/Lを達成したハイブリッドが追加されたことも注目ポイントだろう。また、ホンダセンシングが「B」を含む全車標準装備となっている。2018年4月には「モデューロX」が改良を受け、10インチ プレミアム インターナビ+ドライブレコーダーを装備するタイプが追加された。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2015年式  225万円 
 2016年式  236万円 
 2017年式  287万円 
 2018年式  285万円 
※中古車平均価格はグーネット2019年1月30日現在のデータによる。
※データはステップワゴンスパーダのもの。

狙うなら2015年~2016年式

 人気ジャンルの現行モデルということもあり、相場は大幅な値崩れはしていない。しかし物件数はかなり豊富で、とくに登録済み未使用車が充実している。また、物件の大半は「スパーダ」となっているのも興味深い。上の表を見ると高値で手が出しにくい印象を受けるが、実際にリサーチして見ると、100万円台後半の予算でも十分射程圏内となる物件が揃っている。スパーダのほうが50万円ほど相場が高いため、価格重視で探すなら標準タイプにターゲットを絞るのもあり。これなら150万円前後の物件も見つかるはずだ。

 しかし今回オススメしたいのは、2016年5月の一部改良を受けたモデル。この年式以降ホンダセンシングが導入され、リセール時にも有利に働く可能性が高い。なにより、自動ブレーキをはじめとする先進の安全装備は、もはや必須レベルの装備と言えるものだ。2016年式(ホンダセンシング装着車)の相場をさらに細かく見ると、概ね200万円の予算があれば探せるはず。この予算だと走行距離は3万km~5万kmが目安と考えよう。

ホンダ ステップワゴンのグレード別中古車相場は?

 ステップワゴンのグレード構成は比較的シンプル。標準のステップワゴンでは、わくわくゲートが外され、室内の加飾がシンプルなエントリーグレード「B」、装備充実の中間グレード「G」、「G」に加えてシートヒーターやトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンなどの快適装備が付く「G EX」という構成となる。一方スパーダでは、ベースグレード、「ハイブリッド B」、「ハイブリッド G」「ハイブリッド G EX」に加え、非ハイブリッド車にのみダーククロームメッキグリルを採用した「クールスピリット」も選べる。さらにスポーティ仕様「モデューロX」も存在。今回は、物件数が多い主力グレードの中古車平均価格をチェックしてみた。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
G204万円
スパーダ243万円
スパーダ クールスピリット253万円
スパーダ ハイブリッドGEX330万円
※中古車平均価格はグーネット2019年1月30日現在のデータによる。

ベーシックな「G」が手頃な価格で探しやすい

 もっともお買い得なのは、基本的な装備が揃う「G」だろう。スパーダに比べると物件のボリュームは少ないものの、相場が40万円も差があるのは見逃せない。150万円~200万円の予算があれば、手広く探せるはずだ。また2016年の改良以降、ホンダセンシング装着車はグレード名に表記されているから、中古車を探す際に装備の有無がすぐにわかる。

 一方、スパーダ系を探しているなら「クールスピリット」がオススメ。素のスパーダとほとんど変わらない相場で、物件数も同程度だから、積極的に探したいモデルである。この場合、用意しておきたい予算は最低でも200万円だ。

同クラスのライバルと比較すると?

 最後に、同じ5ナンバーサイズミニバンのライバルたちと比較してみたい。トヨタ ヴォクシー(2014年1月発売)、トヨタ ノア(2014年1月発売)、日産 セレナ(2016年8月発売)の中古車平均価格は次のとおりとなった。

モデル別中古車平均価格
車種中古車平均価格
トヨタ ヴォクシー(現行型)243万円
トヨタ ノア(現行型)230万円
日産 セレナ(現行型)271万円
※中古車平均価格はグーネット2019年1月30日現在のデータによる。

 ライバルと比較すると、ノアがもっとも手頃な価格である一方、ヴォクシーはそれより10万円ほど相場が高い。同時に発表され、内容、新車価格ともにほぼ同じことを考えると、興味深い結果である。セレナは登場してから時間が経ってないこともあり相場はかなり高めだが、物件数はノアよりも豊富。デビュー年を考慮すると、ヴォクシー /ノアが高値をキープしていることがわかるだろう。しかし、それぞれ顕著な相場の差は見られないようだ。

 いずれにしても、ステップワゴンは登場から4年が経ち、100万円台で買える中古車も増えている。ホンダセンシングなどの安全装備も早い段階で標準装備化されるなど、クルマとして魅力的な部分が多い。このクラスのミニバンを買う際、大きな選択肢のひとつとなるはずだ。

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グーネットマガジン編集部

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