中古車購入
更新日:2019.01.27 / 掲載日:2017.11.30
トヨタ86vsスバルBRZここまで判明した両車の違い
似て非なる2台を徹底的に比較する

ハチロクとBRZはコンポーネンツを共用するFRスポーツだが、走りのキャラクターは大きく違う。
フロントマスク

ノーズ先端はこんなに違う! BRZ:真横から見ると、ノーズ形状の違いがよくわかる。フォグの埋め込み部分もハチロクが縦長に対しBRZは横長。
■フロントマスク両車の最大の違いはフロントマスクで、フロントグリル形状、バンパー形状で差別化。グリルは両車ともヘキサゴン(六角形)タイプだが、上下逆にした感じ。グリル内部についても両車それぞれがオリジナリティを主張し、ハチロクがハニカム形状、BRZが格子形状を採用。フロントバンパーはハチロクのほうがシャープなエッジを強調したデザイン。いっぽうのBRZは、滑らかな面構成ながら、横バーとブラックアウトされた開口部を広くとることでワイド&ローフォルムを強調。
ヘッドライト部分

ヘッドライト&切れ込み&フォグが違う! BRZ:ヘッドライト形状は同じだが、内部ではポジションランプ、ウインカーの配置が違う。ハチロクはウインカーをフォグとともにバンパーに埋め込んでいる。
それからヘッドライト。ヘッドライト形状は両車とも同じだが、内部構成は別物。BRZのヘッドライト内部は、ポジションランプを上部に回り込むように配置し、ウインカーは下部分埋め込まれている。それに対しハチロクのポジションランプはヘッドライトの下から上に一直線に配置され、ウインカーは別パーツとしてフォグランプとともにバンパーに埋め込まれている。違うといえば、ヘッドライトが埋め込まれたバンパー部分の切れ込み。ハチロクのほうが深く鋭くえぐられている。これにより、“表情”の印象はかなり変わり、オーソドックスなBRZに対し、ハチロクのほうがアグレッシブに仕上げられている印象を持った。
フロントフェンダー

フロントフェンダーが違う!BRZ:両車ともフロントフェンダーは別パーツがあしらわれている。ハチロクはここに86とボクサーエンジンをデザインしたエンブレムを装着。
■フロントフェンダーフロントフェンダーは1枚ものではなく、別パーツが装着され、デザイン上のアクセントとしているのは両車共通。ハチロクはここにボクサーエンジンをモチーフとした“86”のエンブレムを装着。ハチロクのほうがボクサーエンジンを強調しているのがオモシロい。いっぽう、BRZはダクト形状のフェンダーガーニッシュを採用(ダミー)。市販時にはシルバーのモールもオプションで用意する予定というから楽しみ。
リア

リアのデザインは同一 BRZ:ハチロク、BRZともリアビューがカッコいい(←本企画担当の個人的感想)。前後のフェンダーのボリュームもより強調される。
■リアリアはエンブレム類の違いはあるが、デザインは同一。
ボディカラー

BRZ
■ボディカラーハチロク、BRZともボディカラーは全7色で、サテンホワイトパール、スターリングシルバーメタリック、ダークグレーメタリック、クリスタルブラックシリカ、ライトニングレッド、ギャラクシィブルーシリカの6色は共通色。ハチロクがオレンジメタリック、BRZ WRブルーマイカがそれぞれ専用色。この2色ならより存在をアピールできる
インテリア

インテリアの違いは? BRZ:センターにタコメーター、その左に260km/hスケールのスピードメーターを配置しているのは両車共通。
■インテリア適度なタイト感のあるコックピット、インテリアデザインは両車共通だが、若干差別化。それぞれに専用メーターパネルが与えられている。ハチロクはタコメーターにホワイトメーターを採用。そのほかのレタリングはホワイト。対するBRZは、デジタル速度計、REVインジケーター、シフトアップインジケーターが標準装備され、レタリングはホワイトを採用。インテリアカラーは、BRZがブラック内装のみで、上級モデルにシルバーの加飾パネルが装備されるのに対し、ハチロクは赤内装も選べる。
BRZの開発責任者の増田年男氏を徹底取材

BRZの開発責任者の増田氏は、共同開発のいい面、悪い面も含め、いろいろ語ってくれた
続いては、鈴木直也氏が走らせてわかった両車の違い、BRZの開発責任者の増田年男氏を徹底取材することで判明した両車の違いをレポート。ご存じのとおり86とBRZはトヨタと富士重工の“共同開発車”だが、開発と生産を富士重工が担当するだけに、クルマ作りのイニシアチブはスバル的な色合いが強い。心臓部のエンジンにスバルの水平対向を搭載する以上当然のこと。ただし、このプロジェクトがスバルだけで実現可能かというと、それは絶対にムリ。クルマはできても採算割れ必至。最初の段階で大きな牽引力となったのはトヨタ側の「小型FRスポーツをやりたい!」という情熱。これは大事な役割として高く評価すべきだと思う。