車検・点検・メンテナンス
更新日:2026.07.17 / 掲載日:2026.07.16

スカイライン(HV37)のハイブリッドバッテリー交換費用と注意点を解説

日産スカイライン350GT HYBRID(HV37)のハイブリッドシステムに関するトラブルや、バッテリーの劣化・交換費用を調べているオーナーは少なくありません。

V37スカイラインのHVモデルはリチウムイオンの駆動用バッテリーを搭載しており、交換が必要になった場合の費用は、プリウスなどニッケル水素系のHV車と比べて格段に高額になります。また、高電圧を扱う作業のため、対応できる工場が限られるのも特徴です。

この記事では、HV37の駆動用バッテリーの基本情報から劣化のサイン、交換費用の実態、グーネットピット加盟店での整備事例を解説します。

この記事について
HV37スカイラインの駆動用バッテリー交換は施工事例が少なく、費用も現時点では変動幅が大きいテーマです。本記事では収集できた実費情報と専門整備士の知見をもとに解説していますが、実際の費用は必ず整備工場への見積もりで確認してください。
監修者
監修者情報
氏名:松尾 佑人
経歴:自動車整備アドバイザー歴 8年
資格:二級自動車整備士
コメント:「スカイラインのHV37のリチウムイオンバッテリーの交換は、「電気自動車等の整備業務に係る特別教育」という高電圧の特別講習を受けた整備士しか対応できません。まず日産の保証期間内かどうかを確認し、期間が切れている場合はハイブリッド専門整備店に相談することをおすすめします。」

まず確認:V37スカイラインのグレード構成

V37スカイラインは大きく2つのパワートレインに分かれます。本記事の対象は「350GT HYBRID(HV37)」です。

グレードエンジンハイブリッド主な型式
200GT-t2.0L 直4なし(ガソリン専用)DBA-ZV37 / YV37
350GT HYBRID日産製 3.5L V6 + モーターあり(リチウムイオン駆動用バッテリー搭載)DAA-HV37
監修者コメント
V37スカイラインは外見からはわかりにくいですが、ガソリン車(200GT-t)はメルセデスベンツ製エンジンとATを搭載した特殊な構造です。HV37はそれとは別に、国産の3.5L V6にモーターを組み合わせたハイブリッドモデルです。オイルや整備の対応内容が型式によって大きく変わりますので、必ず型式を確認してから整備依頼してください。

スカイラインHV37の駆動用バッテリー:基本情報

スカイラインHV37の駆動用バッテリーは、リチウムイオン電池を使用しています。この章では、スカイラインの駆動用のバッテリーや保証期間についての詳細を解説します。

リチウムイオンバッテリーとは

トヨタのプリウス(旧型)などはニッケル水素電池ですが、スカイラインHV37に搭載されている駆動用バッテリーはリチウムイオン電池です。リチウムイオン電池には以下のような特徴があります。

・エネルギー密度が高く小型・軽量
・充放電効率が高い
・一方で、部品代が非常に高価
・リビルト品(再生品)の流通が少ない

このため、ニッケル水素HV車(プリウスなど:ディーラー交換で15〜20万円程度)と比べると、HV37の駆動用バッテリー交換費用は大幅に高くなります。

日産の保証期間を確認する

HV37の駆動用バッテリーには日産の保証があります。

・新車購入の場合:5年または走行10万km(いずれか早い方)
・中古車購入の場合:残余保証期間を確認(ディーラーで車台番号を伝えて確認可能)

駆動用バッテリーに不具合が生じた場合、保証期間内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。症状が出た場合は、まず日産ディーラーで保証対応の可否を確認することを最優先にしてください。

スカイライン駆動用バッテリーの劣化サインと症状

スカイラインHV37の駆動用バッテリーが劣化してくると以下の症状が現れます。

メーター・警告表示

・ハイブリッドシステム警告灯が点灯する
・バッテリー残量の低下が早くなる
・「EVモード」での走行可能距離が短くなる

走行フィール

・発進時のモーターアシストが弱くなった
・燃費が以前より明らかに悪化した
・エンジンの始動頻度が増えた

これらの症状が複数出ている場合はバッテリーの劣化が考えられます。整備工場での診断を受けることをおすすめします。

監修者コメント
ハイブリッドシステムの警告灯が点灯した場合は、走行をそのまま続けることが可能なケースも多いですが、放置すると症状が進行します。警告が出たら早めに診断を受けてください。

スカイライン駆動用バッテリーの交換が必要な場合の選択肢

ハイブリッド車の高電圧システムを扱うためには、「電気自動車等の整備業務に係る特別教育」の受講が必要です。スカイラインの駆動用バッテリーの交換は、この講習を受けた整備士が在籍する日産ディーラーや専門店で依頼しましょう。

① 日産ディーラーで新品交換

日産ディーラーでの交換は確実な選択肢ですが、費用は最も高くなります。複数のオーナーの実体験によると、約80万〜100万円以上の費用が掛かるという報告が複数確認されています。リチウムイオンバッテリー本体の部品代が高額なことが主な理由です。

② 専門整備工場に依頼

専門整備工場では、中古部品やリビルト品を使うことで費用を抑えられる可能性があります。ただし、HV37のリチウムイオンバッテリーは、プリウス等と比べてリビルト品の流通が少なく、対応できる工場も限られます。

グーネットピット加盟店の中にも「ハイブリッドバッテリー修理専門店」として登録している工場があります。 まず診断から相談してみることをおすすめします。

③ 修理か買い替えかの判断

駆動用バッテリーの交換費用が車両価値を上回るケースがあります。修理を決断する前に、車両の状態・走行距離・他の修理箇所との兼ね合いを総合的に判断することが重要です。

スカイラインHV37の補機バッテリーについて

駆動用バッテリーとは別に、HV37には電装品用の「補機バッテリー」も搭載されています。

搭載位置:トランク内、左リアフェンダー内(内張り脱着が必要)
主な品番:80D23L(前期型)/ Q-85(アイドリングストップ機能付き)
交換目安:3~5年または劣化症状が出た場合
費用目安:約1万5,000〜3万円(部品代・工賃込み)

補機バッテリーは通常のバッテリー交換と同様ですが、OBD端子からのバックアップを取りながら作業することが推奨されます。トランク内の内張り脱着が必要なため、一般的なバッテリー交換より少し手間がかかります。

スカイラインのバッテリー交換のグーネットピット整備・点検実績

グーネットピット加盟店が実際に対応したスカイライン(V37/HV37)の整備事例をご紹介します。

事例1:スカイライン350GTハイブリッドHV37 車検・整備

入庫時の状態:スカイライン350GTハイブリッド(HV37)の車検・整備依頼。法定24カ月点検を実施。エンジン・下廻りのオイル漏れ・ブーツ破れ等を点検。OBD診断も実施。

施工内容:車検と同時にエンジンオイル&エレメント交換。ブレーキフルードを4輪全交換・エア抜き。OBD診断(義務化対応)実施。当店はハイブリッド車含む車検に対応。

整備士より(有限会社 オートライフ羽野)
「日産スカイライン350GTハイブリッド(HV37)の車検・整備のご依頼を頂きました。OBD診断が義務化となっておりますので全てのお客様のお車にOBD診断をしております。ハイブリッド車の車検もお任せください。」

事例2:V37スカイライン(HV37)エンジン振動→エンジンマウント交換・ベンツ製エンジンの特殊性(V37)

入庫時の状態:V37スカイラインでエンジン振動が大きいとのことで入庫。前回ATFの圧送交換実施済みの車両。エンジンマウント交換を提案。

施工内容:整備マニュアルではエンジン降ろしでの整備となるが、費用を抑えるため車上での交換を実施。スカイラインV37は外見は日産だが、エンジンもミッションもメルセデスベンツ製という特殊な構造。マウント類もベンツの設計に準じている。

整備士より((有)はまや ルート22SS)
「外見はスカイライン。中身はエンジンもミッションもメルセデスベンツという車両です。マウント類もメルセデスそっくりでした。整備マニュアルではエンジンを降ろしての整備となりますが、金額もかさみますので何とか車上で交換しようと試みました。」

事例3:V37スカイライン(ガソリン・ベンツエンジンモデル)ATF・DCTオイル交換(費用53,460円・YV37)

入庫時の状態:V37スカイライン YV37(2.0Lターボ・ベンツエンジンモデル)のATF(DCT)オイル交換依頼。ATも日産製ではなく特殊なオイルが必要。

施工内容:FUCHSのベンツ認証オイルを使用してATF交換。油温を測定しながら適正量を充填。初期学習(ラーニング)も実施して作業完了。費用総額は53,460円。

整備士より(マスターピース)
「V37スカイラインはATも日産製ではありませんので入れるオイルも少し特殊になります。今回はFUCHSのオイルを使用します。初期学習もしっかりとおこないました。」
グーネットピット 施工実績
スカイラインの整備、これだけの実例があります
この車種の作業実績 0
※2026年07月16日時点のデータです
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スカイラインのバッテリーに関する費用目安

スカイラインのバッテリーに関する費用目安をまとめています。ただし、車両の状態・使用部品・店舗によって変動します。

作業内容費用目安
駆動用リチウムイオンバッテリー交換(新品・ディーラー)約80万〜100万円以上
駆動用バッテリー交換(中古・リビルト品・専門店)約30万〜60万円
V37 ATF交換(ベンツ認証オイル使用)約5万~
補機バッテリー交換(80D23L等・工賃込み)約1万5,000〜3万円
ハイブリッドシステム診断約3,300〜1万1,000円
HV37 車検・法定点検約7万〜15万円

スカイラインのバッテリーに関するよくある質問

HV37のバッテリー保証期間はいつまでですか?

新車購入の場合、ハイブリッド駆動用バッテリーの保証は5年または走行10万km(いずれか早い方)です。保証期間内かどうかは日産ディーラーで車台番号を伝えることで確認できます。

駆動用バッテリーが劣化したら必ず交換が必要ですか?

バッテリーの劣化度合いによります。軽度の劣化(容量低下)であれば走行可能です。診断機でバッテリーの状態を確認してから交換の必要性を判断します。まずグーネットピット加盟店での診断をおすすめします。

ハイブリッドバッテリーは、一般の整備工場では対応できないのですか?

高電圧システムの整備には「電気自動車等の整備業務に係る特別教育」の受講が必要です。すべての整備工場で対応できるわけではありません。グーネットピット加盟店の中には「ハイブリッドバッテリー修理専門店」として登録している工場があります。

V37ガソリン車とHV37でオイルは違いますか?

V37の200GT-t(ガソリン・ベンツエンジン)はメルセデスベンツ認証オイル(FUCHS等)が推奨されます。エンジンオイルもATFも日産純正ではなく専用品が必要です。HV37(ハイブリッド)は日産製エンジンのため、通常の日産用ハイブリッド対応オイルが使用できます。

まとめ

スカイライン350GT HYBRID(HV37)の駆動用バッテリー交換は、リチウムイオン電池を採用しているため高額になりやすく、新品交換では80万円以上かかるケースもあります。また高電圧システムの整備には「電気自動車等の整備業務に係る特別教育」の受講が必要です。グーネットピット加盟店には、ハイブリッド車の高電圧システムに対応できる専門工場もあります。まずは診断から相談してみてはいかがでしょうか。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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