新車試乗レポート
更新日:2024.07.06 / 掲載日:2024.05.14

見た目に惚れて選んでも後悔しない魅力がある【試乗レポート メルセデス・ベンツ CLA】

文●工藤貴宏 写真●澤田和久、内藤敬仁

 あまり人には話したことがないのですが、実は好きなんですよね。今回試乗した「メルセデス・ベンツCLAシューティングブレーク」が。

デザインを優先した美しきステーションワゴン

CLA 200 d シューティングブレーク

 そのいちばんの理由は、デザインが美しいから。かつてメルセデス・ベンツといえば実用的なサルーン&ワゴンを真面目に作り続けてきたメーカーで、理詰めから生まれたガチガチの硬派なスタイリングが定番でした。デザインで遊ぶなんていうのは考えられなかったんですよね。

 でもCLAシューティングブレークのエレガントさときたら「デザインのためのデザイン」といってもいいくらいのもの。上品にいえば“エレガント”だし、世俗的にいえば“軟派”。そんなデザインは往年のメルセデスファンだったら卒倒してしまうかもしれないけれど、「メルセデスだってこんなに遊び心あるデザインもできるんだぜ!」とでも言いたげな、浮ついた雰囲気がサイコーじゃないですか。しかも、そいつを「ステーションワゴン」とは呼ばずに、一般的にはクーペをワゴン化したボディに与えられる「シューティングブレーク」と呼ぶところからしてお洒落に徹しようという意気込みが溢れんばかりで素晴らしい。

 CLAにはそんなシューティングブレーク(=ワゴンボディ)のほか、「クーペ」と呼ぶセダンボディもありますが、個人的には断然シューティングブレーク推し。だって、ルーフラインというかBピラーからDピラーへ向かうサイドウインドウの形状を見てください。なんという大胆さ。そして美しさ。

 そんなサイドのデザインにリヤフェンダーの造形、そしてリヤゲートのなだらかさやテールランプの形まで含め、斜め後ろから見たときの後ろ姿は「惚れないクルマ好きなんていないだろう」っていうくらい美しすぎる。だからCLAシューティングブレーク推しなのです。

 あのメルセデス・ベンツが、こんなにデザインコンシャスなワゴンを作るなんて!

 たしかに、かつては「CLSシューティングブレーク」というもっと大きなワゴンモデルがあって最高に美しかったしエレガントで伊達でとっても優雅だったのですが、あれは車体大きすぎたし、やっぱり値段が高すぎた。でも、ちょっと頑張れば手が伸ばせそうな価格帯のCLAシューティングブレークはちょうどいいんです。

CLA 200 d シューティングブレーク

実用性の高さも見逃せない美点

CLA 200 d シューティングブレーク

 そして、もうひとつCLAシューティングブレークのいいところ。それは見た目だけに終わるのではなく、実用性だってちゃんとあるってこと。ワゴンではやっぱり大切なラゲッジルームの奥行は床面で1mを超えるうえに、床からトノカバーまでも天地高も十分だから荷室が実用的。後席を倒さなくたって荷室容量505Lもあるのです。

 美しいスタイルだけでも“買い”ですが、そのうえ(キャビンの広さは当然ながら)ワゴンとして大切なラゲッジスペースだって広くて実用的。これぞまさに自動車界の才色兼備といっていいのではじゃないでしょうかね。

 そんなCLAシューティングブレークに関してメカニズム的な話をしておくと、ベースとなっているのは「Aクラス」です。Aクラスはメルセデス・ベンツとしては少数派の前輪駆動(FF)とそれをベースにした4WDで構成するハッチバックで、加えて正統派のセダンもありますが、そのデザインに凝った派生モデルとして展開するのがセダンとワゴンを用意する「CLA」というわけ。

 2代目となる現行世代のデビューは2019年で、当初は2.0Lガソリンターボエンジンを積む「CLA250」や1.4Lガソリンターボを組み合わせる「CLA180」もありました。けれど、気が付けばそれらはフェードアウトし、現時点で買えるのは高性能仕様のAMGモデルを除けば「CLA200d」というディーゼルエンジン搭載車のみ。実は日本では、メルセデス・ベンツの多くのモデルはディーゼルエンジンが売れ筋ときけば驚く人もいることでしょう。ディーゼルのメリットは燃費がいいこと。つまり航続距離が長いし、同じ距離を走るならガソリン車に比べてガソリンスタンドへ行く手間が減るってこと。

 そして燃費の良さに加え、燃料の軽油はハイオクガソリンよりも単価が2割くらい安いからサイフにやさしい。ディーゼル素晴らしいです。

CLA 200 d シューティングブレーク

ディーゼルとは思えない洗練されたフィーリング

CLA 200 d シューティングブレーク

 というわけで、ひさしぶりに乗ったCLA200dシューティングブレークの印象は「やっぱりいいよね」でした。Aクラスでデビューしたこのディーゼルエンジン(排出ガス対策として尿素水を燃料に混ぜて燃焼させる)は尿素成分が排出ガスに混ざって車外に排出されないようにする一般的には常識外れの排出ガス後処理機構を搭載することで、従来よりも多くの尿素水を噴射できるようにするなどとにかく仕掛けが凝っているユニット。そのおかげでディーゼルエンジンとは思えない良好なフィーリングを手に入れているのです。

 まず滑らかさが素晴らしい。ドライバビリティにおけるディーゼルの欠点であるガサツさなんて無縁です。そして、アクセルを踏み込むとディーゼルエンジンながら3500回転を超えるあたりからさらにパワーがグッと増し、4500回転のレッドゾーン向かって盛り上がっていく。そんな盛り上がりが生み出すエモーショナル感は、もはやディーゼルとは思えないし気持ちのいいガソリンエンジンと同列に語れるほど。運転好きとしてはやはり、移動する楽しさに直結するこういう部分はとっても大事です。

 そのうえ、乗り心地だってしっとりしていて満足いくもの。そのあたりは、メルセデス・ベンツを名乗るクルマとして味付けも抜かりありません。さすがです。

まとめ

 というわけで、見た目よし、実用性よし、さらには運転の楽しさだってしっかり兼ね備えているCLA200dシューティングブレーク。たとえ見た目に惚れたというだけで選んでも絶対に後悔しないでしょう。ホントに魅力的な1台だと思います。

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工藤貴宏(くどう たかひろ)

ライタープロフィール

工藤貴宏(くどう たかひろ)

学生時代のアルバイトから数えると、自動車メディア歴が四半世紀を超えるスポーツカー好きの自動車ライター。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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