新車試乗レポート
更新日:2023.12.28 / 掲載日:2023.09.07

【スバル レヴォーグ レイバック】スバル歴の長い人にこそオススメしたい

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 スバルの個性派クロスオーバーSUVシリーズに、新たな仲間が加わった。それが「レヴォーグ レイバック」だ。人気のスポーツワゴン「レヴォーグ」の派生モデルだが、与えられたキャラクターは大きく異なる。その想いは、「くつろぐ」や「ゆったり」とした意味を持つ「laid back」から生まれた造語であるサブネームに込められており、「ゆとりのある豊かな時間や空間を大切にする」という意味を持つ。つまり、レヴォーグよりも落ち着いた大人なワゴンが目指されたというわけだ。

SUVテイストのクロスオーバーワゴン

レヴォーグ レイバック

 そのメッセージは、デザインにも表れており、スポーティなレヴォーグと比べ、車高を高めただけでなく、落ち着きと重厚さを感じる専用デザインのフロントグリルと前後バンパー、そしてSUVのお約束であるプロテクションモールが与えられている。しかし、そのアクセントは控えめ。これは、同じくクロスオーバーである弟分「クロストレック」や兄貴分「アウトバック」よりも、都市型のクロスオーバーを目指したためだ。スバルの場合は、メーカーとユーザーが共に、本物志向が強い傾向にあるため、クロスオーバーであっても、自慢の悪路走破性を主張すべく、デザインのアウトドア色を強めていた傾向がある。しかし、人気のSUV市場の主役はクロカン系だけでなくシティユースのクロスオーバーも人気が高い。そこで、ステーションワゴンがベースという強みを活かした都市型クロスオーバーワゴンに仕上げてきたのだ。

レヴォーグ レイバック

 もちろん、スバル自慢の悪路走破性に手抜きはなく、専用サスペンションによる最低地上高200mmを確保しつつ、タイヤもオールシーズンタイヤを装着。週末のアウトドアシーンでも活躍できるようにしっかりと配慮されている。但し、スバルSUV系でお約束のX-Modeは用意しないなど、機能面でも差別化を図り、アウトドア風味を薄めている。

 注目のボディサイズだが、バンパーのワイド化で全長+15mmの4770mmに。全幅は、専用の足回りとプロテクションモールで、+25mmの1820mmと少し大きくなっている。全高は、最低地上高の拡大で、+70mmの1570mmとなった。しかし、アウトバックよりも全方位で小さいため、街中でも扱いやすいサイズ感には変わりはない。これも日本基準で生まれたレヴォーグの姉妹車である強みだ。

レヴォーグ レイバック

 インテリアデザインは、基本的にはレヴォーグのものを踏襲するが、カラーコーディネートを専用化。黒を基調としたレヴォーグに対して、シートをアッシュグレーとブラックのツートンとし、各部にカッパーステッチを施すことで、明るい印象に仕上げている。見た目だとわかりにくいが、実はシートも専用化している。基本的な形状はレヴォーグに近いが、座面の形状と中身を変更し、乗降性と座り心地を向上。持ち味のホールド性の良さを受け継ぎつつ、コンフォート性も高めている。もちろん、キャビンやラゲッジの広さは、レヴォーグ同様なので、ファミリーカーとしても問題はない。

 パワーユニットは、レヴォーグ標準車同様の1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載し、CVT「リニアトロニック」が組み合わされる。もちろん、AWDが標準となる。エンジン性能はレヴォーグ同様で、最高出力177ps、最大トルク300Nmだ。燃費消費率については、現時点では未公表だが、レヴォーグに近いと思えばよいはずだ。

プロトタイプに試乗して実感。これは「大人レヴォーグ」だ!

レヴォーグ レイバック

 今回は、プロトタイプの試乗の舞台に、佐渡島にある大佐渡スカイラインが選ばれた。山間にあり、海まで見渡せる美しい景色が楽しめる道路だが、部分的に道幅が狭くなり、起伏も激しい道と、クルマに厳しい面も持つ。まさに新型クロスオーバーワゴンのテストには打ってつけのロケーションだ。

 レヴィ―グと比べると、だいぶ大人に感じるビジュアルのレイバックに乗り込むと、乗降性の良さに加え、座面がゆったりとしていることに気が付く。これも専用シート形状の恩恵だ。しかし、レヴォーグ用シート譲りのサイドサポートの良さを持ち、さらにお尻を座面でしっかりと受け止めることで、運転中も体の安定性は変わりないことが好印象。ひょっとしたら、レヴォーグに採用して欲しいという人もいるかもしれない。それだけのバランスの良さがある。

 専用チューンとなる足回りは、ソフトな乗り味だが、しっかりとしたストローク量を持ち、路面の変化に合わせてしっかりと追従してくれる。路面の凹凸が大きなシーンもあったが、急に大きな入力があっても、しっかりと受け止めてくれ、嫌な衝撃は全くないことに驚かされた。

 そしてコーナーリングも、レヴォーグと比べるとおっとりしているが、素直な操舵感覚と軽快な身のこなしを見せ、運転を愉しむことが出来た。また静粛性もレヴォーグと比べ、向上されている。まさにスバルらしいグランツーリスモに仕上げられているなと感じさせた。短い試乗時間ではあったが、景色を楽しむゆとりを感じる運転のし易さも含め、大人レヴォーグに仕上げられていた。

レイバックはこんな人にオススメ

レイバック アクセサリー装着車

 スバルは、レイバックで、トヨタハリアーやマツダCX-5などが活躍する都市型クロスオーバーSUV市場を狙いたいとするが、個人的に最もお勧めしたいのは、やはり、歴代のレガシィユーザーやファンだ。初代レヴォーグは、大型化する前のレガシィユーザーの受け皿として世に送り出されたが、良くも悪くもスポーツ性が高かったため、のんびりと運転を愉しみたいレガシィファンからは少し敬遠されたのも事実。

 その点、新型レイバックは、日本でも扱いやすいサイズ感としっとりとした乗り味のレガシィを待っていた人には、最適な一台なのだ。駆け抜けたいという衝動的な気持ちはレヴォーグに譲るが、じっくりと旅に出たくなるのは、レイバックだと思う。

 今秋発売予定のレイバックは、「リミテッド」のモノグレードとし、充実装備を誇る。自慢のひとつが、高性能なハーマン/カードンのオーディオシステムだ。まさに旅を楽しむのに、嬉しい相棒となってくれるアイテムだ。

 価格も全部乗せとしては、努力したものだというから、その点も期待したい。日本のレガシィの伝統を最も強く受け継ぐのが、「レイバッグ」だと思うだけに、幅広いスバルファンに評価して見て欲しい。きっとスバル歴の長い人こそ、その出会いに嬉しさを覚えることだろう。

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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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