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更新日:2023.08.15 / 掲載日:2023.08.15

90年代の名車に試乗! 70系に乗って気がついた最新GRスープラとの共通点

文と写真●ユニット・コンパス
 スープラに乗った。といっても、GRスープラではない。1986年から1993年まで販売された70系スープラ(A70型)だ。スカイラインGT-RやRX-7などとともにバブル時代を彩ったスポーツカーについて改めて考える。

スープラ誕生から70系登場までの歴史的背景

スープラ 2.5GTツインターボ エアロトップ

 今も昔も、スポーツカーがもっとも多く売れるのは北米マーケット。1970年代から日本車は北米でも大いに売れ、それは日米貿易摩擦を引き起こすほどであった。だが、それはあくまでも実用車の話であって、アメリカ人の心を動かすというにはまだまだだった。
 その先駆けとなったのが日産のフェアレディZ。欧州製スポーツカーをアメリカ流に仕立てたこのモデルがヒットしたことで、日産のブランド評価は大いに高まった。そこでトヨタは、セリカに直6エンジンを搭載した高性能モデルを開発。1978年に北米でスープラ(A40型/A50型)の名前(日本名はセリカXX)で販売した。これがスープラの歴史の始まり。

スープラ 2.5GTツインターボ エアロトップ

 時は流れて1986年。3代目70系スープラ(A70型)は、ソアラのメカニズムを使うことで、セリカよりも明確に車格を引き上げた上級モデルへと進化。これを機に、日本でもスープラの名称が使われることになった。
 70系スープラは、それまでのスポーツスペシャルティ路線から、より本格的なGTスポーツカーへと進化した記念すべきモデルでもある。
 3Lモデルに搭載された7M-GTEUエンジンは、名車2000GTから進化させてきたM型エンジンの最終進化型であり、最高出力230馬力、最大トルク33.0kgm(改良後の7M-GTEは240馬力、36.5kgmを発揮)というスペックで国産最強の座をフェアレディZから奪取した。CMのキャッチコピーは「トヨタ3000GT」。2000GTを連想させるこの言葉からも、スープラへの期待の大きさが伝わってくるだろう。
 70系スープラは1993年まで販売されたが、ハイスペック・ハイテクへのこだわりは、まさに当時の日本車の勢いを感じさせるもの。名機1JZ-GTEエンジンを積み、トヨタ初の280馬力モデル(当時の自主規制いっぱいの馬力)となった「2.5GTツインターボ」も登場した。

スープラ 2.5GTツインターボ エアロトップ

70系スープラに見出したGRスープラとの共通点

スープラ 2.5GTツインターボ エアロトップ

 今回試乗することができた70系スープラも、まさしく280馬力エンジンを搭載する「2.5GTツインターボ エアロトップ」。『Vintage Club by KINTO』がレストアした個体で、1992年モデル。KINTOでは、こうした旧車をレストアし、各地のイベントに展示したり、レンタカーとして貸し出している。この70系スープラ以外にも、カローラレビンやMR2、セリカGT-FOURなどをラインアップする。

 さて、こちらの個体だが、ホイールやマフラー、そしてサスペンションなどはノンオリジナルであったが、ボディパネルやインテリアはオリジナル度の高い状態で、メカニズム的コンディションも上々であった。

 エンジンをかけ、5速MTをいたわりながらローで発進する。試乗コースは高原のワインディングロード。天気もよく、エアロトップの爽快感が格別だ。

 現在のGRスープラが、ステアリング切り始めからすぐにクルマが曲がり始め、アクセルの動きにミリ単位で反応するのに対して、70系スープラの動きはスローだ。遅い、鈍いというよりもタメがある感じ。とくにエンジンの反応は、GRスープラとは比べものにならない。当時最先端のセラミック製タービンブレードを備えたツインターボといっても、低回転から中回転までは大人しく、本領発揮させるためにはブースト圧をかけるべく、早めのアクセルワークが求められる。

 4000rpmから4500rpmを超えると、一気にスポーツカーらしい強烈な加速が味わえる。公道では試すことはできないが、パワースライドに持ち込むことも難しくないだろう。その兆候はコーナーで感じられた。このあたりのニュアンスは、GRスープラともどこか共通点の感じられる味付け。現代のスポーツカーは、コーナーでリアをしっかりとグリップさせて、パワーをトラクションへと無駄なく変換するのがトレンド。それに対してGRのスポーツカーたちは、無造作なアクセル操作に対してはリアをスリップさせる傾向がある。伝統的FRスポーツカーらしい動きだ。

 それにしても、70系スープラのような80年代から90年代のクルマには、独特の心地よさがある。それはアナログ的な心地よさであり、クルマとドライバーとの関係性がよりプリミティブであるという部分でもそうだ。

 現代のクルマは、誰でも安心して安全に走れるようにさまざまなデバイスが運転手をケアしてくれる。それは進化ではあるが、同時に身体感覚という部分ではピュアさが失われたとも言える。だが、そうしたものが最低限である70系スープラは、ドライバーの失敗や不見識を正直に伝える。変速はエンジン回転を考えないとギアを痛めるし、オーバースピードでコーナーに突っ込むとリズムが損なわれ、次のコーナーで帳尻を合わせる必要が出てくる。つまり、スムーズに速く走らせようとすると、コツがいるのだ。そこが楽しい。

スープラ 2.5GTツインターボ エアロトップ

 峠道も楽しかったが、このクルマが輝くのはグランドツーリングだろう。別の機会にこのクルマを1日乗り回すチャンスに恵まれたのだが、高速道路を流すのが最高に心地よかった。それは、このクルマが広大な北米大陸で扱われることを想定して作られたからなのだろう。そう考えると、中速域でのちょっと眠たいエンジンレスポンスと想像以上に静かなサウンドにも合点がいく。山道ではスポーツカーのように、高速道路ではラグジュアリーに。オールマイティに使えるのがスープラというクルマだ。じつはこれ、現代のGRスープラにも共通するキャラクターだったりする。

 それにしても、30年前のクルマがこうして現代でも楽しめるのは、本当に面白い。思わずグーネットで70系ソアラの中古車相場を調べてしまった。500台限定の「ターボA」を別にすれば、まだまだ現実的に手の届く価格であったことをお伝えしたい。夏の夜の夢としても、90年代スポーツカーの物件探し、悪くない時間の過ごし方だと思う。

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