中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.25 / 掲載日:2013.09.20
マツダ プレマシー (2013年1月~) 中古車購入チェックポイント
マツダ プレマシー (2013年1月~) 中古車購入チェックポイント
DBA-CWFFW
参考車両:20S-スカイアクティブ Lパッケージ
初年度登録2013年1月
追加装備:<メーカーセットオプション>クルージングパッケージ(自動防眩ルームミラー、クルーズコントロール、6スピーカー、ステアリングシフトスイッチ・ダイレクト機能付) <ショップオプション>AV一体HDDナビゲーションシステム・ステアリングオーディオスイッチ対応(パイオニア C9P9) (2013年1月)
■全体のチェックポイント
参考車両は、2010年7月のフルモデルチェンジで3代目となった後の2013年1月にマイナーチェンジした時期のモデル。車体まわりおよび室内にダメージがないかチェックし、装備機器類の作動状態も確認。マツダ独自の「スカイアクティブ」はもちろん、ブレーキやサスペンションなど走行機能各部の調子と整備状況も必ず確かめたい。
外見だけでなく車体内側の状態も慎重にチェック
1.車体のバランスを見る
1.車体のバランスを見る
まずは、外観に異常がないか探ってみる。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意。
2.ドアと同時に周辺も見る
2.ドアと同時に周辺も見る
フロントドアは、外面だけでなく、内側も修理跡がないか見る。ドアを外して修理・交換していないか、ヒンジのネジもチェック。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、関連部もチェックする。
3.スライドドアをチェック
3.スライドドアをチェック
電動スライドドアは、開閉具合とスライド動作をチェック。運転席側のスイッチ操作、電動機構、イージークロージャーなどの具合も確認。スライドドアに損傷や修理跡がないかチェックし、ブラケット(ドアを支えている金具)やローラー、レール(スライドさせる溝金具)なども異常がないか調べる。
4.ぶつけやすい部分に注目
4.ぶつけやすい部分に注目
バンパーは、立て付けをチェックし、角や下部に損傷がないか調べる。下側にあるスパッツ(空気整流板)の破損にも注意。 フェンダーは、ホイールアーチの縁(タイヤを囲っている部分)や奥のタイヤハウス内も、損傷や修理跡がないか見る。内側にあるライナー(泥よけ)の状態にも注意。
5.車体の内側もチェック
5.車体の内側もチェック
フロントフェンダーは、エンジンルーム側もチェックし、固定状態も調べる。車体内側のパネルや最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートなども要チェックポイントだ。
6.テールゲートを開けてみる
後部も、バンパー、テールゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態を慎重にチェック。マフラーエンドの損傷にも注意。 テールゲートは、解錠・施錠と開閉具合をチェックし、全開状態の静止状態も確認。テールゲートの内側と取り付けネジもチェック。ヒンジおよびヒンジ固定部周辺も、歪みや修理跡がないか見る。開口部も、修理/交換跡などがないかチェックする。
7.下側に要チェックポイント
「20S」系グレードは、車体側面下部にサイドアンダースポイラーを装備。傷や破損、修理跡などがないかチェック。覆われているサイドシル(車体の梁)も、損傷、腐食、修理/交換跡がないか床下側を見る。ドア開口部(サイドシルの上側)周辺も、必ず調べる。
★損傷を負っていないか確認
車体の骨格部を修理している車両は修復歴車になるが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店で確認しよう。
室内の状態と装備機器類の作動具合をチェック
1.隅まで細かくチェック
1.隅まで細かくチェック
室内は、シートや内装材に汚れや染み、傷、破損などがないかチェック。床や天井の状態も確認。ボックスやポケットなどは、内部の状態もチェック。ボックスの蓋やエアコンルーバーなどは、可動部の破損にも注意。
2.後席や荷室も調べる
前席周辺だけでなく、2列目席、3列目席、後部ラゲッジスペースまで念入りにチェック。 セカンドシートは、左右独立スライド・リクライニング・ダブルフォールディング(折り畳み)および「カラクリ7thシート」と呼ぶ中央席のセンターアームレスト機能・引き起こし・シートクッション格納。サードシートも、5:5分割可倒式フラット格納機能を試してみる。わからないことは販売店スタッフに聞いてみよう。
3.装備機器の作動を確認
3.装備機器の作動を確認
ヘッドライトやウインカー、ブレーキランプなど保安装置。ウインドウ開閉やドアロック、室内ランプの点灯など基本的な装備。キーレスエントリーによる各部の作動状態もチェック。エアコンは、特に冷房の効き具合に注意しながら調整操作してみる。
4.追加装備もチェック
参考車両には、販売店オプションのAV一体HDDナビ(ステアリングオーディオスイッチ対応)が付いている。ディスプレイ、ナビ、フルセグTV、CD/DVD・SD/USB・FM/AMラジオなど、すべての機能が正常か確認したい。ナビは、機種やデータ更新状況なども確認しておくといいだろう。
★細部は販売店で調べてもらう
装備類は、とりあえずできるところだけでもチェックして、どこかに不具合などがないかは販売店で点検してもらうようにしよう。
走行機構のコンディションと整備状況を必ず確認
1.エンジンをかけてみる
1.エンジンをかけてみる
エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。 始動時には、表示灯・警告灯類の点灯やディスプレイ表示なども見る。「20S」系グレードは、アドバンストキーレスエントリー&スタートシステムの具合も確認。操作方法などで疑問があれば、販売店スタッフに教えてもらおう。
2.シフト具合もチェック
2.シフト具合もチェック
「スカイアクティブ」は、マニュアルモード付6速AT。エンジンをかけて、セレクトレバーの操作具合をチェック。可能なら試乗して、走行中のオートマチック動作をチェック。同時に、マニュアルモードの具合をチェック。
参考車両が装備しているオプションのステアリングシフトスイッチ・ダイレクト機能やクルーズコントロールなどの作動状態も走行時にチェックしたい。 とはいっても、異常を判断するのは難しい。不具合がないかは販売店で調べてもらうほうがいい。
3.タイヤとホイールをチェック
3.タイヤとホイールをチェック
タイヤは、スリップサインを目安に残り溝の深さを点検し、傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかチェック。接地面に異常摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角)の狂いやサスペンションの不具合、車体の歪みなども考えられるので要注意。 アルミホイールは、傷や破損などがないかチェック。リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じる歪み(変形)や割れなどにも注意したい。
4.床下の様子も探ってみる
4.床下の様子も探ってみる
下まわりにダメージがないか、車体のパネルや補強部材などのほか、マフラーやサスペンションなど部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡がないかチェック。 油汚れ(オイルやグリスなどの漏れ)、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態をチェックする。
★正しく点検・整備してもらう
「スカイアクティブ」搭載車は、アイドリングストップ機構i-stop(自動エンジン停止・再始動)、HLA(坂道発進補助機能)、DSC&TSC(横滑り防止機構・TSC/DSCスイッチ)などを備えている。車両の購入を決めるなら、エンジンやATはもちろん、ステアリング、ブレーキ、サスペンションなど基本的な機構および各関連機能なども、きちんと点検・整備して納車してもらうようにしよう。
■最初に車両の現状を確認する
中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。
目利きはココを見る!
「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。
「立て付け」を見る
●隣接している外板パネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。
「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●ドアの開口部などにマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、マスキング跡。なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。
「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。
「接合部」を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。
■今回の車両のプロフィール
●2010年7月に発売した3代目「プレマシー」。外観・内装デザインを一新するとともに、3列シート7人乗りミニバンとしての利便性を向上。2012年4月に一部改良し、装備設定を変更している。●2013年1月にマイナーチェンジ。マツダの新世代技術「スカイアクティブ」搭載車を新設定。一部装備を変更し、グレード体系を見直している。「スカイアクティブ」仕様は、スカイアクティブ・2.0Lエンジン+スカイアクティブ・マニュアルモード付6速ATの2WD(FF前輪駆動)車。アイドリングストップシステムi-stop、運転状況を表示するi-DM、カラー液晶マルチインフォメーションディスプレイMID、専用メーターなどを装備。「20CS」は、2.0L筒内直接噴射エンジン+マニュアルモード付5速ATの2WD車。「20C/20S」は、2.0L電子制御燃料噴射エンジン+4速ATの4WD車となっている。
「20C-スカイアクティブ/20C」は、ハロゲンヘッドランプ、電波式キーレスエントリー、助手席側電動スライドドア、15インチスチールホイールなどが標準装備のベーシックタイプ。「20S-スカイアクティブ/20S」は、サイドアンダースポイラー、リアルーフスポイラー、フロントフォグランプ、ディスチャージヘッドランプ、オートライトシステム、本革巻きステアリングホイール、アドバンストキーレスエントリー、15インチアルミホイールなどを装備。「20S-スカイアクティブLパッケージ」は、ブラックグリルガーニッシュ、マフラーカッター、両側電動スライドドア、17インチアルミホイールなどを標準した最上級タイプ。「20CS」は、基本装備は20C系とほぼ同じだが、両側手動スライドドアが標準装備になっている。
■参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード | 型式 | シフト | 駆動 |
20C-スカイアクティブ | DBA-CWFFW | 6AT-M | FF |
20S-スカイアクティブ | DBA-CWFFW | 6AT-M | FF |
20S-スカイアクティブ Lパッケージ | DBA-CWFFW | 6AT-M | FF |
20CS | DBA-CWFFW | 5AT-M | FF |
20C | DBA-CWFFW | 4AT | 4WD |
20S | DBA-CWFFW | 4AT | 4WD |