車とお金
更新日:2020.03.09 / 掲載日:2020.03.09
廃車にすると車の税金が還付されるってホント!?廃車後に税金を請求された場合の対応も解説

グーネット編集チーム
車が事故や故障等によって、突然廃車になったということはないでしょうか。
車の税金は、基本的に前払いのシステムになっており、年度や車検期間の途中で車を廃車にした場合、残りの期間の税金は還付される仕組みも存在します。
今回は、その車の税金に関する還付の仕組みと、廃車にした車の税金請求が来た場合の対応についてご説明していきます。
廃車にした車の還付される税金はどんなものがある?
車には、自動車税をはじめとして様々な維持費がかかります。それらの中には、廃車にした時に還付される費用とされない費用があるのです。ここでは、項目ごとに還付される税金の種類とタイミングについて解説していきます。
自動車税
毎年4月1日の所有者に課せられる都道府県税が自動車税です。毎年5月上旬頃に年度分を支払いますが、その後で廃車した場合、月割りで残った年度分の自動車税が還付されます。
なお、自動車税は一時抹消登録でも還付の対象となります。
自動車税は、どの月に運輸支局で抹消登録をしたかによって、還付される額が変わってきます。月末締めで計算されるので、月初に手続きしても、月末に手続きしても還付額は同じですが、月をまたぐと還付額は1か月分減ってしまいます。
実際の自動車税の還付までにかかる期間は、一般的に1か月から3か月ぐらいとなっています。
軽自動車税
軽自動車にも同様に軽自動車税が毎年課されますが、普通車とは異なり、抹消登録をしても月割りでの還付はありません。
したがって、春頃に軽自動車を廃車する予定がある場合、可能な限り3月中に手続きを済ませておくようにしましょう。
自動車重量税
車検時に支払う自動車重量税は、車が解体されて永久抹消登録申請が行われた場合に限って還付されます。一時的に使用を中止する一時抹消登録では還付されないので注意が必要です。
車を解体し、還付申請書を運輸支局等へ提出してから還付金が支払われるまで、約2か月半かかります。
廃車にすると車の税金はどれくらい還ってくるの?

グーネット編集チーム
自動車税や自動車重量税の還付金の額は、廃車にするタイミングによって異なります。
自動車税は1年分、自動車重量税は2年分を前払いするので、少し計算が複雑ですが、それぞれの還付される税金の計算方法について解説していきます。
自動車税の還付額
自動車税は、毎年5月上旬頃に、その年の4月から翌年3月までの1年分を前払いします。つまり、年度の途中で抹消登録をすれば、残りの月数分の税金が還付されるのです。
還付の計算式は、「支払った自動車税額÷12か月×抹消登録した翌月から3月までの月数(100円未満は切り捨て)」です。
例えば、2500ccクラスの自動車税は年額45,000円ですが、9月に抹消登録をした場合、10月から翌年3月までの6か月分である22,500円が還付されるのです。
自動車重量税の還付額
自動車重量税は、車検時に車検期間分(自家用車は初回3年分、次回以降2年分)を納付します。
自動車重量税の還付の計算式は、「重量税の月額(支払額を24または36で割ったもの)×廃車の翌月から次の車検までの月数」と考えるとわかりやすいでしょう。
一時抹消登録をしていない場合を例に取りましょう。
24,600円の自動車重量税を支払っている場合で、永久抹消登録申請から有効期間の満了日まで4か月残っている場合、24,600円÷24か月×4か月=4,100円となります。
もし廃車にした車の税金を請求されたら
廃車の手続きを自分で行う場合、手続きをした日が正確にわかるので、廃車したはずの車の税金が課せられることはありません。
しかしながら、実際には廃車業者に手続きを任せる方も多いでしょう。そんな時の対処方法についてご説明していきます。
廃車業者との間で明確に決めておくこと
まずは、廃車を業者に頼む場合、廃車に伴って自動車税が還付されることを確認します。
その還付金は、税金を支払ったユーザー自身が受け取るべきお金ですので、廃車時に業者から同額を受け取るか、後日自分で受け取るかを明確にしておきましょう。
廃車の時に、自動車税の還付額と同額を受け取る場合、還付請求権譲渡通知書という書類を業者との間で交わします。
これは、還付金を受け取る権利を業者に譲渡するという意味合いになります。
廃車したはずの車の税金を請求されたら
3月末までに廃車の手続きが完了しなかった場合、自動的に名義人の元に自動車税の納付通知書が届きます。業者に廃車を依頼したといっても、3月末までに廃車できていない以上、自動車税の納付をする義務が発生します。
業者に連絡を取って、きちんと対応してもらうことが重要です。そのまま放置すると延滞金も発生するので、通知を無視しないようにしてください。
まとめ
今回は、廃車にした時に還付される税金について解説してきました。
自動車税は一時抹消と永久抹消のどちらの手続きでも月割りで還付されます。
一方の自動車重量税は、解体に伴う永久抹消を行った場合のみ、車検の残り月数分の税額が還付されると覚えておきましょう。