スクープ
更新日:2019.10.01 / 掲載日:2019.10.01

スクープ! 日産、大胆な車種整理を行うも2020年は新車攻勢で大反撃へ!!

アルティマ北米仕様

 キューブをはじめ、マーチやセダンのティアナ、そしてエルグランドまで、次々に国内販売モデルの販売中止や生産縮小を行う情報が入ってきている日産自動車。今や売れ線モデルはe-Powerを搭載するコンパクトカーのノートとミニバンのセレナだけで、モデル末期のエクストレイルは値引き攻勢でかろうじてSUVクラスで気を吐いている状況だ。2019年のニューモデルと言えば3月に発表された軽自動車のデイズフルモデルチェンジ、7月にはスカイラインのマイナーチェンジ、8月にはセレナのマイナーチェンジを発表したが、そのほか一部改良を除くと何とも寂しい限り。コンパクトSUVのパイオニアであるジュークにいたっては、9月に欧州で2代目が発表されたが、国内は現行モデルで消滅という噂もある。しかし、さすがにこのままではマズいと日産自動車も考えたのか、2020年は新車攻勢で大反撃に打って出るという情報が入ってきた。

 そんな寂しい日産日本向けラインナップの中でも、一番元気のないセダンジャンルから見ていこう。2019年現在、軽自動車とミニバンとSUVだけしか走っていないような気がする日本の路上だが、世界に目を向ければそんなことはない。乗用車の王道である3BOXのセダンは、今なお堅調な販売実績を保っている。とくにモータリゼーションが今まさに本格化しつつある中国では、日本の同時期に当たる1960年代がそうだったようにセダンがクルマの基本型。一方、モータリゼーションが成熟しきった北米市場では、遊びグルマとしてのSUVと、フォーマルなセダンの両方をガレージに収めるのが主流で、やはりセダンの人気は根強い。

 そうした中で、日本市場向けのセダンのラインナップをどうしていくかは、じつは各メーカーにとって頭の痛い問題だ。かつてはコンパクトクラスからフラッグシップまで、各クラスにセダンをラインナップし、出世魚のように次々と上級車に乗り換えてもらうことがビジネスモデルとなっていた。「いつかはクラウン」という有名なキャッチフレーズも、それを前提にして成立していたのだ。

 ところが、今や軽自動車を乗り継ぐ人も珍しくなく、ファミリー層もセダンには目もくれずにミニバンやSUVを乗り回す。日本でも複数所有は珍しくなくなったが、その場合も軽自動車とミニバンまたはSUVというのが主流で、アメリカのようなセダン人気はもはやない。そうなると、日本向けのセダンのラインナップを見直すメーカーが出てきても不思議ではない。極めて合理的な経営をおこなってきた今までの日産自動車は、冒頭で述べたように急速なラインナップの縮小を急いでいる。

 ご多分に漏れず、同社でも海外市場向けには複数のセダンをラインナップし、いずれも堅調な販売実績を保っている。例えば中国では、サニー、シルフィクラシック、シルフィ、ラニア、アルティマの5車種をラインナップ。シルフィなどは、5ナンバーサイズの先代を、クラシックの名で3ナンバーサイズの現行モデルと併売しているほどだ。日本ではとうに消滅したサニー(ティーダラティオ)も健在だし、ラニアはブルーバードの後継モデルとなる、若者向けのスポーティセダン。アルティマはティアナの後継モデルとして販売されている。

 北米向けも同様に、ヴァーサ(サニー)、セントラ(シルフィ)、マキシマ、アルティマがそれぞれに人気。さらに高級ブランドのインフィニティにもセダンはラインナップされている。そのひとつは、日本ではスカイラインとして売られているモデルだ。

 さすがにこのままではマズいと日産自動車も考えたのか2020年はラインナップの拡充を狙っているという。2020年5月から6月にはエクストレイルのフルモデルチェンジが予想されるが、セダンのティアナの後継モデルであるアルティマの日本市場投入も予想される。

 このアルティマ、中国向けモデルのボディサイズは全長4901mm、全幅1850mm、全高1447mmとかなり大きいが、トヨタが国内で販売しているカムリが全長4910mm、全幅1840mm、全高1445mmだからそう大差ないサイズだ。つまり日産としてはカムリの対抗馬としてアルティマの投入を狙っているというワケだ。さらに9月にトヨタが3ナンバーカローラを投入したのも影響を与えるはず。中国市場向けの現行シルフィがまさにそのライバルになるはず。中国仕様シルフィは全長4641mm、全幅1815mm、全高1450mmと新型カローラの全長4495mm、全幅1745mm、全高1435mmとくらべると一回り大きいが、カローラと同じく日本向けに修正を加えれば、同格ライバルとして十分に魅力的だ。この流れにのって投入未定の2代目ジュークや、その他海外専売車の日本発売に期待したいところだ。 

  • マキシマ北米仕様

  • シルフィ中国仕様

  • ラニア中国仕様

  • 新型2代目ジューク欧州仕様

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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