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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28

ついに登場した日本のスポーツセダン!! 日産スカイライン “お客様の声”を聞いてみた!!

13代目新型スカイライン

13代目 V37型スカイラインってこんなクルマだ!! ■先に発表された北米向け「インフィニティQ50」の日本仕様 ■パワーユニットはシステム出力364psを発揮するV6、3.5Lハイブリッド ■ハイブリッドシステムのハード部分はフーガと同じ1モーター2クラッチ方式 ■ハードは同じだが、ハイブリッドシステムの制御ソフトは最適化されており、フーガよりもパワフル!! ■JC08モード燃費は最もよいグレードでは18.4km/L ■FRとトルクスプリット式4WDをラインアップする ■世界初のバイワイヤー式ステアシステム「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」を搭載する ■世界初「アクティブレーンコントロール」を搭載 ■60km/hからの衝突回避を実現する「エマージェンシーブレーキ」を採用 ■世界初の、2台前方のクルマの動きを検知する「前方衝突予測警報」を搭載 ■日産スカイラインだが、インフィニティエンブレムを装着する

13代目 V37型スカイラインってこんなクルマだ!! ■先に発表された北米向け「インフィニティQ50」の日本仕様 ■パワーユニットはシステム出力364psを発揮するV6、3.5Lハイブリッド ■ハイブリッドシステムのハード部分はフーガと同じ1モーター2クラッチ方式 ■ハードは同じだが、ハイブリッドシステムの制御ソフトは最適化されており、フーガよりもパワフル!! ■JC08モード燃費は最もよいグレードでは18.4km/L ■FRとトルクスプリット式4WDをラインアップする ■世界初のバイワイヤー式ステアシステム「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」を搭載する ■世界初「アクティブレーンコントロール」を搭載 ■60km/hからの衝突回避を実現する「エマージェンシーブレーキ」を採用 ■世界初の、2台前方のクルマの動きを検知する「前方衝突予測警報」を搭載 ■日産スカイラインだが、インフィニティエンブレムを装着する

【本記事は2014年4月にベストカーに掲載された記事となります。】13代目となった新型スカイライン。車好きの心にグサリと刺さる「スカイライン」の社名だが、13代目スカイラインはいったいどんなスカイラインなのか!?昨年11月11日13代目となる新型スカイライン、V37型が発表された。とはいうものの、市販開始は2月26日からとされ、なかなか試乗する機会が訪れなかったが、やっと乗ることができたので、お待たせいたしました!! V37スカイラインの走りを徹底的にレポートいたします。「徹底的にお客様の声を聞きました。私の仕事のほとんどが、お客様のお話を聞くことだったと言っても過言ではありません。お客様の声を反映させたのが、この新型スカイラインです」日本仕様の開発責任者の寺田美穂リージョナル・プロダクト・マネージャー(RPM)は発表会に先立って開催された事前説明会の場でそのように言っていた。さて、『お客様の声』とはいったいなんなのだろう!?・スカイラインには圧倒的なパフォーマンスが必要だ。・プレミアムなスポーティサルーンであるべき。・走りの楽しさを感じさせるクルマである。寺田RPMをリーダーとする国内仕様スカイラインの開発チームがたどり着いた代表的な『回答』は前記のとおりである。そのためにチョイスされたパワートレーンはシステム出力364psを発揮する3.5L、V6エンジン+モーターのハイブリッドシステムとなった。V37型スカイラインに用意されるパワートレーンはこれ1タイプのみ。すなわち、スカイラインはハイブリッド専用車なのだ。基本的にはフーガに搭載されるパワーユニットとハード的には同じものである。BC編集部は寺田RPMに意地悪な質問をした。「スカイラインは走りの楽しさを追求したプレミアムな4ドアスポーティサルーンだとおっしゃいましたが、フーガハイブリッドで感じたドライブフィールは、たしかにパワフルではありますが、“楽しい”というモノとはちょっと違うと思いました」 これに対し寺田RPMは、ま日産自動車が持っているパワーユニットで最もパワフルでスポーティなのが、この3.5Lハイブリッドです。だからスカイラインにはこのユニットを搭載することを決めました。いま、フーガと同じとおっしゃいましたが、ハード的には確かに同じですが、制御を一新してよりパワフルにチューニングしています。そのあたりは乗っていただければご理解いただけるはずです」と。

パワフルで燃費もいいけど、スカイラインらしい個性は!?

13代目となる新型スカイライン。2001年に登場したV35型以来のV6エンジン搭載のフロントミドシップレイアウトを踏襲するも、ハイブリッド専用モデルとして誕生したのがトピックス!!

13代目となる新型スカイライン。2001年に登場したV35型以来のV6エンジン搭載のフロントミドシップレイアウトを踏襲するも、ハイブリッド専用モデルとして誕生したのがトピックス!!

■パワフルで燃費もいいけど、スカイラインらしい個性は!?まあとにかく乗ってみよう。ゆっくりアクセルを踏み込んでそろそろと発進すれば、モーターだけで走り出す。このあたりはフーガと同じ。10km/hあたりで一瞬“ブルン”となってエンジンが始動する。エンジンとモーターの出力がミックスされた加速感は確かにパワフル!! 例えばV36型の370GTと比べてもグイグイと押し出していく感覚は圧倒的。R34型の2.5L直6ターボとは比較にならない怒濤の加速力、だ。いったん停車して次はアクセルベタ踏みでスタート。最初からエンジンが始動してこれまた怒濤の加速力。確かに速い!!今度は高速道路を80km/hでの巡航から一気に追い越し加速を試みる。この時、エンジンは停止していてモーターのみで巡航している状態。この状態でアクセルをベタ踏みすると、一瞬間を置いてエンジンが始動して加速体制に移行するのだが、この『間』が気になる。ホンの0コンマ何秒かのタイムラグなのだが、そしてフーガで感じたタイムラグよりも、ずいぶんとシャープに進化しているものの、やはり、このちょっとのラグが気になった。「大きくなりすぎましたね。直6だとか、V6だとか、ハイブリッドがどうしたなどということは、たいした問題ではありません。ただ、意のままに操れるドライビング感覚だとか、ボディサイズだとか、ハンドリングフィールなどを大切にしたいと思っています。その点で最新のV37型は、ちょっと大きすぎることと、ハイブリッドユニットのタイムラグが気になりましたね。ただとても速いです!!」R34型スカイライン4ドアセダンをこよなく愛する『最後のスカG保存会』会員の久保さん、神谷さん、上原さんが口を揃えて言う。そういえばスカイライン開発チームは「お客様の声を徹底的に聞いた」と言っていた。そのお客さんはというと、「多くがV36型にお乗りのお客様」だったという。50年を超える歴史を持つスカイラインだけに、実に多くの「お客様」がいて、それぞれに思い入れも深いものがある。それだけに『スカイラインはかくあるべき』という指針のようなものは、実はあってないようなものだと思うのだ。先の上原さんたちの意見もひとつの貴重な意見だし、また違った「スカイライン観」がいくつもある。だから、スカイラインというクルマに求められるのは「お客様の声を聞いて作り上げた」無難な“商品”ではなく、作り手が熱いメッセージを込めた、「新しいスカイラインはいままでとは違う、こんなスカイラインです!!」という“想い”なのではなかろうか!?

FRスポーツセダンとして新型スカイラインはどう評価されるのか!?

V37スカイラインはFRスポーティセダンなのか?FRスポーツセダンとして新型スカイラインはどう評価されるのか!?いろいろな意見はあろうが、新型V37型スカイラインは、乗って走り出せば、間違いなく速い!! そこに口を挟み込む余地などいっさいない。それと、大いに気になっていた「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」だが、おそらく、前もって「それ」と知らされていなければまったくわからないほど自然なフィーリングであった。ハンドルを回した操作が電子制御されたアクチュエーターの動きに置き換えられてタイヤが操舵されているとは思えない。操作に対してダイレクトにタイヤは反応するし、微妙な操舵に対しても緻密に反応する。細かいうねりやギャップなどといった路面からのちょっとした情報は、大きなキックバックは弱めつつ、必要な情報は伝わってくるので、ドライブフィールに違和感はなかった。ステア操作をECUが演算処理をして、アクチュエータが実際にタイヤを動かすのだから、操舵力や操舵に対するタイヤの切れ角(ステアリングギア比)などは電子制御で自在にセッティング可能。コックピットのスイッチでスタンダードモードからスポーツモードに切り替えると、グッと操舵力が増してセンター付近のレスポンスがシャープになる。ちょっと"重すぎ"にも感じたが、ジワリと切り込むような操作には、この重さが具合いいのだ。

3.5LのV6エンジン

ハイブリッド専用車となった新型スカイラインに搭載されるエンジンは306ps/35.7kgmを発揮する3.5LのV6。これにモーターが組み合わされてシステム出力364psを発揮する。対するR34までのスカイラインは直列6気筒エンジンを搭載していた

ハイブリッド専用車となった新型スカイラインに搭載されるエンジンは306ps/35.7kgmを発揮する3.5LのV6。これにモーターが組み合わされてシステム出力364psを発揮する。対するR34までのスカイラインは直列6気筒エンジンを搭載していた

搭載する3.5LのV6エンジンは306ps、35.7kgmを発揮し、そこに68ps/29.6kgmのモーターが組み合わされるのだから、速くないわけがない。システム出力は364psを発揮する。パワースペックは、同じハイブリッドユニットを搭載するフーガハイブリッドとまったく同じである。フーガハイブリッドの車重は1840kg、いっぽうスカイラインは1800kgと40kg軽いので、そのぶんも含めて、体感的にはスカイラインのほうが力強い加速を味わえる。旧型V36型と比べるとどうか!? トップレンジの3.7Lエンジン搭載モデルは330psの最高出力に最大トルクは36.8kgm。エンジン本体のパワーは旧型が上だが、モーターの加わる新型がシステム出力では上回る。実際に走ると、動力性能ではむしろ旧型が力強く感じる。直接タイムを取って比較したわけではないので、あくまでも体感的なものだが、明らかにV36型370GTのほうが軽快でパワフルだし、エンジンの吹け上がりも気持ちがいい。ハイブリッド専用車となった新型の車重1800kgもあり、V37型に対し約200kg重くなっているのだ。これが大きく影響をしている。V37は「重たいカタマリを圧倒的な力でグイグイ動かしている」という印象なのだ。高速道路の巡航からの追い越し加速では27ページで触れたとおり、『停止していたエンジンをモーターで再始動させて、クラッチを切り替えて加速体制に入る』動作にコンマ何秒かのタイムラグが発生するため、ちょっともどかしさを感じる場面もある。いっぽう、山道などでエンジンが常に稼働しているような運転状態では、アクセル操作に対し、即座にエンジン/モーターが反応するためキビキビした走りを味わえる。このあたり、THSIIを搭載するレクサスIS300hよりもパワフルだしダイレクトにエンジンの動きを操ることができるので、スポーティな走りを楽しめる。THSIIはどうしても「アクセルペダルとエンジンの間にワンクッション緩衝材が入っている」印象なのだ。

新型スカイラインは「FRスポーツセダン」なのか!?

インフィニティマークは付いても『日産スカイライン』 全長4800mm、全幅1820mm、全高1440mmでホイールベースは2850mm。これは旧型となるV36型に対して全長でプラス30mm、全幅でプラス50mmそれぞれ大きくなっている。いっぽうで全高は10mm低くなった。V36型の370GTタイプSPの車重は1640kgだったがV37型の350GTハイブリッドタイプSPは1800kgと重くなっているが、これはハイブリッドゆえの重量増だ

インフィニティマークは付いても『日産スカイライン』 全長4800mm、全幅1820mm、全高1440mmでホイールベースは2850mm。これは旧型となるV36型に対して全長でプラス30mm、全幅でプラス50mmそれぞれ大きくなっている。いっぽうで全高は10mm低くなった。V36型の370GTタイプSPの車重は1640kgだったがV37型の350GTハイブリッドタイプSPは1800kgと重くなっているが、これはハイブリッドゆえの重量増だ

■新型スカイラインは「FRスポーツセダン」なのか!?・松田秀士の意見基本的にはとてもよくまとまっているスポーティセダンです。同じ3.5Lハイブリッドを搭載するフーガと比べて、追い越し加速時のレスポンスやトルク感など大いに改善されているし、エンジンサウンドは心地よく、振動も少なくパワーユニットに不満はありません。『ダイレクト・アダプティブ・ステアリング』については、ボクは“スポーツモード”が操舵力やゲインの立ち上がりに自然さを感じました。“スタンダード”モードはやや軽すぎることと、戻しの際にイナーシャを感じる場面がありましたが、スポーツモードではそのようなことはなく、操舵に対する切れ込み方など自分好みの動きをしてくれます。スポーティで楽しいクルマです。アッパーミドルサイズのFRスポーティセダンとして評価するなら、新型スカイラインは充分に高く評価できるクルマです。「ハイブリッドではないスカイライン」も試してみたいぞ!!

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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