新型車比較・ライバル車対決
更新日:2018.11.28 / 掲載日:2017.11.30

C-HR vs ヴェゼル

TOYOTA C-HRハイブリッド(右) /HONDA ヴェゼルハイブリッド(左)

C-HRハイブリッド
●価格帯:264万6000~290万5200円
●販売店:トヨタ4系列全店

ヴェゼルハイブリッド
●価格帯:227万~288万6000円
●販売店:ホンダカーズ店

プレミアムを重視した両車。ともにHV比率は7割以上!

 昨今、どのクラスでもクロスオーバーSUVが人気である。その中でもCセグメントクラスは激戦区でハッチバックよりも生活臭がなくアクティブなイメージが強いことも相まって、国内外で数多くのモデルがひしめき合っている。
 その中でも注目はトヨタが久々に投入したクロスオーバー「C‐HR」とホンダのヒットモデルである「ヴェゼル」だろう。どちらも世界戦略車として開発されており、見た目/走り共に非常に高い評価を得ている。ボディサイズはC‐HRハイブリッドが全長4360mm×全幅1795mm×全高1550mmでホイールベースが2460mm、ヴェゼルは全長4295mm×全幅1770mm×全高1605mmでホイールベースが2610mm。サイズ的にはC‐HRのほうが大き目だが、居住性はその逆で、クーペルックのC‐HRはフロントシート優先のパッケージに対し、ヴェゼルはセンタータンクレイアウトを活かし、後席スペースにもゆとりがある。この辺りはコンセプトの差はそのまま出ている。
 ちなみにC‐HRはプリウス、ヴェゼルはフィットと基本コンポーネントを共用するが、どちらも単なる派生モデルとは違い、内外装デザインを含めてオリジナルだ。
 パワートレーンはどちらもガソリンとハイブリッドをラインナップ。C‐HRは1.2L直噴ターボと1.8Lハイブリッド(THS II)、ヴェゼルは1.5L直噴NAと1.5Lハイブリッド(スポーツハイブリッドi‐DCD)を用意。ただし、両モデル共に販売の主力はハイブリッド。ヴェゼルは全販売数の約7割、C‐HRは約8割がハイブリッドだ。
 駆動方式はヴェゼルがどちらのパワーユニットにもFF/AWDの設定があるのに対して、C‐HRはハイブリッドがFF、1.2Lターボは4WDのみの設定だ。
 走りの部分に関してはどちらも一家言あり、C‐HRはザックス製ダンパーの採用やニュルブルクリンクをはじめとした欧州での走り込みを実施。一方、ヴェゼルも同じくザックス製ダンパーの採用や、走りのキモとなる部分は欧州向けモデルの技術やノウハウを盛り込んでいる。その結果、アイポイントの高さによる運転のしやすさはもちろん、オン/オフ問わない走りの両立と重量増に合わせた最適化を含め、乗り味や質感など目に見えない性能も、ベースとなったモデルを大きく超えている。

【CHECK! ドライバビリティ】 ハンドリング&乗り心地対決 ~パパ納得の走りを見せるのは?~

C-HRの走りは高次元。ヴェゼルは乗り心地が△

 C-HRのハンドリングは欧州の道やニュルブルクリンクで鍛えた本格的な走り特徴で、素直なハンドリングと快適性のバランスは非常に高いものの、力不足で明らかにシャシーが勝っているバランスは改善の余地も。ヴェゼルはデビュー当初は快適性に課題があったが、ランニングチェンジでそのバランスは適正化されたが、C-HRにはやや劣る。ただし、パワートレーンはガソリン・ハイブリッド共に元気なユニットで、特にハイブリッドはDCDを活かした小気味よいフィール。シャシーとのバランスは良い。

こだわりの走行性能

  • C-HRハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

  • C-HRハイブリッド

    C-HR/クルマづくりの構造改革「TNGA」の第2号車として開発が行われた同車。ニュルブルクリンクコースでの走り込みや「ニュル24」への参戦なども車両開発に活かされているのが特徴。

  • ヴェゼルハイブリッド

    ヴェゼル/スポーツグレードのRSでは、専用パフォーマンスダンパーやCVT専用チューニング、VGR(可変ステアリングギヤレシオ)などの採用によってキレのいい走りを実現した。

【CHECK! ドライバビリティ】 判定=C-HRハイブリッドが「買い!」

【CHECK! 運転のしやすさ】 視界&取り回し対決 ~ママも笑顔で安心なのはどっち?~

取り回しはヴェゼルが良好。C-HRも日常域では十分

 どちらも着座位置はそれほど高くないため、ハッチバックなどから乗り換えても違和感は少ない。特にC-HRは低めの全高と低重心パッケージのため安心感は非常に高い。ヴェゼルも低床低重心のセンタータンクレイアウトを採用しているが、ここは基本素性の差が大きく出ていると思う。両モデル、フロント周りの視界は非常にいいが、デザインにこだわっているため後方視界はあまり良くないので注意が必要。ちなみに最小回転半径はC-HRが5.2m、ヴェゼルが5.3m(RSは5.5m)とわずかにC-HRが上回る。

  • C-HRハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

  • C-HRハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

  • C-HRハイブリッド

    C-HR/前方死角の少なさと、取り回しの良さは優秀だが、グラスエリアの狭い後方は死角が多く、特に太いCピラーは右左折や駐車の際に気になる。

  • ヴェゼルハイブリッド

    ヴェゼル/前方視界は並だが、後方視界の良さはクラストップレベルだ。ただし、取り回しではC-HRに比べると小回りの面で若干不利。

【CHECK! 運転のしやすさ】 判定=ヴェゼルハイブリッドが「買い!」

【CHECK! 実用性】 後席&荷室対決 ~家族みんなで出掛けるなら?~

C-HRはスペシャリティの域。実用で選べばヴェゼルが最良か

 どちらのモデルもフロントシートが主役だが、決定的な違いは後席/ラゲッジスペース。C-HRは開発当初から後席は+2と割り切っており、必要十分なスペースを備えるが小さめのリヤドアや寝かされたリヤゲートなどと相まって閉塞感は強い。一方、センタータンクレイアウトを活かし、見た目以上に広いスペースのヴェゼルは、後席はもちろんラゲッジスペースも十分以上のスペースな上にシートアレンジも多彩。居住性で比べるとヴェゼルに軍配が上がるが、逆を言えばC-HRは見た目に対しては一歩リードか。

  • C-HRハイブリッド

    左写真=C-HRハイブリッド/右写真=ヴェゼルハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

    デザインにこだわったC-HRと比べると、ヴェゼルのインテリアはクリーンかつシンプルな印象を受ける。

  • C-HRハイブリッド

    左写真=C-HRハイブリッド/右写真=ヴェゼルハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

    前席頭上はどちらも9cmの余裕だが、後席はC-HRが頭上4.5cm、膝前16cmに対しヴェゼルが頭上5cm、膝前23cmの余裕と圧勝。

  • C-HRハイブリッド

    左写真=C-HRハイブリッド/右写真=ヴェゼルハイブリッド

  • ヴェゼルハイブリッド

    9インチのゴルフバッグも、C-HRであれば後席バックレストを倒さないと積み込めないが、ヴェゼルは余裕で積むことが出来た。

  • C-HRハイブリッド

    C-HR/後席乗降時は身体のひねりといった動きが大きくなるため、割と辛い。

  • ヴェゼルハイブリッド

    ヴェゼル/リヤシートクッションを跳ね上げるとベビーカーも置けるスペースがある。

【CHECK! 実用性】 判定=ヴェゼルハイブリッドが「買い!」

【結論】運転して楽しいC-HRなら家族ドライブもより快適!

 素直に考えれば、後席やラゲッジスペースなど実用性の高いヴェゼルだが、やや面白みに欠けるのも事実。対してC-HRは,、後席やラゲッジスペースは必要十分だが、脱トヨタなデザインと走りと快適性のバランスの良さ、そして内装の質感の高さなどを考えると……。そこで今回は「子供が小さい」と言う前提でC-HRに軍配を上げたい。グレードはSでもフル装備だが、エクスリアデザインをより引き立たせるLEDヘッドランプや18インチタイヤ&アルミホイール採用の「G」を選んだ方が満足度はきっと高いだろう。

icon 【これが「買い!」】 TOYOTA C-HRハイブリッド G

TOYOTA C-HRハイブリッド G 290万5200円

C-HRハイブリッド G=290万5200円

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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