車を家族や知人に借りる際、自動車保険によっては保険の対象外になるケースも多く、より安心して車を利用するには「一日保険」の活用がおすすめです。

しかし、一日保険について詳しく知らなかったり、利用方法が分からなかったりと面倒に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。自動車保険の一日保険は、コンビニからでも申込みができ、手続きは簡単に行えます。

この記事では、自動車保険の一日保険について、補償内容や手続きの流れを詳しく解説します。一日保険の加入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

ポイント
  • 一日自動車保険は、友人や知人の車を借りて運転する際に短期間で加入できる自動車保険のことです。
  • 万が一の事故にも備えられるため、慣れない車を運転することの精神的な負担を軽減させられます。
  • 一日自動車保険は、保険会社や補償内容によって1日あたりの保険料が異なりますが、相場は800円程度から利用できます。
  • ローソンやミニストップ、ファミリーマートなどのコンビニから手軽に加入が可能です。
  • 申し込み時には、登録者の個人情報や当日借りる車のナンバープレートなどの情報が必要です。
  • コンビニは24時間365日営業している店舗が多く、時間や場所を問わずに加入手続きができます。

一日自動車保険はコンビニでも加入できる

一日自動車保険はコンビニでも加入できる
一日自動車保険は、友人や知人の車を借りたときに短期間だけ加入できる任意の自動車保険です。

借り物で慣れない車を運転することは、運転技術に自信のある方でもいつも以上に気を遣うでしょう。自動車保険は使わないことがベストですが、万が一の事故に備えておくことも重要です。

一日自動車保険はコンビニでも申し込みの手続きが可能で、事前予約はスマホやパソコンから行えるため忙しい方でも手軽に行えます。

一日自動車保険とは?

一日自動車保険とは?
一日自動車保険は、普段運転しない車を一時的に運転することになった際に、その日だけ加入できる単発的な任意の自動車保険のことです。

友人や知人の車を借りて運転するときや、帰省先で親の車を運転する際など、必要なときだけ加入できるため、「普段は車を運転しない」という方でも気軽に利用できます。

一般的な自動車保険は年単位での加入ですが、一日自動車保険が登場したことによって、必要なときに必要な期間だけ加入できる選択肢が広がりました。手軽に安心して運転できる環境を整えられることが一日自動車保険の大きな魅力です。

一日自動車保険の役割

一日自動車保険の役割は、単発的に車を運転している際、万が一事故を起こしてしまった際にドライバーの経済的な負担を軽減させることです。交通事故による相手への賠償責任や自分の怪我、車の損害などに対して、保険金で費用を賄えます。

また、一日自動車保険に加入していなければ、もしも何かあったときに車の所有者で自動車保険に加入している友人や知人に迷惑をかけてしまうことになるでしょう。一日保険はこうした他人の車を借りる際の精神的な負担も軽減させる役割があります。

似た役割をもつ他車運転特約の特徴

似た役割をもつ他車運転特約の特徴
もし、自分が自動車保険に加入している場合は、「他車運転特約」が付いていないか調べておきましょう。

他車運転特約とは、他人の車を運転しているときに起きた事故を保障するものです。内容は一日自動車保険によく似ており、自動車保険の種類によっては保険料を追加で支払うことなく、自動的にこの特約が付いている場合も多い傾向です。

保険の適用範囲などは、保険会社や契約内容によって異なるため、事前によく確認しておきましょう。

同居親族の車は対象外

他車運転特約の注意点として、同居している親族が所有する車を運転して起こした事故は補償の対象外になってしまうことが挙げられます。

自動車保険は適用者を自分だけであったり、夫婦だけであったりするほうが保険料が安く抑えられます。しかし「そもそも同居している親族の車を運転するのであれば、最初から家族を適用させておくべき」という理由を基に、同居家族の車は適用外としている保険会社が大半です。

「他車運転特約があるから大丈夫」と油断せずに、保険の適用範囲を確認しておくことが重要です。

特約を利用すると等級が下がる

特約を利用すると等級が下がる
他車運転特約を利用した場合、自分が加入している自動車保険の等級が下がってしまうことも、頭に入れておかなくてはいけません。

自動車保険の等級は、保険料の割引や割増に大きく影響するため、等級が下がってしまうと翌年以降の保険料は高くなってしまいます。

一方で、一日自動車保険は運転する車に対して個別に加入する保険であるため、万が一事故を起こして保険を使用しても、普段加入している自動車保険の等級には影響がありません。

自分の保険の等級を維持したい方は、他車運転特約が付いている場合でも一日自動車保険の加入を検討することをおすすめします。

一日自動車保険の加入条件は何ですか?
一日自動車保険に加入するには、ドライバーの年齢が18歳以上であることや、有効な運転免許証を保有していることが条件です。
また、保険の対象となる車は、自家用乗用車(軽四輪・小型・普通)などに限定されている場合もあります。レンタカーや事業車などは保険の対象外となるケースもあるため、申込をする際には保険会社の規定を十分に確認しておきましょう。
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら

一日自動車保険の対象範囲

一日自動車保険の対象範囲
一日自動車保険は、どんな車にも適用できるわけではありません。

基本的には友人や知人の自家用車など限られた車種のみで、誰かの車を借りて運転する場合に保険の対象になります。レンタカーやタクシー・トラックなどの事業用車、バイクなどは対象外です。

保険会社によっては、特定の車種を対象外としている恐れもあるため、運転する予定の車が一日自動車保険の対象であるか調べておくことがポイントです。

加入しようとしていた保険会社では対象外であった場合、他の保険会社を選ぶ必要があります。

一日自動車保険の主な補償内容

一日自動車保険の主な補償内容
一日自動車保険の補償内容は、選んだ保険会社によって様々です。補償が手厚いほど保険料は高額になってしまうため、補償内容と費用のバランスを見ながら自分に合ったプランを選ぶ必要があります。

また、特約やロードサービスを追加できる場合もあるため、どのような種類があるのか調べておくと満足な内容の一日自動車保険が付けられるでしょう。

対人賠償責任保険

対人賠償責任保険は、車の運転中に交通事故を起こし、相手に怪我を負わせてしまったり死亡させてしまったりした場合の賠償金を補償するものです。

交通事故を起こしてしまうと、被害者の治療費や慰謝料など多額の賠償責任が発生するため、一日自動車保険においても対人賠償責任保険は重要な補償のひとつです。自動車保険に加入していなければ、払いきれない額の賠償金が発生してしまった場合でも、自己負担を最小限に抑えられます。

短期間の保険でも、万が一に備えて対人賠償責任保険が含まれていることで、より安心して車の運転が行えるでしょう。

対物賠償責任保険

対物賠償責任保険は、事故によって家や塀など他人の物、相手の車などを破損させてしまったときに、修理費用や損害賠償を補償する保険です。

前方不注意によって信号待ちをしている前方の車に衝突してしまったときや、ブレーキペダルの踏み間違いによってお店に突っ込んでしまったときなど、損害額が数百万円になる可能性もあります。

もしも事故を起こして物に損害を与えてしまった際にも、自己負担を軽減させることが可能です。一日自動車保険には、対物賠償責任保険も含まれているケースが大半で、対人賠償責任保険と同様に重要な補償内容のひとつです。

対物超過修理費用特約

通常の対物賠償責任保険では、相手の車の「時価額」までしか補償がおりません。そのため、年式が古く市場価値が低いと判断された車の場合、実際に修理にかかった費用が時価額を上回ってしまう可能性があります。

修理費用はかかったのに、保険会社からは補償がされないとなるとトラブルの原因になってしまいかねないでしょう。そこで対物超過修理費用特約があると、時価額を上回る場合でも保険金として支払われるため、相手の車の時価額が低いと考えられる場合でも安心です。

上限の保険金額は、保険会社や契約内容によって異なります。

搭乗者傷害特約

搭乗者傷害特約とは、自分が運転する車に乗っている人が、事故によって怪我をしたり死亡したりした際に保険金が支払われるものです。入通院にかかる費用や後遺障害に対して一時金が支払われる仕組みになっており、事故直後の治療費などに迅速に対応できます。

一日自動車保険をかけて自分が運転する車に同乗する方は、自分の大切な人でしょう。普段乗り慣れていない車を運転する際には、いつも以上に注意が必要です。

もし何かあったときに精神的な負担を和らげるためにも、同乗者がいる際には搭乗者傷害特約が付いていると安心です。

自損事故傷害特約

自損事故傷害特約とは、電柱やガードレールなどに衝突する単独事故を起こしてしまい自分が怪我を負った際に保険金が受け取れる補償です。

単独事故の場合は、相手がいる事故と異なり、対人・対物保険が適用されないことが多くあります。自賠責保険などの請求権がないときに使用できるため、自分の怪我に対する補償として備えておきたい方におすすめです。

運転技術に自信がある方でも、普段乗り慣れていない車だとハンドルやアクセルペダルに感覚の違いを覚えるでしょう。一日自動車保険でも自損事故傷害特約が付けられる保険会社も多く、万が一の怪我に対応できます。

ロードサービス

ロードサービス
ロードサービスは交通事故だけでなく、バッテリー上がりやタイヤのパンク、インキ―など車のトラブルが発生した際にレッカー移動や応急処置にかかった費用を保険金として支払われるサービスです。

遠方に出かけているときや、慣れない地域を走っているときに、「急に車が動かなくなってしまった」という状況は、誰しもが焦ってしまうでしょう。一日自動車保険という短い期間の間でも、もしもの車の不調に備えておくことは安心してドライブを楽しむうえで重要なポイントです。

保険会社によって、ロードサービスの補償範囲や保険金が異なるため、事前に確認しておきましょう。

車両補償

知人や友人から車を借りて、その車で事故を起こしてしまった場合、借りた車自体にも損害が生じている恐れがあります。いくら親しい間柄でも、借り物の車に損害を与えた状態でそのまま返すわけにはいかないでしょう。

借りた車に損害を与え修理が必要になった状況でも、車両補償をつけていれば修理費用の負担を軽減できます。補償限度額や免責金額が設定されていることが多いため、加入前に内容や条件をよく調べておくことが重要です。

とくに高級車や新車を借りる場合は、車両補償をつけておくことをおすすめします。

一日自動車保険の保険料はいくらですか?
一日自動車保険の保険料は、保険会社や契約内容によって異なりますが、基本的なプランであれば、1日あたり800円程度です。特約を重ねてつけたり、補償金額を高額に設定したりすると、1日あたりの保険料は高額になっていきます。
内容が充実していると安心感はありますが、無事故で利用を終えても保険料は戻ってきません。内容と金額の納得ができるところを見つけることが重要です。

一日自動車保険をコンビニで加入する方法

一日自動車保険をコンビニで加入する方法
一日自動車保険は、コンビニで気軽に加入できることが特徴のひとつです。とても便利なポイントですが、どこのコンビニでも申し込みができるというわけではありません。また、申込券の発券など事前にいくつかの準備も必要です。

ここからは、ローソンやミニストップ、ファミリーマートで申し込みをする方法について見ていきましょう。

ローソン・ミニストップで申し込む

ローソンやミニストップを利用する場合は、事前にネット予約を行います。ネット予約には、運転免許証や借りる車のナンバープレートなどの情報が必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

「ローソン専用サイト」にて予約を行ったのち、店舗に設置されているLoppiで予約コードの入力、もしくは2次元バーコードをスキャンして申込券を発券します。申込券をレジに持って行き、現金で保険料の支払いを済ませると手続きは完了です。

事前のネット予約を行っていない場合でもLoppiから申し込みができますが、スムーズに手続きを進めるには事前予約がおすすめです。

ファミリーマートで申し込む

ファミリーマートで申し込みをするには、まず事前にファミリーマート専用サイトから、画面の案内に沿って必要事項を入力し予約を行います。ファミリーマートでの予約の際にも、運転免許証や借りる車のナンバープレートなどの情報が必要です。

ネットから申し込みが完了すれば、あとは店頭で保険料を支払うことで加入できます。支払い時には、ネット予約が完了した際に贈られてくるメールに記載されているバーコードの提示が必要です。支払い時にすぐに提示できるよう予約完了メールは分かりやすく保管しておくことをおすすめします。

コンビニで一日自動車保険を申し込む際の注意点

コンビニで一日自動車保険を申し込む際の注意点
気軽に利用できて利便性の高い一日自動車保険ですが、登録者本人にしか適用されないことや、登録した日付にしか適用されないことなど、いくつかの注意点もあります。

一日自動車保険に加入するのであれば、後悔のないように気を付けましょう。

ここからは、コンビニで一日自動車保険を申し込む際の注意点について解説します。

免許証と車両情報を確認しておく

一日自動車保険に加入するには、ドライバーの免許証番号だけでなく、借りる車の情報も入力する必要があります。そのため、事前に予約をするには、車を貸してくれる友人・知人に車の情報を聞いておかなくてはいけません。

もし、車のナンバープレートやドライバーの個人情報に誤りがあると、適正に保険が適用されない恐れがあります。数字の誤入力や漏れを防ぐためにも、時間に余裕を持って焦らずに情報入力を行うことが重要です。

登録者である運転者を決めておく

一日自動車保険は登録した本人しか適用されません。そのため、遠方へお出かけの際にドライバーの負担を軽減させることを目的に同乗者と運転を変わりながら行っていた場合、もし登録者でない方が事故を起こしてしまっても保険の対象外になってしまいます。

このようなトラブルを防ぐためにも、一日自動車保険に加入してドライブに出かける際には、ドライバーを決めておきましょう。事前に運転者を追加しておくと、費用は発生しますが、登録者同士で運転を交代できます。

借りる日と時間をしっかり確認しておく

一日自動車保険が適用されるのは登録した日時のみであるため、日にち間違いには細心の注意を払い、車を借りるスケジュールを事前によく確認しておくことが重要です。

一日自動車保険は一度予約を行い、契約当日を迎えた場合日時の変更はできません。また、適用日時の前であっても日時変更の対応は保険会社によって異なります。

保険料を無駄にしてしまわないためにも、予定が曖昧な状態での予約は避け、日時が確定してから申し込みを行いましょう。

一日自動車保険に加入する際の注意点はありますか?
一日自動車保険に加入する際には、運転免許証と借りる車の詳細情報を正確に入力しましょう。もし、入力内容に誤りがあると保険に加入できなかったり、万が一何かあった際に適切に補償が受けられなかったりします。
また、運転する人を明確に決めておくことも重要です。保険は登録した人にしか適用されないため、何らかの理由で他の方が運転していた場合、保険適用の対象外になってしまいます。

コンビニで一日自動車保険に加入するメリット

コンビニで一日自動車保険に加入するメリット
コンビニは24時間365日営業している店舗が多く、時間や場所を問わずに保険に加入できることが大きなメリットです。事前申し込みもスマホやパソコンから簡単に行えるため、家事の合間や仕事の帰りの電車での時間を使って予約を行うこともできます。

一日自動車保険を提供している保険会社の多くは、当日加入にも対応しています。面倒な書類手続きなどが不要であるため、車を借りるタイミングに合わせやすいこともメリットと言えるでしょう。

コンビニで一日自動車保険に加入するデメリット

コンビニで一日自動車保険に加入するデメリット
一日自動車保険の加入には、補償内容や条件などを自分自身で調べて、手続きもすべて自分で行う必要があります。そのため、受け身だと情報がなかなか得られず、「もっと自分に合ったプラン内容があるかもしれない」といった状態になってしまうでしょう。

慣れている方にとっては手軽で便利ですが、初めて利用する方にとっては調べる情報が多く手間がかかってしまう点がデメリットです。

後悔しないためにも注意点を踏まえて、自分に合った一日自動車保険を選ぶことが重要です。

まとめ

①一日自動車保険とは、他人の車を借りたときに利用できる単発的な任意自動車保険のこと
②一日自動車保険には、対人・対物賠償責任のほかにも様々な特約があり充実している
③ローソン、ミニストップ、ファミリーマートで一日自動車保険の加入申し込みができる
④一日自動車保険の申し込みには、ドライバーの情報と当日借りる車の情報が必要
⑤コンビニで一日自動車保険を申し込むメリットは、時間や場所を問わずに手軽に手続きできること

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
車の査定は何社に依頼するべき?
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら