エンジン掛からない　スズキ【キャリー】　イグニッションスイッチ スターティング接点焼損｜車検・点検・修理のグーネットピット

前回に引き続きエンジンが掛からないという事でのご入庫です。
お車はスズキ【キャリー】ですが今回の内容は前回ご紹介のスターターモーター
不具合ではなく、それを作動させる為のイグニッションスイッチの不具合。

作業に移行する前に、スズキ車のリコール情報を確認しておきます。
該当は無く、お客様実費の修理とし作業を進めていきます。

イグニッションスイッチをゆっくり回すとエンジンが掛からず、勢い良く回せばエンジンが掛かります。
このような症状がでた場合はイグニッションスイッチの不具合を予想します。
以前にご紹介した、セルモーター端子部で電圧の有り無しの点検で確証も行います。
作業では、まずステアリングコラムカバーを取り外します。

カバーを取り外しましたら、キー差し込み口の丁度反対側に部品が付いているのでネジを緩め
カプラ二つを外し、配線ごと抜き取ります。
あとは新品スイッチをを取付けていきます。

最初に配線を接続した後、新品のイグニッションスイッチをキーの先端位置と
あっていることを確認しねじ込み取り付けていきます。
車によっては順序が違うと取り付けが困難になることも。

コラムカバーを組んでいきますが、画像ではキーシリンダーの位置が逆にありますが
すぐに気づきしっかりと元にもどしました。

ここから先は確認のため行った作業です。
取り外したイグニッションスイッチを分解し、ＳＴ（スタート）用の接点を確認します。
焼け焦げが大きく、接点が接触しても電気が流れない可能性が大きい状態とわかります。
「エンジンが掛からない」と一言でいっても様々な原因があり、修理費用もマチマチです。
今回はスイッチ交換で完了とさせていただきます。

補足ですが、
なんでイグニッションスイッチ接点がなぜ焼けたかというと、大きな電気が流れる際は
必ずくっつく時と離れる時はスパークが発生します。徐々に焼損していくわけですね。
ここ最近はキーシリンダータイプは少なくなり、それに代わりプッシュスタート式になっていますが
キーシリンダータイプよりは故障する頻度は格段に少なく感じます。

プッシュスタート式のセルスターターへの信号は、コントローラーが行います。
イモビ（盗難防止用の照合）確認後、セルスタートを行ってるのですが、アイドルストップ後の
再始動も制御しているのでコントローラーありきとなります。
当店でのコントローラー（ＢＣＭ）自体の不具合事例はまだ発生していませんが、
【もし】壊れた際は交換部品は少々高額になりそうです。