新車試乗レポート
更新日:2018.11.22 / 掲載日:2006.08.25
トヨタ エスティマハイブリッド 試乗レポート
トヨタ エスティマハイブリッド 試乗レポート
試乗
発表/2006年6月12日
トヨタ/0800-700-7700
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■進化するトヨタ・ハイブリッド。加速性能よりもバランスのよさに注目
■ドライビング/ユーティリティ
パワーアップした2.4Lエンジン+フロントモーターを組み合わせた「リダクション機構付き」のTHSIIを搭載するなど、ハイブリッドシステムは一段と進化。メーカー発表の加速データを参考にするなら、0-100km/hは従来車の12秒後半から10.8秒へ、40-70km/hの追い越し加速は4.2秒と、従来車の4.6秒はもとより、標準車の2.4L FFの4.8秒をしのぎ、3.5L V6・4WDの4.0秒に迫るというから驚きだ。が、最新のトヨタのハイブリッド車を見るかぎり、どんなサプライズがあって不思議はない。
しかし期待値が大きいと、そこそこの実力では特別な感動は抱かなくなる。正直に言えば、たしかに新エスティマ・ハイブリッドの性能は優れていたものの、自分の大きな期待には届かなかった。とくに最初に乗った7人乗りのGは、装備による重量増もあるのだろうが、めざましい加速性とはいえなかった。加速時にパワートレーンのこもり音が耳障りだっただけになおさらだ。その点、車重が軽い標準ルーフの8人乗りのGは軽快感が心地よかった。ただ、加速時のこもり音は相変わらず耳についた。
70kgのハイブリッド用バッテリーをコンソール下に収納したとあって、重量バランスはよくなったはず。リヤモーターが18kwから50kwにパワーアップした4WDとあって、ハンドリングにも期待がかけられる。3.3回転のパワステは手ごたえよく、ハンドリングは安定志向。とくに注目できるのは、優れた高速直進安定性だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
機能的でシンプルなデザインのなかにも、未来的なムードをかもす。さわやかなマルチインフォメーションディスプレイ付きオプティトロンメーター、操作感のよいインパネシフト、豊富な収納スペースがうれしい。
Gのシート表皮には、手触りのよいアルカンターラを採用し、上質感を演出。座り心地はたしかによい。電動式で、好ポジションをもたらしてくれる。
Gの2列目は、リラックスキャプテンシート。一体型オットマン&ロングスライド&横スライド機構付きで、広いエリアと相まって、実質、ファーストクラス。
■インテリア/エクステリア写真[2]
3列目シートは、6対4分割の床下格納機能付き。電動式はパワーバックドアとセットで13万7550円高のメーカーオプションとなる。十分に座れるスペースに好感。
排気ガスの熱エネルギーをヒーターやエンジンの暖機に再利用するなど、一段と進んだエネルギー・リサイクルシステム。
未来的なデザインは、エスティマならでは。ハイブリッドでは、より先進的にシャープさを強調。専用の意匠を各所に取り込んだ。
エスティマハイブリッドG・7人乗り(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4800×1800×1760mm |
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ホイールベース | 2950mm |
トレッド前/後 | 1545/1550mm |
車両重量 | 1970kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 2362cc |
エンジン最高出力 | 150ps/6000rpm |
エンジン最大トルク | 19.4kg m/4000rpm |
フロントモーター最高出力 | 143ps |
フロントモーター最大トルク | 27.5kg m |
リヤモーター最高出力 | 68ps |
リヤモーター最大トルク | 13.3kg m |
10・15モード燃費 | 20.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 215/60R17 |
全国メーカー希望小売り価格
トヨタ エスティマハイブリッド | 363万3000~447万円 |
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