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ワゴンＲ、ＭＨ２１Ｓのエンジンオイル消費が激しく、１０００キロ走るとレベルゲージのロアレベルになってしまいます。

マフラーから白煙が出ていて走行距離も１５万キロを超えています。

本来は乗り換えをお勧めするところですが、最近の中古車価格高騰もあり、エンジン以外の部分は状態が良いのとカスタムもされて大切に乗られているので、お客様の意向で修理することになりました。

途中の画像がありませんが、エンジンを車から降ろして分解していきます。

オイル消費が激しいエンジンでしたので、シリンダーヘッド、バルブ、ピストンはカーボンだらけです。

さらに細かく分解していきます。

オイル下がりの症状が出でいたので、症状の原因であるバルブステムシールをも交換します。
左が新品で、右が今まで使われていたものになります。

黒く見えづらいかと思いますが、左右の穴の大きさをよく見比べてみると右の穴の方が広がっているのがわかります。

この穴にはバルブの軸が通っていて、熱による穴の硬化や変形や経年劣化などによりオイルが燃焼室内に入って燃えてしまい、マフラーからの白煙とオイル消費の原因になります。
全数新品に交換します。

バルブは特にエキゾースト側の汚れがひどく、洗浄に相当な時間がかかってしまい料金もかかってしまいますので新品に交換します。

タイミングチェーンは問題ないため再使用します。樹脂パーツは劣化の恐れがあるため基本的に交換します。

ピストンはここまできれいにできたので再使用して、ピストンリングのみ交換します。

１５万キロ頑張ったコンロッドメタルはキズがあったため、新品に交換しました。

シリンダーヘッドの洗浄でここまできれいになります。

バルブステムシール、エキゾーストバルブは新品です。

洗浄した部品と新品の部品と組み上げて行きます。

完成の画像がありません、すみません。

エンジンは完成です。

エンジンが下りているので今回はついでにATF交換も行います。

１５万キロ車のマグネットにはたっぷりと鉄粉が蓄積され、表面が盛り上がっていました。

オイルパンにも汚れが付着していたので清掃していきます。

エンジン、ミッションと車に乗せたら新品のミッションオイル、エンジンオイル、冷却水注入してエンジンをかけます。

かなりエンジン音が静かになり、もちろん白煙も出ていません。

通常はこれで完了ですが、今回はＡＴＦを完全にきれいにするため車両とトルコン太郎を接続して圧送交換を数回繰り返し行っていきます。

交換前のATFは真っ黒でしたが、交換後はモニター内のフィルターが見える程フルードの透明度が上がりました。

左の新油と比較しても遜色ないと思います。

これでやっと試運転になりますが、エンジン音、吹け上がり、加速、変速ショックも良好です。

その他にも、ブレーキホース、ブレーキローター、ブレーキパッド、ハブベアリングなど一通りリフレッシュしましたので５年１０年と乗っていけると思います。

状態の悪い中古車を買うより安心して乗れるとお喜び頂けて、こちらも作業した甲斐がありました。

ありがとうございました。

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