ｅｋワゴン　サイドブレーキ警告灯　点灯　ブレーキパッド取替｜車検・点検・修理のグーネットピット

「サイドブレーキのビックリマークが消えなくなった」
と点検のご入庫です。
お客様に症状を確認すると、最初は点灯したり消えたりして
いたが、今はランプが付きっぱなしになったとの事。
一番最初に疑われる事は、ブレーキオイルタンク内のレベルが
低くなった（少なくなった）ので、タンク内の液量センサ（浮き）
が液不足として運転者に警告している事です。

ブレーキオイルタンク内を確認すると、半分以下となってるので
警告されている理由で間違いなさそうです。
その他に警告される事で、ＡＢＳ系統の不具合（同時にＡＢＳ警告有）
や、バキューム（負圧）不足などを兼ねる場合も車種によってです。
ブレーキオイルがタンクの中で減っている理由は、漏れがある場合は
当然ですが、ブレーキディスクパッドが摩耗し、ブレーキピストン
がその分ブレーキキャリパーから出てくると、その隙間がオイルで
満たされているので、そこに移動するイメージです。
ブレーキオイルを補充すれば警告ランプは消えますが、ブレーキパッド
摩擦材の残りを確認は必要です。

ディスクブレーキは、ディスクローターを内外のパッドで挟み込むの
ですが、ｅＫワゴンの場合は外側がキャリパーに鋼で止まっているタイプ
なので、キャリパーを外すといっしょになっています。
パッドの摩擦材は２ｍｍ以下となっており交換の頃合いです。
お客様に状況をご連絡し、作業を継続していきます。
ディクスローターの外周に腐食が進んでいますが、不具合の懸念
は異音です。現在でも問題は無い模様です。
制動力は問題ないレベルと判断し、お客様のご予算と相談して、
今回はパッドのみの取替を行っていきます。

通常のブレーキパッド交換作業を行います。
ブレーキピストンを押し戻すのですが、その前にピストン自体に
腐食が無いか確認しておきます。
万一、ピストンに腐食がある状態で押し戻してしまうと、その錆が
内部で引っ掛かりブレーキの戻り不良（引きずり）を起こす可能性
があります。
ひと手間の点検が増えますが、大事な所です。

ダストブーツを捲ってピストンを確認すると、良好です。
ピストンを押し戻します。
今回は、ピストンツールを使ってネジ込めば広がる力でピストンを
押していきます。
バイズやプライヤーなどでも代用できます。

先ほどご説明した内容で、ピストンを押し戻す事でブレーキ
オイルがタンクに戻ってきます。
ブレーキオイルの補充を使用過程で行ってると、タンクから溢れ
てくるので、様子を見ながら多い分は抜き取ります。

ブレーキ用のグリスを塗りなおして、新品パッドを組付けます。
スライドピンにはシリコングリス。パッド台座関係には消音グリース
と使い分けて塗布します。

試運転で、ブレーキパッドの当たりをつけて確認。
異音も無く、効き具合も問題ありません。
制動力をテスターで点検し作業完了です。
警告灯が点灯する事柄と、それの原因まで考えて行う事が予防
整備に繋がります。