ブレーキパイプの腐食損傷でフルード漏れ　ブレーキペダルの踏み代が深くブレーキが効かない　パイプをフレア加工で修理　トヨタ：アイシス　　　｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ブレーキパイプが逝ったっぽいです～」とご連絡。「・・・マジっすか？？大丈夫っすか？」で、聞いてる私が焦ってます。状況をお聞きすると「交差点で止まろうとした時に、踏んでるブレーキペダルがズコっと入って行き、もっかい踏んでもスコーっとなっちゃってます。見てみると左後輪付近がオイルでビシャビシャ」との事。幸い、事故に至らずで良かったです。車両はトヨタ：アイシスで当社へのご入庫履歴は無い車両です。別の車両で当店をご利用頂いてるT様は、「パイプが錆でヤバイ事になってる」を前々からご存知との事でした。
ブレーキパイプは新品へ交換する事が一番です。が、作業料との兼ね合いが・・・。一般的に、後側のブレーキ油圧パイプは、エンジンルームから１本ものです。燃料タンクやマフラー、場合によってリヤメンバーやエンジンルーム内でも部品脱着を要する場合も。
よって今回は、腐食部を切ってパイプを付け足す予定です。
まずは損傷個所をカットし、状態確認を行います。

損傷箇所はブレーキホースに取付く周辺。何かしらの錆対策はしてある模様ですが、腐食状況から予想するに、錆が進んでしまってからだった模様ですね。
純正のブレーキパイプには保護カバーがついています。ただ、端っこのフレアナットが取付く所は剥き出し（構造と製作上どうしても）になります。なので、融雪剤の影響をモロに受ける箇所とも言えます。どこまで腐食してるか保護カバーを削ると・・・以外にもスグ綺麗な箇所が出てきました。
「これって曲げ次第では・・・届くかも」です。ダメ元でまずはやってみましょう。
新品のフレアナットを入れておいて、パイプをフレア加工していきます。
フレア加工の画像は、掲載上の問題で割愛となります。申し訳ありません。（他にネットでイロイロ出ていますのでそちらを参考にしてください）

リヤアクスル～ボデー間のブレーキホースは新品へ取替。ホースとカシメ部分の腐食が進んでおり、パイプ側のフレアナットは、既にナット形状では無い（錆で）状態でした。
加工したパイプは、ブレーキホースの金具と真っすぐ接触するように曲げて（ミニベンダー併用で）おきます。パイプとホース金具が接合する部分に斜めな力があると、漏れの原因になり易いです。

ブレーキラインのエア抜きは全輪から。踏み代もバッチリ出ました。
漏れチェックは入念に。試運転とブレーキテスターで確認。
結果OKです。
仕上げに錆予防として塩害用の防錆塗装剤を塗布。作業完了となります。
余談ですが、
ブレーキパイプだけでなくボデーもそうですが、なんとな～くのイメージで、融雪剤から受けるダメージは、左後側が大きく感じます。
道路の端（左側）の方が、溶けた融雪剤の濃さが強くなってて、尚且つ、走行中の巻き上げで後ろに溜まる影響か？って思っております。
錆予防塗装は、錆びる前に～が、お勧めです。