SUZUKI Jimny ジムニー JB23W ABS チェックランプ　警告灯　点灯　診断　点検　ホイールセンサ　交換　修理 当社では国家一級整備士が不具合箇所を徹底的に突き詰めて点検修理いたします｜車検・点検・修理のグーネットピット

こんにちは！
今回はABS警告灯が点灯するというスズキ・ジムニーの点検修理の様子をご案内いたします
当初ご来店いただいた際は警告灯の点灯はありませんでした
改めて警告灯点灯時に再診断させていただこうとも思ったのですが、お帰りになる直前に再度点灯されたとのことで、お預かりにて点検させていただくことにいたしました！

ちなみにこちらがたまに点灯するというABS警告灯になります
こちらの警告灯が点灯しているとABSが作動しません
冬道なんかだとABSが使えないとやっぱり運転はおっかないと思います
それに、こちらの警告灯が点灯していると車検にも通りませんので
遅かれ早かれどのみちの修理を余儀なくされます
ともあれ、まずは不具合の原因を探らなくてはなりませんね！

自動車は、警告灯の点灯など、不具合があったときにどのような理由で警告灯が点灯したのかをコンピュータが記憶するようになっています
なので、まずはコンピュータが記憶しているログを点検
ABSの項目で、C1025 前側左ホイールセンサ電源電圧異常が記憶されていました

じゃあホイールセンサを交換すればいいじゃん
とはなりません
故障コードだけで判断するのは誤診の元
素人のやり方ですね・・・

まずは故障コードの入力される条件や、配線図などを確認！
すると、この故障の場合不具合原因として推定されるのは
・ホイールセンサ(配線含む)
・ホイールセンサロータ
・ABSコントローラ
の3つということがわかりました

ここで行き当たりばったりで故障コードにあったホイールセンサを交換して、直る確率は三分の一の確率ということになるわけです
そんな運任せな診断してもし直らなかったら、お客様にご負担が増えてしまいますし、お預かりさせていただく時間も長くなってしまいます
そんなんじゃ、ちょっとねえ・・・

そこで、このようにさらに不具合箇所を絞り込むために何かヒントが得られないか点検していくわけです
それがプロの仕事ってもんです！
センサの作動状態をテスタで確認していきます

当初は問題ありませんでしたが・・・

緑の波形は正常な右側のセンサの様子です
対して赤が不良と思われる左側センサの様子です
車輪速に応じてどんどん波打ってる緑のほうが正しいですが、点検ハンマで軽く衝撃を与えてみたところ左側は波形が出なくなってしまいました
センサの不良がかなり疑わしいですが、もう少し詳しく見ていきます

回路図より、ABSコントローラの内部抵抗増加も一応考えられなくはないので
(点検ハンマでセンサ近辺を小突いただけで波形が変わるようではかなり考えづらいですが・・・)
ABSコントローラから配線を切り離し、タイヤも回さない状態で左右の回路の抵抗値を見てみましょう
すると、正常な右側が1.38KΩの抵抗値に対し、不良な左側は1.82MΩ
1000倍近く抵抗がありますね
ダメだこりゃ
この点検でABSコントローラもセンサロータも除外確定です
センサの不良が確定しましたね！
これで直る確率は三分の一から100パーセントになったわけです

左が新品、右がもともとついていたセンサーです
ジムニーは片方が不良でも左右SETの部品交換となりますので、ちょっと部品代は高いですが仕方ないですね
で、もともとついていたセンサを観察すると、なにやら歪んでいます
このセンサが刺さる部分が錆びて膨らんできており、経年劣化でセンサが圧壊されてしまったというのが今回の故障原因でした！
よって、このセンサの設置場所の錆を徹底的に落としてから、新品へと交換します

交換後の様子です
不具合が起きていた前側左のセンサの様子ですが、修理前と違ってきちんと信号を出すようになりました！
故障コードの入力や警告灯の点灯ももちろんありませんが、最後に試運転を行い、きちんと4輪ともタイヤの回る速度を読んでいるか確認します
直線道路で4輪ともきちんと同じ数値を読んでいますね！
タイヤが雪道などで滑ったときは、この読み込んでる回転速度差を利用してABSの作動を判断するわけです
なので、このセンサが壊れているとABSが使えないわけですね！
もう冬道は大丈夫です
ご安心してお乗りいただけます！
修理のご利用、まことにありがとうございました！