Ｉ様Ｓ１５シルビア、サーモエレメントからのクーラント漏れ修理です。｜車検・点検・修理のグーネットピット

もう１０年以上のお付き合いになるＩ様ですが
Ｓ１５シルビアのオイル交換をした時に
サーモエレメントからの
クーラント漏れがあったので
お預かりして修理です。

サーモエレメントっていっても
あまり馴染みがないと思います。

サーモワックスとかも呼ばれてますが
日産の部品名称がサーモエレメントだったので
サーモエレメントで進めます。

スロットル下部に取り付けされていて
内部にクーラントが流れており
水温によってサーモエレメントの先端が
伸縮してます。

その伸縮でスロットルを動かして
冷間時のアイドルアップに使われています。

クーラントのサーモスタットと
基本は同じですね。
電気的なモーターではなく
金属の熱膨張を利用しているので
シンプルでトラブルが少ないかなって思います。

ただクーラントを流しているので
パッキンが存在する訳ですが
そのパッキンがダメになって
漏れにつながっています。

これがサーモエレメントになります。
内部にクーラントがって書いてますが
サーモエレメント内部って訳じゃなくて
スロットル本体とサーモエレメントの
接続部のＯリングですね。

ただサーモエレメントは廃盤、
Ｏリングは単品供給無し、
スロットルＡＳＳＹは廃盤でした。

結構な漏れっぷりですね。

事前にある程度の種類のＯリングを発注しておき
最終的にはサーモエレメントの外径、
サーモエレメントのＯリング取付部の幅、
スロットル側の内径を測定して
使用できるＯリングを選定します。

クーラントの接続パイプは
錆びが発生していたので
しっかりと綺麗にしてから
組み付けします。

スロットルも
かなり真っ黒なので
綺麗にしてから組み付けします。
もちろんガスケットも交換です。

スロットルのカーボン落としをすると
モリブデンコートが剥がれてしまう事もあります。

特に古い車だと
モリブデンコートを落としにくい溶剤を使っても
どうしても剥がれちゃう事があります。

そういった事が起こっても大丈夫なように
あらかじめ準備しておかないと
トラブルの原因になります。

スロポジセンサーは
特に問題は無かったですが、

まだ新品部品の供給があったので
このタイミングで交換しておきます。

そこまで高い部品でもないですし、
重要な部品です。

すべての交換が完了したら
クーラントのエア抜きと
スロポジセンサーの電圧調整、
アイドル判定の確認などを一式やっておきます。

無負荷でのアイドリング、
エアコンや電装品を
ＯＮにした時にアイドリング、
冷間時のアイドリングや始動性、
走行チェックと
全開域のチェックまでやって
すべて問題ない事を確認したら
作業完了となります。

完全に冷えた状態で
サブタンクのレベル調整をしておきます。

Ｉ様、今回も修理のご依頼ありがとうございました。

またなにかあったら
お気軽にご連絡下さいな。