ＧＲＢインプレッサ、クラッチペダルが戻ってこなくなったという事での修理ご依頼です。｜車検・点検・修理のグーネットピット

ＥＲ３４時代からの
お付き合いになるお客様ですが
ある日からクラッチペダルが半分くらいしか
戻ってこなくなってしまったという事で
修理をご依頼頂きました。

すぐ近くの方ではないので
とりあえず近くの
ディーラーさんへ行ったみたいですが
クラッチ周りすべて交換すれば直りますって
言われちゃったみたいですね・・・。

まぁ、間違いではないです。
すべて交換すればそりゃ直りますね。

とりあえずお預かりをして
何が原因なのか探っていきます。
まずは各部のオイル漏れをチェック。

フルードも減っていない事から
予想はしていましたが
やっぱり漏れていないです。

となるとフルードラインに
エアが噛んでしまったのかなと
インタークーラーを外して
クラッチマスター＆クラッチレリーズにある
エア抜きブリーダーから
エア抜きしてみます。

基本的には密封されているので
「漏れていない＝エア入っていない」って話ですが
やっぱりダメですね。
なんの改善にもならなかったです。

クラッチカバー側に
なんらかの不具合？？？って事が考えられますが
とりあえずインタークーラー外れて
レリーズフォークが見えてる事ですし、
ひとりがペダル踏んで
もうひとりで
レリーズを動きを制限したりして
原因を追究していきます。

レリーズフォークを手で押した感じですが
クラッチカバーはなんとなくですが
問題無さそうに感じます。

フォークを押した時の感じ、
ペダルを踏んだ側の感じを考えると
どうもペダルストロークが
怪しいように思えてきました。

とりあえずクラッチペダル側にある
ストローク調整機構を確認してみます。

発見です！！
遊び＆ストロークを調整する部分のボルトが
元の位置から移動した形跡があります。

どうやらロックナットが緩んだ状態で
そのままクラッチ操作、
ほんのわずかですが
調整機構が動いてしまい
クラッチストロークが必要分確保出来ない状態になり
ペダルがちゃんと戻ってこなかったようです。

ストロークと遊び量を適正に調整したら
ちゃんとした状態に戻ってくれました。

クラッチマスター内部にある
タンクとシリンダーをつなぐ穴が
塞ぐくらいになってくれていたら
エア抜き時に気付けていたんですが
そこまではシリンダー内部の
ピストンが移動しなかったようで
気付くのに時間かかっちゃいました。

あとはインタークーラーを元に戻して
走行チェックをしたら完了です。

今回の件はオーナーさんが
普段との違いを感じてくれたおかげで
大きなトラブルにつながらなかった
良い例です。

ペダルの戻りがおかしいけど
変速出来るし、
とりあえず走るからＯＫって考えていると
クラッチ本体に異常を
発生させてしまう事もある内容です。

ちょいとおかしいかなって感じたり、
異音がするってなったら
分からないけど
とりあえず声をかけてもらえると
早期発見につながる事も多いですね。