Ｔ様アルテッツァ、水ライン＆サーモスタット交換。｜車検・点検・修理のグーネットピット

点検でお預かり中のT様アルテッツァですが
下廻りチェック時に
サーモハウジングからの漏れを発見しました。

クーラント漏れですが
少しの量であれば
水を足しておけばＯＫみたいな考えの方がいます。

クーラント量に関して言えば
確かにそうですが
マズいのはエンジン内部や
クーラントラインなんですね。

クーラントが漏れる＝エアが入る事にもつながります。
エアは入ってきても
いずれはラジエターに行って
サブタンクに出てくでしょ？
みたいな考えした方もいます。

そんなに簡単な事でもなく
エンジン内部に入り込んだエアは
そんな簡単に出てこない事もあり
シリンダー付近で滞留する事があります。
そうなるとその１点はシリンダーの温度が上がり
ノッキングの原因になる事があります。

また滞留したエア部分は
そのままだとクーラントラインの錆につながる事もあります。
その時は大丈夫でも
将来的にダメージが蓄積される内容ですね。

そんな事もあり
クーラント交換時のエア抜きってのは非常に大切、
大切な事だから日帰りではまずやってないって訳です。
基本はお預かり作業です。

オーナーさんとお話をして
上下ホース＆バンド、
サーモスタット＆パッキンを交換、
ラジエターキャップや
ドレンボルト＆パッキンを交換していきます。

純正エキマニだと遮熱板外したり
エキマニその物を外す必要があったりしますが
この車両のエキマニだと
そちら側の取り外しは必要なかったです。

ただサーモハウジングを外したエンジン側は
オイルストーンをしっかりとかける必要があります。
パッキンの当たり面をしっかりと出さないと
将来的に漏れが発生しやすくなる為です。

そんな訳でパワステのテンショナーを外して
スペースを作っておきます。

サーモハウジングには
漏れた形跡が。

パッキンの当たり面にも
しっかりと残っています。
エンジン側だけでなく
こちら側もしっかりと綺麗にしてから組み付けが大切です。

ホース側も漏れた形跡がありました。
ホース側もしっかりと綺麗にしてから組まないと
その時は良くても
将来的な漏れ発生率につながります。

アッパーホース側も同様ですね。
組んじゃえば見えない部分なので
スルーされやすい部分でもあります。

ホースやサーモの交換よりも
こういった下処理の方が時間かかるくらいです。

あとはすべて組み付けをしてエア抜き、
クーラントを入れる時にも大切な事が。
アルテッツァはヒーターホースが
一番高い位置に来ているのに
エア抜きプラグが無いです。
どうしてもここにエアが溜まりやすく
ヒーターコアへのエア溜まりにもつながります。

クーラントを入れる際には
ヒーターホースを外しておく事で
初期のエア抜き時に
ヒーターコアからのエアもしっかりと抜いておきます。

電動ファンの作動確認をしたら
実際に走行をして
完全に冷えてから最終のチェックに入っていきます。

走行チェック後は
漏れチェックしますが
目視出来ないような部分は
ミラーを使ってチェック。

ここからがクーラント交換を
日帰りでやらない理由です。

クーラントを完全に冷やすには
扇風機を当てておいても
かなり時間がかかります。

でも待ちでの作業では
なかなか完全に冷やしきれないんですね。

実際にエア抜き後に
サブタンクをＭＡＸラインまで入れてありますが
翌日、完全に冷えた状態でチェックすると
下の写真みたいに
ＭＡＸラインよりも下になっちゃってます。

水入っていればＯＫに見えますが
基準ラインが出来ないから
漏れて減ってるのか、
元々の量が正しくないのか、
判断が出来なくなっちゃう訳です。

漏れチェック、
クーラント量のチェックもすべて完了したら
水ライン交換とクーラント交換すべて完了です。

たかがクーラント交換と言われる事もありますが
エンジンを冷却する為の大切な部分です。

じゃぁ～って抜いて、
じゃぁ～って入れるだけのクーラント交換ではなく
しっかりと細かい部分までやる
クーラント交換をしたい方は
是非お問い合わせ下さい。