トヨタ　ヴォクシー　スライドドア　ロッカーパネル　クオーター　修理｜車検・点検・修理のグーネットピット

今回はトヨタのヴォクシーです。
左のロッカーパネルとスライドドア、フェンダー部分が擦れて凹んでいます。
こちらを修理していきます。

飛び石のキズ防止フィルムを剥がし、フィルム跡の、のりを取り表面を綺麗にしていきます。

へこんだ箇所を引っ張って直していきます。
まずはじめに、へこみのある損傷部位に
ワッシャーと呼ばれる金属の輪を溶接します。

ワッシャーの穴にフックを通し、レバーブロックという締め付けなどに使う
工具（手で持っている鎖のついたものです）で引っ張っていきます。

溶接跡を丁寧に削って磨きをかけます。
部位を引っ張ることにより、最初の画像よりへこみが軽減されていますね。

表面を綺麗にしたら、パテを塗っていきます。
パテとはキズや凹みによる段差を埋め、
元の状態に成形するために使われる補修製品の事です。
ここでは用途によって２種類のパテ（薄いオレンジ色と茶色）を使用しています。

パテが固まったら元の状態と同じ形になるよう、磨いて整えます。
ここで凹凸などがあると色を塗った際にゆがみが出てしまうため、
より慎重な作業が必要になる工程です。
目視ではわかりづらいため、手で触るなどして感触を確かめていきます。

塗装が定着しやすいよう専用の研磨紙を当てて、ボディの表面に細かなキズを入れます。
この作業をすることにより、塗装の密着力が強化されます。

続いて、サフェーサーと呼ばれる下地を塗ります。
塗っていく箇所にマスキングをしてエアーガンで吹き付け、
しっかりと乾燥させた後、再び研磨紙で磨きます。

続いて色を作っていきます。
こちらのヴォクシーはカラーコードが「１D４」というシルバーメタリックのお色です。
色見本に従ってそれぞれの塗料を混ぜて、見本の板に吹き付けます。

実物（右側）と比較した写真がこちらです。

なんだか色味が違いますね。
なぜかというと、お車の色は使用している環境や塗装された時期によって
同じカラーコードでも色が変わってくるためです。
そのため、ここから様々な色を足して、実物の色に限りなく近づくよう
色合わせをしていきます。職人の腕の見せ所です。

色が近付いたら、ボディに塗っていきます。
塗装の境目などがわからないよう広範囲に色を散らしてぼかしたり、
表面が滑らかになるレベリング剤という調整剤を使いながら、
徐々に色が付くように薄く薄く吹き付けていきます。

ベースの色を塗り終えたら、色の耐久性とツヤを向上させるため、
クリア塗装をしていきます。
その後、磨きをかけて表面を滑らかにしていきます。

スライドドアを取り付けて完成です。