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高速を走行していたら、水温警告灯（赤いランプ）が点灯し、そのまま走ってしまったとの事。冷却水が減っていたので用品店で補充してもらったが、すぐにランプが点灯してしまい、ボンネットを開けると冷却水サブタンクがぐつぐつ沸騰している状態だったそうです。
自走はしないで欲しい旨お話し、JAFに当社まで回送頂きました。
冷却水が減っていたとの事なので、まずは水漏れ点検。しかし漏れはありません。冷却水を補充後、エンジン始動。水温警告灯のみで水温計が無いため、スキャンツールで水温を測定しながら様子を見ます。101度を超えた所でラジエターファンが回り始めました。ラジエターを冷やす扇風機があるのですが、こちらは正常作動をしております。しかし、水温は更に上昇し、サブタンクの方がぐつぐつ沸騰しているので、エンジン停止。冷却系ホースを各確認すると、ラジエターロアホースのみ冷たい状態。サーモスタット不良の可能性が高そうですね・・。

さっそく取り外し、沸騰させたお湯に浸けてみます・・。取り外したサーモスタットは91℃で開くはずなのですが、まったく反応無し！という事でサーモスタット不良です。
続いてエンジン本体、オーバーヒートによってダメージが無いか、圧縮を点検します。真夏に完全暖気完了後のエンジンのスパークプラグを外すのは大変です・・。測定結果は良好！
という事でサーモスタットを交換。長めに走行テストを実施し、異常が無い事を確認し、作業完了としました。
費用は約2万円でした。

エンジン内部を冷やす冷却水ですが、絶えず冷たい水が流れている訳ではありません。冷えすぎても調子が悪くなってしまうので、適温に保つ必要があります。サーモスタットは、エンジン側は循環している水が熱くなりすぎた時、ラジエターで冷やされた水で薄める、水門の役割をしている部品です。

外したサーモスタット。表記のとおり、91℃で開くはずですが、沸騰したお湯に浸しても、まったく反応無しでした。