故障・修理
更新日:2024.02.25 / 掲載日:2024.02.25
DATSUN「フェアレディ」再起動!!【番外編 恐ろしい車両火災を防ぎたい!】
最近のクルマは、バッテリーのプラス端子にフュージブルリンクが装着されているが、旧車はバッテリーからフューズボックスまでの配線の間にはフューズがないことが多く、その間の配線でショートすると、深刻かつ非常に危険な事態に発展する。恐ろしい車両火災を防ぎたい! ということでここでは番外編として「配線ショート」防止策を徹底検証することにした。ケーブルの被膜劣化がショートの主な原因だが、ほかにも配線を新設した場合などは要注意。配線皮膜が破れてしまうことも多いのだ。
●文&写真:ハリー山崎
太い配線がショートすると車両火災まで行く可能性も
常に通電しているバッテリーからスターターまでの太い配線がショートすると、車庫でクルマが燃える危険も……。そこでBMWミニのバッテリーケーブルを流用して、取り付けの振動対策を行った。
フェアレディも怪しさいっぱい。なかでも尖った部分はヤバそう
フェアレディの場合は、常時電源はスターターで分岐し、フューズ無しで室内に向かう配線だった。万が一、鉄クランプのエッジなどで皮膜が擦り切れてしまうと、間違いなくショートしそう。
ハーネスは適当厳禁。地獄が待っています
以前レストアしていた1977年式ベンツは、北米で走っていた時代にイグニッションキーの常時電源ケーブルがショートしたらしく、前オーナーが自分で配線を敷き直していた。そのためダッシュボード内の配線はグチャグチャで、メンテするのに相当苦労した。
一箇所の不具合でもダメージは深刻な状態に
仮に一本の配線がショートしただけでも、一緒に束ねられている配線はこのように一緒に燃えてダメージを広がる。以前の他の車両でのメンテでは、燃えた配線をすべて中古ハーネスに交換してリカバリーした。
サーキットブレーカーを導入したがでも完璧には防げない
ショート対策としてサーキットブレーカーを購入して、意図的にショートさせてみた。1回目はパチンと作動したが、2回目は御覧の通り。作動は少し不安定になってしまう。完璧なショート対策は難しそう。
バッテリー付近にフューズを設置する
結論として電流の負荷に応じたフューズを、バッテリー付近に設置するのがベストっぽい。オルタネーターとの間の配線も要注意だが、当面はこれでしのいでいくことにした。