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オイル交換
更新日:2021.09.01 / 掲載日:2021.08.31

オイルエレメントとは?フィルターと何が違う?交換時期・方法を解説

オイルエレメントとは?フィルターと何が違う?交換時期・方法を解説

エンジン回りの部品「オイルエレメント」とは何か、オイルフィルターと混同しやすく、わかりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。

大きくまとめてしまえば同じ存在ですが、細かく分けるとオイルエレメントは「ろ過紙」を指しています。オイルエレメントが車でどのような働きをしているのか、当記事ではオイルエレメントの造りから交換方法・費用まで、気になる情報を詳しく解説していきます。

オイルエレメントとは?

オイルエレメント(英訳:oil filter element)は、オイルの汚れを取り除き、きれいなオイルの潤滑をサポートしています。
「オイルフィルタエレメント」「フィルタエレメント」など、異なる呼び方をされることもあります。

まずは基本知識として、オイルエレメントの詳しい構造や必要性、オイルフィルターとの違いを確認していきましょう。

エンジンオイルを「ろ過」するパーツ

オイルエレメントとは、汚れたオイルをろ過する「ろ過紙」をいいます。オイルエレメントの原型の登場は1920年代にまでさかのぼり、現代と同様の仕組みに進化したのがそこから20年後のことです。

エレメント(ろ過紙)は、スカートのひだのように織り込んだ形状をしており、汚れが蓄積すると黒く変色します。不純物によって目詰まりを起こすため、エンジンの動きを妨げないためにも、コンスタントな取り替えが必要です。

オイルエレメントの必要性

オイルエレメントは、オイルの循環途中に吸着したスラッジや金属片などの汚れを取り除く役割を担っています。

汚れたエンジンオイルの循環は、エンジン性能に大きく影響するため、ろ過性能を備えるオイルエレメントの存在が不可欠です。オイルの性能維持をサポートするオイルエレメントは、結果的に燃費の悪化やエンジンの焼き付きといったリスクを和らげています。

汚れたオイルをろ過する様子から、エレメントを人間の腎臓、オイルを血液にたとえ、「車の腎臓」と説明されることもあります。

オイルフィルターとの違い

一般的には、オイルフィルターとオイルエレメントを「同じもの」として扱うケースが少なくありません。しかし、エレメントと呼ぶのは本来オイルフィルターを構築している「ろ過紙」であるため、厳密には指している部分が異なります。

「エレメント(ろ過紙)のみ」を取り出して交換するケースもありますので、交換を依頼する際などは認識の相違が生まれないようにしましょう。

オイルエレメントを交換するタイミング

オイルエレメントを交換するタイミング

オイルエレメント交換は、オイルとセットで考えるとよいでしょう。普通自動車の場合は、オイルを2回交換するごとに1回の間隔で取り替えるのが一つの目安です。

ただし、対象となる車の状態・種類によって、取り替え時期や汚れ方が変動します。臨機応変に対応できるよう、日頃から汚れ具合を把握しておきましょう。

特にトラックの場合は汚れが蓄積しやすいため、オイル交換の都度エレメントも一緒に取り替えるのがおすすめです。

また、最新のオイルエレメントに対しては、走行距離で判断するケースもあります。各メーカーでも推奨目安を公開していますので、下記表を参考にしてください。
なお、シビアコンディションとは、長距離走行のほか、アップダウンの激しい道や悪路を走ることなどが多い状態を意味します。

ノーマルコンディションシビアコンディション
トヨタ10,000~20,000kmに1回5,000~10,000kmに1回
ホンダ10,000~30,000kmに1回10,000~15,000kmに1回
ダイハツ10,000kmに1回5,000kmに1回
スズキ10,000kmに1回
日産15,000kmに1回または1年(※オイル交換と一緒に)

※数値に幅があるものはターボ車、ノンターボ車、ディーゼル車などを含めた下限から上限まで記載したものです。

オイルエレメントの未交換・放置リスク

オイルエレメントの未交換・放置リスク

オイルエレメントを交換せずに放っておくと、大きく4つの段階を踏みながらエンジン性能が低下していきます。

1.オイルエレメントが目詰まりを起こす
2.リリーフバルブが開いて油圧を確保
3.ろ過されていないオイルがエンジン内部を循環し不調の原因になる
4.徐々にパワーダウンしていき、最終的にエンジンが焼き付いて故障する

オイルエレメントが目詰まりを起こしても、すぐ車が故障するわけではありません。オイルエレメントが目詰まりを起こすと、オイルの循環を促すために「リリーフバルブ」を開くのです。

リリーフバルブは、オイルの粘度が硬い(抵抗力が強い)ときも油圧の低下を防ぐために開いており、開いたときは多くの場合メーターパネル内で油圧警告灯が点灯します。

オイルはろ過紙(エレメント)を避けてリリーフバルブを通っていくため、不純物を抱えたまま循環します。オイルやエンジンも次第に性能が低下し、最終的にはエンジン本体の故障に発展することも珍しくありません。

オイルエレメントは、手遅れになる前に交換する習慣を身に付けておくことが大切です。

オイルエレメントを自分で交換する方法

オイルエレメントを自分で交換する方法

オイルエレメントは、手順や注意点を覚えるとセルフで交換できます。作業中は「火気厳禁」なので、丁寧かつ慎重に取り組みましょう。
※下記ではオイルとエレメント2つの同時交換について解説します。

オイルエレメント交換の事前準備

オイルエレメント交換に用意しておくべきアイテムは、下記の9つです。作業する際は、オイルが服や身体に付着するおそれがあるため、汚れても捨てられる服装で臨むことをおすすめします。

・新品のオイルエレメント
・新品のエンジンオイル
・オイルジョッキ
・オイルエレメントレンチ
・メガネレンチ
・交換用ドレンワッシャー
・廃油処理ボックス
・油を拭き取るためのウエス(ぼろ布)
・ジャッキ

オイルエレメントの交換手順

1.ジャッキを使って車体を持ち上げる
2.エンジン下部をのぞき込み、オイルパンの位置を把握する
3.オイル漏れに備えて、新聞紙の上に廃油処理用ボックスを設置する
4.メガネレンチを使ってドレンボルトを外す
5.オイルを抜き出す
6.ぼろ布でオイルを拭き取る
7.ワッシャーを取り替える
8.メガネレンチを使ってドレンボルトを締め戻す
9.オイルエレメントレンチで古いオイルエレメントを外す
10.オイルをすべて出し切る
11.ぼろ布で周囲を拭き取る
12.新しいオイルエレメントを取り付ける
13.オイルジョッキでオイルを注入
14.オイル漏れを確認し、ジャッキを下げたら完了

オイルエレメント交換時の注意

エレメントを交換するときには、6つの注意点があります。ケガ・事故・トラブル防止に役立ちますので、事前に確認しておきましょう。

・ボルトは力任せに締めない(オイルパンの破損、ネジ山が潰れる)
・廃油は必ず自治体のルールにしたがって処分する(トラブル防止)
・交換用のオイルエレメントのパッキン(Oリング)にはオイルを塗っておく(オイル漏れ防止)
・運転直後は時間を空けてから作業に臨む(火傷防止)
・オイルの適量を守る(漏れ防止)
・平らな地面でジャッキアップし、輪留めなどの補助アイテムを使う(事故防止)

オイルエレメントの交換を依頼した場合

オイルエレメントの交換を依頼した場合

「セルフ交換が不安」という方は、経験豊富なプロに依頼するのがおすすめです。オイルエレメントの交換を依頼した際に、どのくらいの費用が必要で、どこで交換できるのか、注意点を交えながら解説します。以下を参考に、理想の自動車整備工場を見極めましょう。

オイルエレメントの交換ができる場所

・ガソリンスタンド
・ディーラー
・中古自動車店
・カー用品店
・町の整備工場など

基本的に整備工場を併設している自動車関連店舗であれば、オイルエレメント交換が可能です。

混雑状況によって1時間以上かかるケースもありますが、早ければ20分程度でオイルエレメントの交換は終了します。予約を必須とする店舗も多いので、時間に余裕がある方は問い合わせてから足を運ぶのがおすすめです。

オイルエレメントの交換に必要な費用

オイルエレメントの交換費用としては、大きく「本体」「工賃」の2つが発生します。オイル交換を一緒に行なう場合は、「エレメント代」「オイル代」が発生するため、予算は7,000円以上を見積もっておくとよいでしょう。

ただし、車によって各種費用が変動するため、正確な予算は依頼先で確認すると安心できます。

・オイルエレメント代:約1,000円~
・オイル代:約3,000円~
・工賃:約1,000円~

オイルエレメントを交換するときの注意点

上記では「オイル」+「エレメント」とセットで交換するケースをご紹介しましたが、これはオイルエレメント単体での交換ができないからです。

オイルエレメントを取り外すとエンジンオイルも抜けてしまうので、必ずセットでの交換が必要となります。あらかじめオイルと一緒の交換を想定して予算を立てましょう。

エレメントの交換場所がわからず悩むときは、グーネットピットがおすすめです。全国各地の自動車整備工場から、希望にマッチした店舗をピックアップしてくれますので、お気軽にご利用ください。

https://www.goo-net.com/pit/

オイルエレメントの選び方2つ

オイルエレメントの選び方2つ

安いオイルエレメントも魅力的ですが、ここでは価格以外で注目したい2つのポイントをご紹介します。オイルエレメントは純正品だけではなく、性能の高い社外品も数多く出ています。ぜひオイルエレメント選びの参考にしてください。

適合表を使って選ぶ

純正品のオイルエレメントは、インターネットで公開されている適合表をもとに選ぶのがおすすめです。下記のように車種・排気量・仕様など細かく枝分かれしているため、十分に確認しましょう。

車種純正品番
トヨタ「アイシス」
(排気量:1,800、仕様:L、車種形式:ZNM10G)
90915-10003
ホンダ「オデッセイ」
(排気量:2,400、仕様:B,S,M,L,Absolute、車種形式:RB1)
15400-RTA-004
日産「エルグランド」
(排気量:3,500、仕様:4WD、車種形式:APWE50)
AY100-NS004


性能性で選ぶ(ろ過精度、磁石の有無など)

ろ過精度を高めたタイプや磁石を組み込んだタイプなど、プラスαの性能を備えたオイルエレメントもあります。ろ過精度が高いほど不純物をせき止められるため、エンジンの性能を維持するのにおすすめです。

また、磁石を組み込んでいるオイルエレメントは、細かい金属片を磁力で引き寄せます。フィルターを通り抜けてしまうほど小さな金属片も逃さずキャッチできるのが魅力です。

ただし、どちらも全体的に価格が上がってきますので、車の状態に応じて検討しましょう。

まとめ

オイルエレメントは、オイルフィルターの一部(ろ過紙)をいいます。しかし、一般的にはどちらも同じ存在として扱われるケースが多いため、ことさらに違いを気にする必要はありません。

オイルエレメントを交換せずに放っておくと、最悪の場合にはエンジン交換に至る可能性もあります。手順を覚えれば自分でも簡単に交換できますので、オイル交換と合わせてエレメントの状態を把握しておくのがおすすめです。

エレメント点検・交換に不安がある方は、グーネットピットで最寄りの優良自動車整備工場を検索できます。ぜひ気軽に利用してみてください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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