パーツ取付・交換
更新日:2018.10.22 / 掲載日:2018.10.22

タイヤ交換ではエアバルブも確認!バルブの寿命や交換時期・交換方法や工賃の目安を解説

タイヤ交換ではエアバルブも確認!バルブの寿命や交換時期・交換方法や工賃の目安を解説

ホイールについているエアバルブを意識したことはあるでしょうか?小さな部品であまり目立たず、気にも留めていない方も多いと思いますが、エアバルブは車が走行する上で、非常に重要な役割を果たしている部品です。バルブの役割や構造などの基本をはじめ、バルブの寿命や交換時期、交換方法や工賃の目安などを解説します。

エアバルブの基本

・エアバルブの役割とは?

エアバルブは、タイヤに空気を入れる入り口の部分を指します。タイヤには圧力が掛けられた空気が入っているため、エアバルブには負荷がかかっていると同時に、空気圧を調整する役割も担っているのです。もしエアバルブが劣化し、異常をきたした場合は、空気漏れやパンクの原因となります。全長5cm程と小さい部品ではありますが、タイヤの性能を維持し、安全に走行するためには、エアバルブは欠かせない重要な部品となります。

・エアバルブの寿命

エアバルブの素材はタイヤと同じくゴムなので、劣化しやすいです。そのため、タイヤの交換と同様に、目安2~3年で交換が必要です。タイヤ交換と同時に、エアバルブも取り換えるのが一般的です。しかし、タイヤ交換のタイミングでなくても、傷やヒビが入っていたら、すぐに交換しましょう。最悪の場合、走行中にバルブが折れてしまうこともあります。日光に照らされたり、雨ざらしになっていると、劣化が早まるので、定期的なチェックが必要です。

・エアバルブの劣化による危険性(エア漏れ・燃費低下・バースト)

エアバルブが劣化し、役割を担えなくなると、エア漏れは避けられません。結果、空気圧が低下し、燃費も悪くなるため、アクセルを強く踏むことが多くなり、エンジンにも悪影響を及ぼします。空気圧が低いと起こりうる危険は、それだけではありません。低い空気圧のタイヤは、動作性能が悪く、スリップ事故の可能性が高まります。また、スタンディングウェーブ現象を引き起こす原因となります。スタンディングウェーブ現象とは、高速走行時にタイヤの接地部分が波状となり、不規則に揉まれるような状態です。結果、タイヤがバーストするといった最悪の事態が発生する可能性もあります。エアバルブの劣化は、大きな事故を招きます。

エアバルブの構造・仕組み・種類

エアバルブの構造・仕組み・種類

・エアバルブの構造・仕組み

エアバルブには「ゴムバルブ」と「金属バルブ」の2種類があります。まずゴムバルブは、分解すると三つの部品に分かれます。「バルブ本体」と「バルブコア」「バルブキャップ」の3パーツです。中でも重要なのは、エアバルブの中にある「バルブコア」で、空気をタイヤへ送り込む役割を担っています。それだけではなく、空気を送り込んだ後は、弁が閉まり、空気が漏れるのを防ぎます。これがエアバルブの仕組みであり、バルブコアが機能しないと空気漏れの原因になります。意外かもしれませんが、「バルブキャップ」は、空気漏れを防ぐためにあるわけではありません。キャップの役割は、砂や埃、水分などの侵入を防ぐことです。もし、ゴミが入り、バルブ内部で腐食してしまうと、空気を入れられなくなるばかりか、エア漏れの原因にもなります。一方で金属バルブは、「バルブ本体」と「バルブコア」が一体になっています。ホイールとの接地する部分をゴム製のパッキンで挟まれています。その内部のパッキンを交換すれば再利用が可能です。取付方としては、ホイールの裏側から固定させる構成になっています。

・ゴムバルブ(スナップインバルブ)の特徴

市場で最も出回っているタイプで、金属にはないゴムのしなりと弾力性がダメージに対する耐久力があり、バルブの破損を防ぐためです。内部に金属の細い芯が入っていますが、部品のほとんどはゴム素材です。構造が単純で取付が簡単なため、信頼性が高いです。値段は安価ですが、ゴムのため金属バルブに比べ、デザイン性が低く劣化するので再利用ができません。

・金属バルブ(スチールバルブ・クランプインバルブ)の特徴

ファッション性が高く、黒やシルバー、青色など、様々なバリエーションがあります。純正のパーツとして使われることは少なく、主に社外品のホイールに付属されることが多いのが金属バルブです。種類によっては、空気圧センサー付きのものもあります。ゴム部分のパッキンを交換すれば再利用できますが、ゴムバルブに比べて高価です。鉄のため、外部の衝動に弱く、振動でナットが緩んでしまうこともありますので、注意が必要です。

エアバルブの交換・点検

エアバルブの交換・点検

・エアバルブの交換時期の目安・タイミング

エアバルブの寿命が大体2~3年のため、その時期を目安に交換が必要です。2~3年を満たしていない場合でも、ヒビが入るなど、劣化しているのに気付いたタイミングで取り換えをおすすめします。バルブは、環境によって劣化のスピードが変わりますので、定期的なチェックが必要と言えます。特に外見からは劣化無いようであっても、タイヤ交換時にエアバルブも一緒に交換するのが一般的です。

・エアバルブの交換方法・流れ

エアバルブを交換する場合、2つのパターンがあります。当然ですが、自分で交換する場合と、専門業者に依頼する場合です。自分で交換する手順は、まずホイールからタイヤを外し、その後にエアバルブを外し、新しいエアバルブを取付けて、タイヤとホイールを組み付け、空気を入れたら完成です。エアバルブ単体の交換はラジオペンチがあれば取り換えは可能ですが専用の工具もあるので確認してみましょう。専門業者に依頼したい場合は、タイヤ屋かピットサービス機能をもつカー用品専門店に依頼しましょう。エアバルブに特別な破損が見られない場合は、タイヤ交換のタイミングで依頼すればスムーズです。もしくは、車検の際に交換を依頼することも可能で、その場合は工賃が無料になるケースもあります。

・エアバルブの交換費用・工賃の目安

エアバルブのみの交換はタイヤ交換と同時であれば安価で依頼できます。タイヤ1本あたりの交換工賃の目安は、数百円程度です。しかし実際は、エアバルブを交換する際に、タイヤとホイールを車から外す脱着作業と、ホイールとタイヤを外しバラバラにする組み換え作業が必要で、工賃が別途かかります。そのため、エアバルブを交換するのに、タイヤサイズによって変動しますが、1,000円~3,000円ほどの工賃がかかります。エアバルブの交換費用・工賃は、店舗によって違ってきます。実際に依頼する際には、必ず工賃を確認してから依頼をするようにしましょう。

・エアバルブの点検方法

エアバルブは、空気漏れ出ないようにする役割がありますが、劣化すると空気が漏れます。空気漏れをしているか否かの点検方法は、石鹸水を用いて行うと、簡単に見分けられます。具体的な方法は、石鹸水をバルブとその周辺に付け、バルブを動かした際に、泡が発生するようであれば、空気が漏れています。空気圧が弱まる原因なので、早めに交換が必要です。

エアバルブの交換のポイント・注意点

エアバルブの交換のポイント・注意点

・エアバルブの交換はタイヤ交換時がおすすめ

エアバルブは、ゴムで作られており、劣化のスピードはタイヤと同じくらいです。タイヤ交換時に、エアバルブを交換せず長期間使い続けると劣化し、空気漏れの原因となります。経済的な視点から見ても、タイヤ交換の際に追加でバルブの交換を行う場合は、タイヤ1本につき数百円程度の追加料金で済みますのでコストパフォーマンスも良いです。エアバルブの交換は、タイヤ交換時に行うのが、効率的です。

・金属バルブの場合はパッキンの劣化に注意する

金属バルブであっても、ホイールと接触する部分には、ゴムパッキンが使用されています。このパッキンがエア漏れを起こさない役目を担っているため、劣化し、ひび割れを起こしている場合は、すぐに交換が必要です。金属バルブの種類は非常に多く、パッキンだけの交換ができない場合もあり、バルブごと交換が必要な場合もあります。お店で確認してもらうのが安心です。

・エアバルブキャップを交換する際の注意点

エアバルブキャップは、基本的にゴム製のものを使うのが安全です。アルミのキャップを使った場合、電蝕(でんしょく)という、金属を腐食させる化学反応を起こす恐れがあるためです。その結果、キャップが腐食し、バルブに固着してしまう可能性があります。そうなると、空気圧調整ができないだけでなく、バルブを交換しようと思っても、空気が抜けないので、とても大変です。電蝕の心配のない、樹脂製のエアバルブキャップを使用するのが無難です。

エアバルブは小さい部品のため、あまり気に留めず、日頃の点検を怠りがちです。車を走行させるにあたって、エアバルブは非常に重要な役割を担っています。エアバルブは消耗品であり、劣化することは免れませんので、定期的な点検をするように心がけましょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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