車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
自動車の車検切れ・更新を忘れた時の自走は法律違反になるのか
うっかり車検の有効期限を忘れ、車検が切れてしまうケースがあります。車検は乗用車の場合、新車から初回が3年で2回目以降が2年ごとなので、車検期限を忘れてしまうこともあるでしょう。ここでは、車検の切れ・更新を忘れた自家用自動車の場合を想定して、自走は法律違反になるのかを説明します。
車検切れや更新を忘れた時の自走は重大な法律違反になる

車検切れとは、公道を走るすべての車両に生じる可能性があります。車検制度は道路運送車両法により定められ、「新規検査」(同法第59条)、「継続検査」(同第62条)に分類されます。継続検査の場合は、全国にある運輸支局や自動車検査独立行政機関法人の検査場などで行います。車検は車種区分によって1~3年ごとに受けなければ、公道を走ることができません。車検切れとは、車検の有効な残存期間のない、車検を受けていない車の状態を表します。車検は更新する義務はなく、車検切れのままでも行動を走らないのであれば、適正に保管すれば問題ありません。
しかし、車検切れの車を公道で運転すると、「無車検車運行」となり、道路運送車両法違反(道路運送車両法第58条1項、108条)が適用され、違反点数6点に加え、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金刑が科せられます。
車検の時期を確認する方法は主に3つある
ディーラーからの通知
新車をディーラーで購入すれば、ほぼ自動的に定期点検や車検の時期を知らせるDMなどが届きます。中古車販売専門店で購入した場合は、車検の案内通知がこない可能性が高く、友人・知人から譲り受けた場合などは当然、案内通知がきません。
検査標章・車検証による確認
ディーラーからの通知が来ない場合は、車検の時期はドライバー自らで確認しなければなりません。自分で確認する方法はフロントガラスの中央上部に貼られている検査標章(車検ステッカー)または車検証(自動車検査証)により車検の満了日を確認することができます。
自賠責保険のはがき
もうひとつが自賠責保険の満了日を知らせるはがきなどの郵便物で確認する方法です。ただし、自賠責保険の満了日は、車検の満了日と完全に連動していないためあくまでも目安となります。
車検切れした車を車検場などへ自走して持ち込む方法
「自動車臨時運行許可申請(仮ナンバー)」を取得することで、車検切れした車を検査場やディーラーなどの整備工場へ自走して、適法に持ち込むことが可能です。臨時運行許可申請は市区町村区役所などで受け付けています。臨時運行できるのは、保管場所から検査場や整備工場、ディーラーなどに限定されています。期限は自治体によってことなりますが、基本的には最大5日間です。仮ナンバーを取得する際に自賠責保険が切れている場合は、加入が必要となります。車検切れで公道を自走するのは、重い罰則規定もあり絶対にしてはいけません。たとえ短時間、短い距離であっても許されない行為です。自動車臨時運行許可申請(仮ナンバー)を取得して自走するか、あるいは車検を依頼する業者に積載車がないか相談してみると良いでしょう。普段から車検の有効期限を忘れずに余裕を持って車検に臨むことをおすすめします。