BMW R60 MINI 【トラブル修理】エンジンチェックランプ点灯・EGRトラブルの完全解決を目指す 愛知県名古屋市｜車検・点検・修理のグーネットピット

MINI　R60　クロスオーバーのお客様からのご依頼です。

エンジンチェックランプ点灯で、EGRがおかしいらしいので整備してほしいとの事です。

【EGRの流量不足】でのチェックランプ点灯は、このあたりの年式の車両では鉄板ですｗ

実は他県からのご依頼で、メールでのやり取りが続きましたが、多くのBMW　MINI　ではディーゼルエンジンのEGRでリコールが起きており、そちらは実施済み。

しかしながら、状況は改善されず、根本的な解決を望まれておりました。

正規ディーラーでEGRの【EGR流量不足】修理は、部品交換が多岐に渡り、数十万レベル。

新車から１０年を超えた今、数十万レベルの修理は、車の代替えも視野に入るかと思います。

修理されて、今後同様のトラブルが起きなければまだいいのですが、残念ながら高確率で再発してしまう可能性が高いオマケ付きです。

数年に一回、数十万の同様の修理が必要な車なんて現実的ではありませんし、環境の為に付けてある装置がトラブルを起こし、車の代替えなんて、実際環境問題の役に立っているのか疑問です・・・。

走行距離は１０万㌔を超えたばかりのＲ６０。

まだまだ現役で頑張ってもらいたいものです。

作業に入っていきましょう。

ところで　ＥＧＲ　って？？？

Exhaust Gas Recirculationの略なのですが・・・・。

ディーゼル車はその特性上、調子が良くなればよくなるほど、パワーが出れば出るほどNOx（窒素酸化物）を多く輩出してしまいます。

調子が良くなれば、排出してしまうNOxを減らすために、意図的に新鮮な空気に排気ガスを混ぜて、調子を悪くしてしまい、その結果、NOxを減らそうとしているのがEGRです。

Exhaust Gas Recirculation　文字のごとく　
エキゾーストガスリサイクレイション　＝排気ガス再循環　です。

なので、ディーラーで部品交換を中心にこの修理を行っても同様のリスクを抱え続けていますので、当然　排気ガスで再び汚れが溜まり定期的にエンジン不調になるという可能性は排除できません。

先ずは、汚れまくった部品の取り外しをしていきましょう。

BMW系の部品価格は高騰の一途・・・。

２年前の倍以上の価格になった部品も多くあります。

出来る限り再使用していきたいものです。

インテイクマニホールドです。

スプーンで内壁を擦ってみると、この状態。

ここは、新鮮な空気と排気ガスが混じって入ってきています。

こんなに汚れが堆積していれば、空気流量が減って出力も落ちますし、結果的に燃費を悪化し、無駄にアクセルを踏み、環境にいいとは言えないのでは？

シリンダー内の空気の入り口。

インテイクバルブは、汚れが堆積して、原形がわからないレベルです。

流量空気量が減っても、燃料は同じだけ噴射してしまいますから、NOXは減らしてるかもしれませんが、NOX以外の排気ガス成分は・・・・？？

不完全燃焼してるんですから、多く輩出されても不思議ではありません。

インテイクマニホールドや脱着した部品達は、超音波洗浄機に漬け込み、汚れを落としていきます。

数時間かかります。

インテイクバルブに溜まったカーボンは、オーバーホールして洗浄するのが一番望ましいですが、低予算で施工可能な　クルミブラスター　でやっつけていきましょう。

施工後の状態は、コチラ！

本来はこんな形してたんですね！

脱着部位のガスケットやOリングは全数交換です。

実は・・・・どんぶり勘定の概算見積で忘れがちなこういった消耗品達ですが、価格が上がってるせいもあって地味に高くｗマニホールドのガスケットなんぞはこのゴムパーツが約２０００円・・・・。

しかも４つ付いているという・・・。

手配したガスケットの総額は２００００円位します（涙

泣いていても仕方がないので、どんどん復元していきます。

汚れ除去の下準備が終わり、組みあがりましたら、エンジンのコンピューター（ECU）を取り外し、EGRを忘れてもらい、排気ガスが混ざらない状態にするプログラムを作成してインストール。

同時にノーマル状態のバックアップも保存しておりますので、将来元に戻すことも可能ですし、万が一のＥＣＵトラブルがあった際にも経済的メリットがあります。

仕上に？？？？

リキモリジェットクリーントロニックⅡを施工して、インジェクターの噴霧状態の最適化を行います。

今までは、汚れた空気を吸い込んでいたエンジンですから、当然燃焼室内にあるインジェクターの詰りも考えられます。

噴霧状態を改善する事によって、

故障理数の低減

パワーアップ

燃費の向上

排気ガスの低減

などが期待できます。

一通り作業が終わり、エンジンオイルの交換を行ったのですが・・・・

ＤＬ－1　？？？？

DL-1は国産車向けの小型DPF車用の規格ですが、同じDPF付きの車両でも、残念ながら欧州車には役不足です。

欧州車は、国産車よりもHTHS粘度という、エンジン内の摩耗を抑制する数値が高いものが要求されています。

是非、車両の要求規格に適したものをご使用ください。

全ての作業が終わり、テストドライブ～

めっちゃ快適に走ります！

チューニングしたみたいにトルクフルで、低速からアクセルワークは半分くらいでグイグイ加速！

施工後は、新鮮空気に排気ガスが混ぜられてエンジンに入る事はなくなります。

燃費の悪化も無くなれば、インマニ内部や各エアダクト内部にカーボンが溜まる事も理論上ありません。

EGR本体・EGRクーラーなどのも汚れにくくなるので、将来交換を促されるようなことも無いでしょう。

もちろん、この年代のBMW、MINIでは定番のEGRトラブルでのエンジンチェックランプ点灯の心配もありません。

エンジンレスポンスも良くなって、燃費も良くなって、車が快調になり、車寿命も延びますし、生涯の内に車にかけるお金も節約する事になると思います。

私が考えるに、上記整備を行えば、燃費も上がり、燃焼状態も良くなる為、

二酸化炭素（CO2）　一酸化炭素（CO）　炭化水素（HC

などの有害物質は確実に減ると思います。

但し、EGRを撤廃しているので、理論上NOxは増えますが、【EGR流量不足】で走っている車両は、詰まっているので、NOxをどこまで低減できているかは疑問です。

NOxは多少増えても、他の有毒物質は確実に低減できていますし、この世界から車を一台救ったと思えば、環境にも貢献できているのではないでしょうか？？

言いすぎですかね？？

ただし、微妙に「グレー」な対処である事はご理解下さい。

ご依頼ありがとうございました！

※尚、排気ガス排出数値が国内基準値を上回る場合は、プログラムインストールではなく修理を勧めさせて頂く事があります。事前にご理解下さい。

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