BMW M6(F13) トラブル修理　エンジン不調　ドライブトレーン 名古屋市西区｜車検・点検・修理のグーネットピット

BMW　M6クーペ（F13）　ドライブトレーン表示です。
直前にエンジンオイルをロイヤルパープルで交換。
インターバルを確認したら、ブレーキフルードも交換されていないという事で、ブレーキフルードも交換。
その直後のトラブルです(汗）

BMWのドライブトレーンは、エンジン・ミッション・ブレーキなど、その車両の性能を発揮できないトラブルの際に表示されます。

BMWユーザーにとっては、とっても嫌な表示ですね！

安定化電源にBMW純正診断機（ISTA）が繋がれ、診断開始。

初期DTCは
EXカムセンサーの不具合と、過給圧の停止。
DTCはいっぱいあっても、原因はおそらく一つです。
カムセンサーの信号不具合によって、エンジン保護のためにタービンを停止している状態と思われます。

配線図を確認し、診断を開始していきます。
よく言われます「今の車って、診断機つなげると故障個所がわかるんでしょ？」って。
まあ確かにわかるケースも多いです。
しかしながら、診断機も誤診断はありますし、グレーゾーンの判断は出来ません。
正確に言うならば、およその範囲のヒントはくれますが、ピンポイントで故障個所を判別する事は出来ません。
診断機の表示に従い、怪しい箇所を何となく変える整備工場やDIYユーザーは多いですが、ドツボにハマるケースも多いのが実情です。
今回のケースで表示されているカムセンサーひとつとっても、センサーなのか配線なのかECUなのかは診断機では判断できず、そこの何が壊れているかをピンポイントで判断するのは整備士の仕事です。

カムセンサーの電源電圧を確認します。
多くの乗用車のセンサー電圧は5Vで駆動しています。
V型エンジンのこの車両ではEXカムセンサーも当然２つあるので、左右バンクで違いを確認しながら診断を進めていきましょう。
両方4.9V以上出力されているので問題はなさそうです。
この診断で、電源線・アースの問題とECU出力は問題ない事がわかりました。
ここで問題があれば、ECU側で電圧測定をしさらに深い診断が必要となってきます。

電源がOKでしたので、センサー単体のテストをしてしていきましょう。
バンク２の方はこんな波形が表示されています。
カム位置に応じて5Vしっかり出力されていますが・・・・

バンク1は・・・・・
おや？？
動いて入るものの、出力が2V位？？
そして、波形線が乱れています。
これではECUは正確な判断は出来ません。
センサー単体での診断でNGでしたので、カムポジションセンサーの単体不良で間違いなさそうです。

社外品・OEM品・純正品と色々ありますが、お客様と相談の上、今回は信頼の純正品を選択されました。

交換後、直るかな？？？？

とドキドキしながらエンジン始動する事はありません。

元気になりトルクフルなM6本来の走りを取り戻しました！

V8　4.4ﾘｯﾀｰツインターボ600馬力はさすがです！

ご用命ありがとうございました！

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