新車試乗レポート
更新日:2022.02.16 / 掲載日:2022.02.16

【試乗レポート ランボルギーニ ウルス】あらゆる欲望を叶えてくれるSUV界のスーパースター

文●大音安弘 写真●澤田和久、内藤敬仁

 世界的なSUVブームは、従来の常識を打ち破る高級SUVを続々と誕生させている。その中でも異色の存在といえるのが、「ランボルギーニ ウルス」だろう。2017年12月、スーパーカーブランドとして初となるクロスオーバーSUVを投入。登場から4年を迎えた2021年12月末までに16,000台が納車されたヒット作だ。もちろん、現行ランボルギーニモデルでは、年間トップのセールスを記録し、同社の成長を支えている。

「LM002」のDNAを受け継いだスーパーSUV

 そんなウルスは、他のランボと異なり、親会社アウディが属するフォルクスワーゲン・グループの資源を活用して開発された。グループ内の大型高級SUVと基本を共有しているのだが、他のモデルの影を全くチラつかせない独特の雰囲気を放つ。それはランボルギーニに相応しい存在であることを意味するものだ。私は、その強烈な個性の原点には、あるクルマの存在が大きいと睨んでいる。それが1982年に発表されたスーパーSUV「LM002」だ。本格的な悪路走破性を備えるクロカンながら、フロントにランボ製のV12気筒エンジンを搭載することで、オンロードでは最高速度206km/hを誇った。つまり、今から40年も前に、ランボルギーニには独自の哲学によるスーパーSUVを完成させた実績があるのだ。そのプライドが、ウルスを単なる高性能なSUVではなく、本物のスーパーSUVとして誕生させるベースとなったというのは、ちょっと夢を見すぎだろうか。しかし、全くキャラクターの異なる2台だが、時代を超えて、異色の存在であり続ける点は、さすがランボルギーニと称賛したくなる。

ランボルギーニの世界観がそのままSUVとして表現されている

 そんなウルスの世界観は、まさに「アヴァンタドール」と「ウラカン」のエッセンスをSUVに注入したもの。鋭さを感じさせる前後マスクや直線と幾何学模様を取り入れたボディラインは、まさにランボルギーニらしさに溢れる。因みに、ガラスとボディの面積比率は、ランボの黄金比に倣っており、他モデルと共通だ。その世界観は、インテリアにも強く反映されており、ドライバーにランボルギーニを操っていることを強く認識させる。その象徴のひとつが、スタートボタンだ。他のランボ同様に、カバー付きタイプとなり、安全カバーを持ち上げ、スタートボタンにアクセスする手法は、まるで戦闘機のようである。独自デザインとなるシフトレバーは、独自の大型レバー式となる点はSUV的視点と思われるが、その左右には、ドライブモードセレクト「ANIMA」のセレクターが備わり、直感的に運転中も操作ができる仕様となっているのは、走りとSUVを両立させた機能といえよう。ダッシュボードも最先端のデジタルな空間となるが、メカらしい雰囲気が強めているのはスーパーカーらしいところ。唯一、SUVらしさを感じるのは、シートポジションとドリンクホルダーの存在だろう。後席では、オプションで左右独立式の2座仕様が用意されるが、その際は、フロントシートと共通性が高いデザインとなり、4座のスーパーカーを演出している。

最高出力は650馬力で最高速度は305km/h! 走行性能はまさにスーパーカー

 刺激的な走りを生むエンジンは、フロントに搭載された4.0LV8ツインターボで、最高出力650/6,000rpm、最大トルク850Nm/2,250~4,500rpmを発揮。このユニットが、なんとランボルギーニ初のターボとなる。自動的に駆動配分を変更できるフルタイム4WDとトルコン式8速ATを介して、タイヤへと伝達される。その実力は0-100km/h加速3.6秒、最高速度305km/hとスーパースポーツに相応しいものだ。もちろん、サウンドも期待を裏切らないものを放つことを保証しよう。

 そんな最低地上高を高めたファイティングブルとなるウルスのドライブは、心拍数上昇させる瞬間に溢れる。ムード満点の内外装デザインは、乗車前からドライバーの心を刺激し、高揚させる。この感覚は、まさにスーパーカー的。そして、コクピットに収まり、スタートボタンを押す瞬間は、禁断の果実を手に伸ばすような背徳感さえ覚える。その演出も素晴らしい。もちろん、ランボの名に恥じない刺激的な走りが楽しめるが、それだけがウルスの顔ではないことを強調したい。意外にも従順な執事のような高いサポート力も持ち合わせるのだ。例えば、エアサスペンションは、快適な乗り心地の提供や乗降時のアクセス性を高めてくれる。シャープなハンドリングにも貢献する走りの武器でもあるリヤホイールステアリング(4WS)は、街中での大きなボディの取り回しを快適にする手助けもしてくれる。特筆すべきは、SUVとしての機能性だ。3003mmのロングホイールベースは、クーペライクなデザインでありながら、後席のスペースを贅沢に確保。さらにラゲッジスペースは、616L~最大1596Lまで拡張できるので、旅やアクティビティへの出かける際にも頼りになる。他のランボと異なり、現代車として重要となるADAS機能を装備できるのも大きな強みといえる。

 現代では、快適かつ高性能なSUVが数多く存在する。ウルスを含め、それらのSUVは、1台で全ての要求に応える高い機能も備える。しかし、ウルスが他のSUVと決定的に異なるのは、生まれ持ってのスーパースターであることだ。世間の目は、嫌でもウルスに注がれる。その熱い視線を喜びと感じられる人こそ、オーナーに相応しい。多忙なセレブやエグゼクティブが望む隠密行動には全く適さない。オールラウンダーだが、意外と乗り手を選ぶ。それがウルスというSUVなのだ。

ランボルギーニ ウルス(8速AT)

■全長×全幅×全高:5112×2016×1638mm
■車両重量:2200kg
■エンジン:V8DOHCターボ
■総排気量:3996cc
■最高出力:650ps/6000rpm
■最大トルク:86.7kgm/2250-4500rpm
■サスペンション前後:マルチリンク
■ブレーキ前後:Vディスク
■タイヤ前・後:285/45ZR21・315/40ZR21
■新車価格:3068万1070円

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  • 支払総額:4720万円
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  • 年式 : 2020年
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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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