新車試乗レポート
更新日:2022.03.17 / 掲載日:2022.01.07

レクサス新型NX公道試乗【1】試乗&紹介

走りの進化ぶりも想像以上!

新世代レクサスのファーストモデルとも言うべき新型NX。従来型でも高く評価されていた走りはどのように磨かれていたのか? 多くのユーザーが注目する新型の実力のほど、そのすべてを明らかにしたい。

●本文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久

LEXUS 新型NX 公道試乗リポート

“NX専用設計”を注ぐことで
1ランク上の走りを実現

 新型NXは、RAV4とハリアーにも採用されているGA-Kプラットフォームをベースに開発されている。ホイールベースは共通であり、プロポーションも似ている。取り回しとキャビンユーティリティを両立させたミドルSUVらしい車体寸法や、レクサス車にしては抑えの利いたスタイリングもあり、一見するとプレミアムの醍醐味に欠くようにも思えるが、表層よりも実にこだわったプレミアムが随所に盛り込まれている。

 新型NXに宿るプレミアム性を実感させてくれる一つとして挙げられるのが、4タイプ用意されるパワートレーンだ。

 NX350hには2.5ℓ直4+モーターのTHS Ⅱが組み合わされるが、この構成はRAV4やハリアーと同じ。ただしシステム全体の高性能化が図られたことで、前輪のモーター出力は1ランク上に引き上げられており、より力強いドライブフィールを実現している。具体的な一例としては、アクセルを踏み込んだ時の初期トルクが大きく「グイッと出る」感覚が強まっている。全体的には穏やかながらもメリハリの効いた制御を手に入れたことで力強さが際立ち、さらに全域でスムーズさを強く実感できる。ドライバビリティの面においても、1クラス上の質と洗練感を示してくれる。

 この卓越したドライブフィールは、外部充電機構がプラスされたNX450h+にも共通している。ハードウェアの構成からすればNX450h+がNX350hをベースに再設計されたと見るべきだろうが、滑らかな力感に加えて電動走行領域も広くなり、高負荷加速での伸びもいい。駆動バッテリーや補強で重くなった車両重量の影響も、乗り心地や落ち着き感という面ではいい方向に感じさせてくれる。両モデルを乗り比べると、NX450h+が明確に上であることはすぐに分かる。

新開発ターボは万能タイプ
“Fの世界”を最も味わえる

 ガソリン車で注目すべきは新開発の2.4ℓターボを搭載するNX350Fスポーツ。過給ラグを意識しない悠々とした巡航と、高回転を用いた加速での伸びやかさのバランスが良く、巡航からの全力加速でも繋がりは滑らか。6000回転あたりの負荷が強まる場面でも振動騒音は皆無で、それでいて回す心地よさも感じることができる。変速制御もリズミカルで、回転を抑えた穏やかな運転でも、マニュアルシフトでキビキビ走る状況でも素性の良さを楽しめる。NX250を除いた3つのモデルにFスポーツが用意されるが、最もFスポーツらしい雰囲気が楽しめる。大人のスポーツカーともいって良いほどだ。

 目玉となる3つのパワートレーンに比べると、NX250は平凡に思えてしまうかもしれないが、それでもトヨタ系の姉妹車たちは2ℓが標準設定になるのに対して、こちらは2.5ℓが基準。巡航や加速時の余力感や緩やかな踏み込みに対する加速追従性の良さなど最近のトヨタ車に共通する良さがあり、そこに+500cc分のトルクパワーと小気味よい変速感の8速ATが加わることで、走りのグレード感はランクアップしている。NXの上位パワートレーンには及ばないまでも、NX250の動力性能は、プレミアムに相応しい余裕を感じさせてくれる。

サスチューンは安定志向
高速域でこそ真価を発揮

 もう一つのポイントとして挙げたいのがフットワーク性能。同じGA-Kプラットフォームながらトヨタ系姉妹車よりも骨太な印象を受ける。それは高剛性ボディがもたらす硬さだけではなく、短いストロークでの減衰性のよさや揺れ返しの少なさからも体感できる。路面からの入力を力尽くしで押さえ込むような感覚もなく、強さとしなやかさが両立されるサスチューンの味付けは、強靭という表現がまさに適切だ。

 ここまでは新型NX全車に共通する印象だが、走りの質感はモデルにより異なる。重量が嵩むモデルのほうが文字通り重質な味わいがあり、FF車よりも4WD車のほうが車軸周り揺動が抑えられている印象だ。

良質なグランドツアラー
SUVの中では最高クラス

 ハンドリングについては極めて理性的かつ信頼感高いタイプ。後輪をしっかりグリップさせながらの弱アンダーステアを幅広い領域で維持してくれる。路面のうねりを感じる高速コーナリングでも方向性の乱れは少なく、修正操舵をほとんど必要としない。減速すれば容易にコーナリングラインを絞り込め、オーバーアクション気味の挙動や揺れ返しも極めて少ない。タイトなコーナーがある山岳ワインディング路でも持て余すことはなく、その運転感覚は車体サイズよりも一回りコンパクトに感じられた。

 一方で、”往なし”や”鈍し”を軸にした追従性の良さが真骨頂でもあるため、振り回すような運転にはあまり向いてない。セオリーに則った大人の運転に応えるタイプなので、秘めるハイパフォーマンスを実感しにくい面もある。刺激や乗りこなし感を求めるスポーツ好きにとっては物足りなさを感じるシーンもあるだろうが、グランドツアラーとしての資質はSUVの中ではトップレベルといっていい。

 なお、Fスポーツには電子制御ダンパーが採用されているため、走行モードでノーマルとハード(スポーツS+)の選択が可能。ノーマル状態に比べるとハードでは限界でのコントロール性こそ多少のアドバンテージを感じるが、普通に乗る分には硬め。ハイパフォーマンス感を味わうための特別なモードという印象を受ける。また、ハード設定でもNX350Fスポーツは、他のFスポーツよりも雑味がない。ハンドリングの落ち着きとラインコントロール性が向上していることもあって、操安面重視の選択でも、Fスポーツを代表するモデルだった。

 ラフロードへの対応力は未評価だが、高い基本性能から無難にこなせるはず。長い距離を走る高速道路からアップダウンが繰り返される山岳路まで、走る場所を選ばず快適に過ごせる乗り味と性能は、万人にオススメできる。ドライバーはもちろん同乗者にとっても優しい走りが体感できることも、新型NXの大きな魅力だろう。

サスチューンのみならず、重心高を低減させる工夫や贅沢なボディ補強が施されたことで、シャシー性能も大きく向上。同クラスのトヨタ系モデルとは一線を画した運動性能の良さを実感できる。
ストレートからタイトコーナーまで素直なステアリング感覚を持つことも美点の一つ。ロードノイズの侵入を許さないキャビン静粛性の高さも上級モデルらしい強みに思える。
ハンドリングの追従性や操舵感覚の違いが、Fスポーツ車とバージョンL車の差別ポイント。電子制御サス仕様のFスポーツ車の方がキレ味鋭いタイプだが、バージョンL車の安定感重視のセッテイングもNXのキャラには似合いだ。

エクステリア

NX350h バージョンL

NX350 Fスポーツ

インテリア

NX350h バージョンL(ヘーゼル)

NX350 Fスポーツ(Fスポーツ専用フレアレッド)

サンルーフはチルト&スライド機構を持つムーンルーフが全グレード標準装着されるが、ルーフ全体にガラスが広がるパノラマルーフをOPで選ぶことも可能。(写真はパノラマルーフ)

ボディカラー/インテリアカラー

ボディカラー

インテリアカラー

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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