新車試乗レポート
更新日:2022.03.22 / 掲載日:2021.09.22
輸入車試乗レポート VOLKSWAGEN 「ARTEON-アルテオン」【マイナーチェンジ】

●文:川島茂夫 ●写真:編集部
フォルクスワーゲンのプレミアムモデル、アルテオンがこのほどマイナーチェンジを行った。よりスタイリッシュになったエクステリアに加え、インテリアの質感も大きく向上。新たにラインナップに加わったシューティングブレークも見逃せない存在だ。
●発表(受注開始)日:’21年7月28日 ●価格:アルテオン567万9000~624万6000円、アルテオンシューティングブレーク587万9000~644万6000円、 ●輸入元:フォルクスワーゲン グループ ジャパン ●問い合わせ先:0120-993-199 主要諸元(アルテオン TSI 4MOTION エレガンス) ●全長×全幅×全高(mm):4870×1875×1445●ホイールベース(mm):2835●車両重量(kg):1700●パワートレーン:1984cc直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(272PS/35.7kg・m)●トランスミッション:7速DSG●WLTCモード燃費(km/L):11.5●燃料タンク(L):66(プレミアム)●サスペンション前/後:マクファーソンストラット(スタビライザー付)/4リンク(スタビライザー付)●タイヤサイズ:245/35R20●車両本体価格:624万6000円


VWのフラッグシップに相応しいモデルに進化
パサートからプレミアム&スペシャリティ志向で発展したモデルがアルテオンである。その外観を見ればキャラについてあれこれ語る必要もないだろう。 しかし、実用性を捨ててクーペルックに奔ったと断定するのも間違いだ。キャビンスペースに余裕のあるプラットフォームから開発されていることもあるが、後席のヘッドルームや着座姿勢、視界の勘所を上手に押さえて、外観の印象以上に4名乗車で寛げるキャビンである。荷室についても同様であり、かさのある荷物の積載性では本格ワゴンに劣るがトノカバー以下の容量ならワゴンと同等以上である。 搭載パワートレーンは2Lターボに7速DCT。272PS/35.7kg・mのパワースペックを安全に受け止めるべく駆動は4WDを採用している。これらのスペックやスタイルから容易に想像できると思うが、走りもかなりの高性能志向である。ただし、マニアックなタイプではない。 引き締められたサスは加減速の影響を受けにくいフラットなロール軸で前後輪のグリップバランスも安定。うねりや加減速で方向性を乱すこともなく、操舵で指示されたラインを穏やかにトレース。パワートレーンはどの領域でも同じような追従感を示し、開ければ開けたでターボらしい伸びやかな加速が楽しめる。要するにスーパーツアラー型の走りなのだ。 キャラも走りの志向はMC前と大きく変わらず、運転支援や車載ITのアップデートが主たる変更点。やはりアルテオンはVWらしいフラッグシップモデルなのである。





前後席ともにサポートの効いたシートでロングドライブにも好適。トランクスルー機能を備えている。

新たにシューティングブレークもラインナップに加わった


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