新車試乗レポート
更新日:2019.05.24 / 掲載日:2019.02.05
新型GLE 海外試乗
7年ぶりのフルチェンジとなる新型GLEの国際試乗会がアメリカ・テキサス州サンアントニオで開催された。4代目となるラグジュアリーSUVはどのような進化を遂げたのだろうか。
●文:飯田裕子 ●写真:メルセデス・ベンツ日本
MERCEDES-BENZ GLE450 4 MATIC[海外仕様]

GLE450 4マティック[海外仕様]
主要諸元(試乗車:GLE450 4マティック)
※諸元は海外仕様/オプションを除く
●全長×全幅×全高(mm):4924 × 1947 × 1772●ホイールベース(mm):2995●車両重量(kg):2220●駆動方式:4WD●パワートレーン:2999cc直列6気筒ツインターボ+モーター(367PS/51.0kg・m+22PS/25.5kg・m)●トランスミッション:9速AT●燃料タンク(L):85(プレミアム)●最小回転半径(m):6.0●タイヤサイズ:255/50R19
ボディもキャビンも拡大。先進装備が最新版に
2015年のマイナーチェンジで車名をMクラスからGLEに改めて以来、初のモデルチェンジを行ったメルセデスのミドルサイズSUV。想定される競合モデルはBMW・X5、アウディ・Q7、ポルシェ・マカンあたり。しかし、メルセデスの新型GLEはそれらのライバルとは異なる、座席を問わずに得られる滑らかな乗り心地や静粛性が快適性を一層高め、乗る人を選ばぬ頼もしくて優しいハンドリングが与えられていた。またMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)をはじめとする最新のインフォテインメントシステムが次世代モデルらしさを強調していた。
新型のボディサイズは、先代モデルに対し全長が105mm延びたのに伴い、ホイールベースが80mm延長され、2列目の足下スペースが69mmも拡大。快適性の向上ぶりはこの2列目が最も実感しやすい。試乗車のメインは、デリバリーの第1弾となる3L直6ターボ+ISGを搭載するマイルドハイブリッドモデルのGLE450。電動モーターアシストによる発進や加速と、ターボであることを忘れさせるスムーズさと厚みのあるトルクの協調ぶりによって、性能のみならず乗り味の上質さも向上。新搭載のトルクオンデマンド式4WDはFR走行頻度が高い印象があり、燃費とハンドリングの相乗効果を高めているのは間違いない。

空力ボディに48V電装の最新メカを搭載し、上位グレードには前後配分0-100%のトルクオンデマンド式4WDを新採用。’19年に欧州と米国を皮切りに3L直6+ISG仕様が販売開始。日本導入は新採用の電子制御サスではなくエアサス仕様で、ディーゼル車も導入見込みだ。


2枚の12.3型ディスプレイがインパネを覆う。「Hey Mercedes !」でAIが起動するMBUXが搭載されるほか、快適機能もフル装備。

荷室容量は630Lから2055Lまでアレンジ可能。3列目シートも前後スライドが可能で、シートを倒しても荷室床はフラットだ。