新車試乗レポート
更新日:2018.10.26 / 掲載日:2018.10.26
JEEP WRANGLER<最新プレミアム速攻試乗>
JEEPの伝統を受け継ぐラングラーが11月23日にモデルチェンジする。2LターボのUnlimited Sportと3.6LV6のUnlimited Sahara LaunchEditionをオン・オフロードで試乗した。
●文:川島茂夫●写真:益田和久
JEEP WRANGLER

JEEP WRANGLER[モデルチェンジ]
●発売日:’18年11月23日
●価格:459万~530万円
●輸入元:FCAジャパン
●問い合わせ先:0120-779-159
主要諸元(Unlimited Sahara LaunchEdition)
●全長×全幅×全高(mm):4870×1895×1840●ホイールベース(mm):3010●車両重量(kg):1980●駆動方式:4WD●パワートレーン:3604ccV6DOHC(284PS/35.4kg・m)●トランスミッション:8AT●JC08モード燃費(km/L):9.2●燃料タンク容量(L):81[レギュラー]●最小回転半径(m):6.2●タイヤサイズ:255/70R18●価格:530万円 ※オプションを含まず
ハードな悪路も難なくこなす実力
内外装は職人的な機能性と最新スポーツギアのファッション感覚を併せ持つ。ハードトップは前席部と後部の2分割で脱着可能。4枚のドアも同様。さらにはフロントウインドウの前倒しも可能(公道走行不可)である。正真正銘のフルオープンなので、当然室内にはロールバーが張り巡らされている。これもデザインの要点。機能感も遊び心もテンコ盛りだ。
見た目ばかりではない。走らせても「本物」である。悪路走行ステージが雨後だったこともあり、かなりハードな設定。パートタイム4WD(4H)モードを選択し、マニュアル変速で乗り入れる。窪みのできた急登坂も難なくクリア。急降坂ではヒルディセントモードの選択も可能だが、使用できるのは4Lモード時限定。フットブレーキ操作だけで降ろしても問題もなし。狭路では左ドアのサイドモニターがライン取りに威力を発揮。また、アクセルワークに俊敏に反応するパワートレーンも悪路踏破を容易にするポイントである。意外だったのは3・6LのV6の反応のよさ。2Lターボ車以上に小技も利く。燃費とのバランスを考えれば2Lターボが圧倒的なのは言うまでもないが。
4WDモードをオートに設定してオンロードへ。車軸周りの揺れなど乗り心地は本格オフローダー特有だが、前記したパワートレーンの扱いやすさもあり、オンロードも過ごしやすい。角張ったデザインの車両感覚の掴みやすさもあって、取り回しも悪くない。日常も非日常も「わくわく」気分を楽しませてくれる一車である。

ジープブランドの象徴とも言える本格オフローダー「ラングラー」が11年ぶりに全面改良。ベルトラインを下げることでウインドウ面積を大きく取り、特にオフロードでの視認性を高めたデザインに仕上がっている。ウインドシールドはエアロダイナミクスを高めるために現行型より5.8度傾斜している。

水平基調にデザインされたインパネには、操作系が直感的に分かるように配置。Saharaは8.4インチのパネルモニターを装備し、第4世代Uconnectシステムを搭載。

Saharaには3.6LペンタスターV型6気筒エンジン(284PS/35.4kg・m)を搭載。トランスミッションはクラス唯一の8速AT。

センターコンソールにはシフトレバー、トランスファーレバーを配置。Saharaは革巻きシフトノブを標準装備する。
Saharaはレザーシートを標準装備。ホイールベースが拡大したことで、居住スペースが広くなり快適性が向上。

もちろん本領はオフロードだが、アクセルワークに機敏に反応するパワートレーンのおかげもあり、オンロードの走りもこなす。
提供元:月刊自家用車