新車試乗レポート
更新日:2018.10.02 / 掲載日:2018.06.21
キャデラック エスカレード 試乗レポート

高速巡航性能が自慢の、豪華絢爛で巨大なアメリカン
アメ車らしいアメ車。エスカレードに接すると、アメリカのクルマづくりの真骨頂を実感できる。スポーティな欧州のSUVとは違う、実用性の高い日本のSUVとも違う、独特の価値観を堪能できるからだ。
アメリカを発信源として欧州にも飛び火したSUVブームは日本にも上陸。日本国内の年間SUV販売台数はここ5年間で約2倍となり、2017年には45万台以上のSUVが販売された。おのずと各メーカーも商品展開に力を注ぐこととなり、SUV市場はいま選べる車種も多く、百花繚乱といえる状態である。
そんななかで、あえてアメリカ製の巨大なSUVを買う理由はどこにあるのか?それは「最上級のラグジュアリーを味わえるから」のひと言に尽きる。
全長5195mm×全幅2065mmのボディはとにかく大きい。大きいだけでなく、巨大なメッキグリルを組み合わせてギラギラとした顔つきはまるで周囲を威圧するかのような存在感。目立ちたくないひとは乗るのを控えたほうがいいくらい、注目されてしまう。

そして真骨頂はインテリア。レザーと木目をふんだんに使ったコーディネートは、上質というより「ラグジュアリー」という言葉がよく似合う。こういう雰囲気を作らせたらアメリカ人は本当に上手だし、日本でも熱烈なファンがいるのも納得だ。巨大なだけあって3列目や荷室が広いのも長所のひとつ。
走りだって、いかにもアメリカ車らしい。ハンドリングや超高速域の安定性を誇る欧州勢に対して、こちらは100km/h程度で高速道路を巡航するのがもっとも得意で、大排気量エンジンゆえのトルクの太さも手伝って長時間移動がとにかく疲れない設計なのだ。昨年6月の改良で従来は6速だったATが8速化されて走行性能が高まったし燃費もよくなった。完全停止まで自動で行う追従型クルーズコントロールが備わるから渋滞だって楽である。
この優雅さは、他では味わえないものだ。
文●工藤貴宏
写真●澤田和久、内藤敬仁
問い合わせ GMフリーダイヤル TEL:0120-711-276
Detail Check
コックピット
コックピット
全車左ハンドルでコラムシフトとアメ車の世界にどっぷりと浸れる。インパネ中央にはナビも組み込まれ、2018年モデルはコンソールボックスやシートメモリースイッチの形状が変更され、さらに使いやすくなった。
インテリア
インテリア
柔らかい座り心地のレザーシートが乗員を迎える。2列目は「プレミアム」がベンチシートで3人掛け、「プラチナム」は左右が独立した2人掛けだ。3列目も大人が快適に座れる実用的な広さが自慢。
エンジン
エンジン
伝統的なV8エンジンは約2.7トンもある巨体を優雅に走らせる。全車4WDで、2017年モデルからは悪路でより強い駆動力が得られる低速ギヤも搭載している。
ラゲッジルーム
ラゲッジルーム
3列目を倒さず大型スーツケースが積める荷室。3列目を倒すと、ミドルサイズSUVで2列目格納状態と同じくらい広い。
キャデラック エスカレード プラチナム(8速AT)
全長×全幅×全高 | 5195×2065×1910mm |
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ホイールベース | 2950mm |
トレッド前後 | 1745mm |
車両重量 | 2670kg |
エンジン | V8OHV |
総排気量 | 6153cc |
最高出力 | 426ps/5600rpm |
最大トルク | 63.5kg m/4100rpm |
サスペンション前/後 | ダブルウィッシュボーン/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前・後 | 285/45R22 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2017年6月)
エスカレード プレミアム(8速AT) | 1260万9000円 |
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エスカレード プラチナム(8速AT) | 1360万8000円 |
Body Color
■セーブルブラック ■レッドパッションティンコート □クリスタルホワイトトゥリコート ■サテンスティールメタリック |