新車試乗レポート
更新日:2018.10.22 / 掲載日:2018.01.29
スバルXV【価格帯別】人気SUVベストバイ/100万~300万円

SUBARU XV (2L車) 価格帯:248万4000~267万8400円
PROFILE
2017年春に発売されたスバルXVは、歴代モデル同様にインプレッサ・スポーツをベースに開発されている。スバルの新世代プラットフォーム「SGP」の採用により、SUVに最適化された設計が与えられたことが特徴だ。また、スバル車の泣き所である内装の質感が大きく高まったこともトピック。パワートレーンは伝統の水平対向1.6Lと2Lが設定される。

インパネの基本デザインはインプレッサと共通。質感向上が図られ、先代よりプレミアム感が高まった。また2L車のシートにはオレンジステッチが刻まれ、1.6L車との差別化が図られている。
SGP採用により走りが大進化。内装や仕立ての向上も見逃せない
だからオススメ! by 川島
高いレベルでまとまった一台。街中中心でも選ぶ価値あり
1.6L車もなかなかの走りだが、多くのユーザーにとって丁度いいバランスを持つ2L車の方が優れている。ハードウェアの構成はインプレッサとの共用部分も多いが、専用サスの採用などで最低地上高はSUVトップクラスの200mmを確保。AWD+X-MODEの採用など、スバルならではの全天候ツーリング性能も優秀だ。全高は多くの立体駐車場も入庫可能な1550mmであり、車両感覚が掴みやすい点も好ましい。タウンユースでの使い勝手も含めて万人にオススメできるSUVだ。だからオススメ! by 山本
オン/オフを問わない万能モデル。ハンドリング特性も優秀だ
新型インプレッサがベースになるクロスオーバーSUV。内外装はシンプルなインプレッサに対して、XVはプラスαにより力強さを強調。無理に豪華に見せずカジュアルなイメージがマルだ。ハンドリングはSGPの採用によりオンロードではアイポイントの高いインプレッサと言えるハンドリング、オフロードでは下手なSUVを顔負けの悪路走破性を両立させている。1.6Lと2.0Lを選べるが、パフォーマンスと燃費のバランスが優れる2.0Lがベストだろう。
ハンドリングも乗り味もインプレッサに勝る

SGP採用第一弾車はインプレッサだが、実はSGPはクロスオーバー適正も考慮し開発されたため、XVとは抜群の相性をみせる。走らせた印象も、一体感のあるハンドリングとストローク感ある乗り味のバランスは、インプレッサよりレベルが高い。オンロード主体でもあえてXVを選ぶ意味はある。
2Lは先代譲りのFB型だが、直噴化などの改良により燃費性能が向上。154PS/20.0kg・mの出力特性(1.6Lは115PS/15.1kg・m)は1420~1440kgの車両重量を引っ張るに十分だ。
本格メカニズムを搭載。悪路走破性も優秀だ

全車に本格AWDシステムを搭載し、最低地上高も200mmを確保するなど、スバルが伝統的に強いオフロード特性もしっかりと盛り込まれている。さらに2L車は雪道や荒れた山道などでタイヤの空転を自動的に制御するX-MODEを標準装備。さらに高い走破性を持つ。
スバル伝統のシンメトリカルAWDは、低重心と重量バランスの良さに秀でるほか、路面状況に応じて最適なトルク配分を行う機能も有する。名ばかりの4WDシステムとは一線を画す走破性を持つ。
最新のツーリングアシストは採用されていないが、現行スバル車の多くに搭載されるアイサイトバージョン3を全グレード標準装備。安全性能の高さも引き続き健在だ。
従来スバル車の常識を覆した内装質感の向上も見逃せない
シートは基本骨格の最適化に加え適度な高さのサイドサポートが備わるなど、走り用途も意識した設計。シートトリムはメーカーOPのブラックレザーを含め4タイプから選べる。
SGPプラットフォームの恩恵はパッケージ全体に及ぶ。先代まではやや雑な設計だった荷室も、余計な張り出しが少なくなり、スペースいっぱいを上手に活用できるようになった。