新車試乗レポート
更新日:2017.11.30 / 掲載日:2017.11.30
RENAULT MEGANE 試乗インプレッション

新型メガーヌは本国では昨年登場している。1年遅れで日本に導入されたわけだが、車種が興味深い。主力モデルは205PSを発生する1.6Lターボを搭載するGT。専用に強化されたサスと「4コントロール」と呼ばれる4輪操舵システムを採用する。
いわゆるホットハッチに分類されるモデルであり、内外装に付くバッジはいずれも「ルノー・スポール」。ならばマニア限定のじゃじゃ馬かといえば、そうではない。高回転で切れのいい伸びを見せるターボだが、低回転でも力強く、エコモードでは回転を抑えた悠々たるツーリングも楽しめる。
フットワークは短いストロークを滑らかに使う。高性能車らしい硬さもあるが、同乗者に嫌われる粗野な衝撃はない。4コントロールがもたらしたハンドリングはタイトターンでは操舵追従よく、高速コーナーではどっしりした安定感を示す。しかも、4輪操舵を意識させない自然な操縦感覚。小技なく綺麗にコーナーをさばける。
ファン・トゥ・ドライブだけでなく、山岳&高速ツアラーとしてもまとまりがよく、性能面のプレミアムを求めるダウンサイザーに薦められる。ただ、運転支援機能が凡庸なのが玉にキズである。
RENAULT メガーヌ[フルモデルチェンジ]
●発売日:’17年11月9日
●価格:263万~354万円
●輸入元:ルノー・ジャポン
●問い合わせ先:0120-676-365
主要諸元(試乗車:メガーヌGT)※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):4935×1815×1435●ホイールベース(mm):2670●車両重量(kg):1430●駆動方式:FF●パワートレーン:1618cc直4DOHC直噴ターボ(205PS/28.6kg・m)●トランスミッション:7速AT●JC08モード燃費(km/L):N.A.●燃料タンク(L):47(プレミアム)●最小回転半径(m):5.2●タイヤサイズ:225/40R18●価格:334万円

前後LEDランプで個性を主張し、ルノー・スポールの血統を継ぐスポーティな外観。GTとスポーツ・ツアラーGTが1.6Lターボ(205PS)、GTラインは1.2Lターボ(132PS)、ともに7速ATだ。

スキなく機能的に仕立てられたコックピットは、7インチ液晶メーター、7インチ多機能タッチスクリーン、マルチメディアシステムを採用。スポーツシートはアルカンターラ素材だ。



4輪操舵は60km/hを境として低速域は逆位相で小回りを、高速域は同位相で安定性向上を狙う。センシングは車速と舵角、操舵速度の3つ。車体剛性の違い等を考慮してタイプごとに最適に制御される。
MEGANE Sport Tourer GT

●価格:354万円
ハッチバックと同様の傾向で よりマイルドなフィーリング
メガーヌGTのワゴンバリエーションがスポーツ・ツアラーGTである。ストレッチされたキャビンによりホイールベースは40mm、全長は240mm長くなっている。後席の開放感の向上やひと回り大きくなった荷室、伸びやかさと落ち着きを兼ね備えた外観など実用性と大人っぽい雰囲気が見所のひとつ。走行性能でも、大まかには5ドアのGTと共通しているが、乗り心地も操縦感覚も多少マイルドになっている。ワゴンにしてはリヤオーバーハングを感じさせない操縦性が印象的だが、同時に外観どおりの大人っぽさも加わっていた。
