新車試乗レポート
更新日:2018.11.15 / 掲載日:2017.11.30
CITROEN C3 試乗インプレッション

輸入車で上級グレードが239万円。ACCが設定されない等の安全&運転支援装備に多少の不満はあるが、国産車と違った個性を楽しみたいと考えるユーザーが注目すべきモデルがC3である。
最大の魅力はデザイン。外観はクロスオーバーSUVだが、駆動方式はFFのみで最低地上高も標準的。SUVテイストはデザインのお楽しみであり、その洒落っ気が何とも楽しい。経済性重視のクラスでもあり、洒落っ気が「造り」以上の魅力をもたらしている。
3気筒の1.2Lターボは少々パルス感も目立つが、今風の変速制御で常用回転数を抑えているので、安っぽい感じはしない。トルコン型を採用している割に変速に小気味よさもあり、活発に走るコンパクトカーの味わいもある。操縦感覚は軽快であり、日常域のしなやかさとの按配もいい。ビシと締まった感じはしないが、据わりのいい操舵感もあり高速も苦にならない。気軽さと安心感のバランスの取れた走りである。
キャビンは長時間乗車にも十分だが、荷室スペースも含めてゆとりがあまりない。コンパクトなボディサイズからしてもタウンユース中心にたまにロングドライブという使い方に程よいまとまりだ。
CITROEN C3[フルモデルチェンジ]
●発売日:’17年7月7日
●価格:216万~239万円
●輸入元:プジョー・シトロエン・ジャポン
●問い合わせ先:0120-55-4106
主要諸元(試乗車:シャイン)※オプションを含まず
●全長×全幅×全高(mm):3995×1750×1495●ホイールベース(mm):2535●車両重量(kg):1160●駆動方式:FF●パワートレーン:1199cc直3DOHCターボ(110PS/20.9kg・m)●トランスミッション:6速AT●JC08モード燃費(km/L):18.7●燃料タンク(L):45(プレミアム)●最小回転半径(m):5..5●タイヤサイズ:205/55R16●価格:239万円

全長4m弱のコンパクトボディは、丸っこいフォルムにSUVテイストを付加。ベーシックな「フィール」と装備充実の「シャイン」が設定され、シャインはルーフとボディ、ミラーのカラーコーディネートが楽しめる。

水平基調のインパネは7インチタッチスクリーンに操作をまとめたシンプルなデザイン。シャイン(写真)はバックカメラやブラインドスポットモニターを標準装備。室内幅は旧型から20mm拡大の1379mmに。
GPSを搭載した一体型フルHDカメラ、コネクテッドカム。専用アプリでスマホと連携し、データをSNSでシェアするのも簡単だ。
ひときわ目立つエアバンプは、軽い接触からボディを守ってくれる。
高圧燃料噴射システムによって高い燃焼効率を実現。小排気量ながら低い回転域から十分な実用トルクが得られ、低燃費も達成している。
写真のシャインはアルミ、フィールはスチールの16インチホイールを装着。
後席は6:4分割可倒式で、前倒し時に段差が残る。荷室容量は300L。

シトロエン伝統のソフトなシートは、コシとサポート性にも配慮。写真のグレーのほか、赤の差し色を施すアーバンレッドを用意する。