新車試乗レポート
更新日:2026.06.27 / 掲載日:2026.06.27
新型GRヤリス試乗判定・最新型“26式”の進化度チェック! GRカローラも!
TOYOTA GRヤリス 最新モデル「26式」試乗
モータースポーツでの勝利を宿命付けられたGRヤリスは、WRC直系ののDNAを色濃く感じさせる人気のホットスポーツモデル。2026年モデルとなる「26式」では、新設計のステアリングや専用タイヤ、さらに走りを変えるソフトウェア制御が加わることでさらなる深化を遂げたという。その走りの実力をリポート!
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久/トヨタ自動車

●全長×全幅×全高:3995×1805×1455㎜ ●ホイールベース:2560㎜ ●車両重量:1310㎏ ●乗車定員:4名 ●パワーユニット:1618㏄直3DOHCターボ(304PS/40.8㎏-m) ●駆動方式:4WD ●WLTC総合燃費:10.8㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:ストレット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/40R18 ●価格:588万2200円
カローラとは別物の「鋭さ」あり! 最新改良でどう進化したのか?

リカバリー重視の設計はドライバーの負担軽減に繋がる
全長4m弱の3ドアボディに304PSの1.6ℓターボを積むGRヤリスは、モータースポーツでの勝利を至上命題としたホモロゲーションモデル。2024年に8速ATのGR-DATを導入してからも、クルマの改良進化のスピードは加速するばかり。最新モデルとなる26式(2026年モデル)では、新設計ステアリングや専用タイヤの採用など、その歩みは止まらない。26式ではソフトウェアアップデートにより走行特性をカスタマイズできる機能も加わり、競技からストリートまで個々の目的に応じた最適化が可能となっている。
これまでの改良を俯瞰してみると、単なるパワーアップを図る以上に「ドライバーの負担軽減」に重きを置いていることが分かる。ミスを防ぎ、リカバリーを容易にする設計思想はモータースポーツの鉄則だが、それが結果として公道での扱いやすさにも繋がっている。
ただ、挙動の収束に「間」を持たせているGRカローラに比べると、GRヤリスの動きは極めてシャープでアグレッシブ。次の動作への移行が速く、ハイアベレージ走行では相応の緊張感を伴う。このストイックな特性こそが、タイムを削るためのハードコアな魅力になっているわけだ。
こうした尖った性格に対し、新たな選択肢として登場したのが100台限定の特別仕様車「モリゾーRR」だ。このモデルには、リヤウイングによるダウンフォース強化に加え、ニュル24時間レースの知見を投入したサスペンション調律が施されている。実際に試乗すると、低中速域からRZ系とは異なる滑らかさと落ち着きを実感できる。長距離を安心して走り切るためのこの味付けは、レクサスLBXのモリゾーRRとも共通する思想だ。
GRヤリスは、登場以来の絶え間ない進化を通じて「ドライバーと車のポテンシャルを最大化する」という命題を突き詰めてきた。極めてマニアックな存在ではあるが、速さと引き換えに生じるストレスを技術で制御するその手法は、スポーツカーの正論を体現したものといえよう。







新型GRカローラ試乗判定

●全長×全幅×全高:4410×1850×1480㎜ ●ホイールベース:2640㎜ ●車両重量:1500㎏ ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1618㏄直3DOHCターボ(304PS/40.8㎏-m) ●駆動方式:4WD ●WLTC総合燃費:12.4㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:ストレット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:235/40R18 ●価格:598万円
GRカローラも最新25式で大幅アップデート
通常販売となったことで現実的な選択肢に
名機TE27型レビンの再来を彷彿とさせるGRカローラは、モータースポーツでの勝利を掲げ、GRヤリスの心臓部をカローラスポーツの車体に移植したハードコアスポーツ。25式(2025年モデル)となる後期型では、構造用接着剤の塗布範囲拡大による剛性強化や吸気系の効率化が図られ、限界域でのポテンシャルがさらに磨かれている。
特筆すべきは、過激な走りと日常の実用性が高度に両立されている点。アクティブサウンドコントロールの採用で走行高揚感を高める一方、静粛性や乗り心地の質感も向上しており、大人4名での長距離移動も厭わないキャビン実用性を備えている。また、細やかなカスタマイズを可能にするソフトウェアアップデートも用意され、ストリートから競技レベルまで幅広い走りの対話を楽しめることも魅力のひとつ。
抽選販売から通常販売へと移行したことで、内燃機関の限界を追求しつつも「意外と使える」紳士的な一台として、現実的な選択肢となっている。