新車試乗レポート
更新日:2018.11.04 / 掲載日:2015.12.17
アウディ A6アバント 試乗レポート

ダウンサイジングの2Lターボを新設定
アウディ A6のマイナーチェンジは至って順当なものだ。フロントまわりの意匠変更や装備の追加などは、ラインアップの一員としての掟に則った進化といえる。
そんななか、注目の装備にLEDマトリクスヘッドライトがある。これは夜間走行でのハイビーム点灯時に前方車もしくは対向車が眩しくないようにするものだ。搭載するカメラが対象物をとらえると、LEDが細かく点いたり消えたりを繰り返し、影を作る。手動でハイとローを切り替えなくていいのだからこんなに便利なものはない。これも将来的な自動運転の一角を成す技術だ。
この装備はフラッグシップとなるA8からスタートした。メルセデスがSクラスに最新技術を満載するように、新しいテクノロジーはトップエンドから波及していくのが通例だ。もちろん、コストのかかるものは全体には普及しないが・・・。

といったA6だが、カタログを見ていると新たなパワートレーンが加わっているのに気づく。2L直4ターボを搭載した2.0TFSIだ。これは自然吸気の2.8L V6に替わるユニットとなる。いわゆるダウンサイジング化のひとつで、排気量を小さくすることで、エンジン自体をコンパクトかつ軽量化する。それでいて、パワーは既存のユニットより大きかったりするから申し分がない。
で、そのエンジンを搭載したアバントを走らせた。するとこれがやたら気持ちいい。クルマが軽く感じられるばかりか、ハンドリング性能まで高まった気になる。クルマとのマッチングがいいのだろう。それにパワステのチューニングも絶妙だ。
これはターボが低回転から効きトルクを発生させる恩恵である。昨今のターボユニットの特性だ。それに上までしっかりまわるのも4気筒らしい。これは隠れた秀作。A6の光る一台を見つけた気がする。
文●九島辰也 写真●GooWORLD
問い合わせ アウディコミュニケーションセンター TEL:0120-598-106
Detail Check
コックピット
コックピット
先進のカーインフォテイメントを搭載するコクピット。人間工学に基づき、直感で操作できるようデザインされる。スイッチ類をモニターに集約しているのは昨今のトレンドだが、アウディは早くから取り入れていた。
インテリア
インテリア
長距離走行でも疲れないと定評のアウディのシート。グレードはもちろん標準とオプションで素材から形状まで異なるので、しっかりチェックすることをオススメする。
エンジン
エンジン
3L V6、2L直4、1.8L直4というラインアップ。直4はターボ、V6はスーパーチャージャーを装着。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
アウディらしいきちんとしたレイアウト。リヤタイヤの出っ張りがないのはさすが。インテリジェンスを感じる。
主要諸元:アウディ A6アバント 2.0TFSIクワトロ(7速AT・Sトロニック)
全長×全幅×全高 | 4955×1875×1495mm |
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ホイールベース | 2910mm |
トレッド前/後 | 1625/1615mm |
車両重量 | 1830kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1984cc |
最高出力 | 252ps/5000-6000rpm |
最大トルク | 37.7kg m/1600-4500rpm |
サスペンション前/後 | 5リンク/トラペゾイダル |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 245/45R18 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2015年7月)
A6 1.8TFS(I 7速AT・Sトロニック) | 628万円 |
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A6 2.0TFSIクワトロ(7速AT・Sトロニック) | 680万円 |
A6 3.0TFSIクワトロ(7速AT・Sトロニック) | 888万円 |
A6アバント 1.8TFS(I 7速AT・Sトロニック) | 666万円 |
A6アバント 2.0TFSIクワトロ(7速AT・Sトロニック) | 718万円 |
A6アバント 3.0TFSIクワトロ(7速AT・Sトロニック) | 926万円 |
A6オールロードクワトロ(7速AT・Sトロニック) | 959万円 |
S6(7速AT・Sトロニック) | 1308万円 |
S6アバント(7速AT・Sトロニック) | 1346万円 |
RS6アバント(8速AT) | 1729万円 |
Body Color
■ミトスブラックメタリック ■セパンブルーパールエフェクト ■グレイシアホワイトメタリック ■ミサノレッドパールエフェクト ■デイトナグレーメタリック ■フロレットシルバーメタリック |