新車試乗レポート
更新日:2018.06.29 / 掲載日:2015.10.15
シトロエン C4 試乗レポート(2015.10.15)

パワートレーン一新でその魅力が改めて浮かび上がる
実力派がひしめき合うCセグメントの5ドアハッチバックリーグ。そのなかでシトロエンのC4は、独自のビジュアルセンスでファン層にアピールしていたものの、メカニズム面での訴求がいまいち足りなかったのは事実。従来型のパワートレーンは、自然吸気の1.6L+4速ATまたは1.6Lターボ+シングルクラッチ式2ペダルMTである6速EGSの組み合わせで、ストップ&ゴーの多い日本の都市部ではネガが強調される傾向にあったからだ。
しかし、この度の改良によってその弱点は見事に克服されることになった。エンジンは新開発の直列3気筒1.2L直噴ターボで、最高出力は130馬力で最大トルクは23.5kg m。従来型ターボと単純に数値だけを比べれば劣るものの、乗りやすさに影響するトルクはほぼ同等であることに注目。それよりも、エンジンが軽量化されたこと、排気量が小さくなったことによって燃費が16.3km/L(JC08モード)と、従来の13.5km/Lから大幅に改良されたことに注目したい。また、トランスミッションが一般的なトルコン式6速ATとなったことも大きなニュースだ。

LEDを使った新しいヘッドライトによって全体の印象がリフレッシュされた新型は装備面も充実。販売のメインと予想される上級グレードは、パノラミックガラスルーフ、17インチアルミ、ブラインドスポットモニター、フロントソナーが備わってベース車の20万円アップと魅力的なプライスを掲げる。
では、走らせてみての印象はといえば、まさに必要にして十分。トルコン式ならではのスムーズさと低速から発揮されるトルクによって、日常的なシーンでは1.2Lであることを意識することは稀。あたりがやわらかく粘り腰的な足さばき、そして身体をやさしく包み込むインテリアが織りなすライド感は十分に個性的で、C4を選ぶ価値のある仕上がり。これまで以上に多くのファンを獲得できるに違いない。
文と写真●GooWORLD
問い合わせ シトロエン コール TEL:0120-55-4106
Detail Check
コックピット
コックピット
やわらかなスラッシュスキンをダッシュボードに使ったインテリアは質感も上々。メーターパネルはホワイトからブルーまで5段階で調光できる。アップグレードパッケージ仕様はスマートキーシステムが装備される。
インテリア
インテリア
シートは前席だけでなく後席でもクッションの厚みを感じられるのが魅力。前席はさらにサイドサポートが充実しているため、包み込まれているような安心感がある。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
床下を低く掘り下げ380Lとクラス最大級の容積を確保したラゲッジ。後席は60対40でシングルフォールディングする。
エンジン
エンジン
1.2Lターボエンジンに待望の6速ATを組み合わせたパワートレーンが改良最大の見どころ。静粛性と変速マナーが改善した。
主要諸元:C4 セダクション アップグレードパッケージ(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4330×1790×1490mm |
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ホイールベース | 2610mm |
トレッド前/後 | 1525/1520mm |
車両重量 | 1330kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 1199cc |
最高出力 | 130ps/5500rpm |
最大トルク | 23.5kg m/1750rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 225/45R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2015年8月)
C4 セダクション(6速AT) | 276万円 |
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C4 セダクション アップグレードパッケージ(6速AT) | 296万円 |
Body Color
□ブラン バンキーズ ■ブルーアンクル □ブラン ナクレ ■グリ・スピリット ■ルージュ バビロン ■ノアール ペルラネラ ■ブラスク |