新車試乗レポート
更新日:2018.11.16 / 掲載日:2015.10.16
シトロエン C4 試乗レポート(2015.10.16)
シトロエン C4 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/2015年8月25日
シトロエン コール
0120-55-4106
文●森野恭行 写真●編集部
■駆動系の魅力が光るファン歓迎の大幅改良
シトロエンのCセグメントを担うC4に、「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2015」に輝く新しい心臓が移植されたことは、大きなトピックと言える。その心臓とは、新型プジョー308でも高く評価されている直噴ターボ採用の3気筒1.2L。これに組み合わされるミッションは、「EAT6」と名付けられた6速ATだ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
ピュアテック1.2Lターボの性能は130馬力/23.5kg m。4気筒1.6Lの従来型と比べると、直噴ターボ(156馬力/24.5kg m)にはパワーで見劣りするが、自然吸気(120馬力/16.3kg m)にはトルクで大差をつける。肝心なのは実際の走りだが、ボトムのトルクは痩せてはおらず、1000回転台半ばからはグイッとトルクが盛り上がってくるため、想像以上に発進・加速の印象は力強い。
もちろん、絶対的速さでは1.6Lの従来型に分があるが、1.2Lの新型でもハイペースの高速走行を楽しむことができた。性能は十分だ。課題は3気筒のネガだが、振動が気になるのはアイドリングストップが効かない停止状態、サウンドで3気筒を意識するのは加速時に伝わる独特のビート感(好意的に捉えられる)ぐらい。6速AT採用との相乗効果で、質の高い走りを実現している。
従来はターボが6速EGS(シングルクラッチ式AMT)、自然吸気が4速ATと、ミッションが魅力を欠いただけに、心臓一新は歓迎されることだろう。加えて、電動パワステのクセを緩和するなど、シャシーにも熟成のあとを見つけられる。乗り心地については、「アップグレードパッケージ」が履く17インチタイヤはタッチがやや硬質に感じられた。やさしい乗り味を好むなら、どうやら16インチを履くベースモデルが合っていそうだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
美しいグラフィックの3眼メーターは、白色系からブルー系まで5段階に色を変えられる。質感はいまもCセグメントの水準以上。メッキ加飾が適度なアクセントになっている。
褒められるのはやさしいシートの掛け心地。注文をつけたいのは、長身の人が座ると頭上高の余裕があまりない後席。トータルとして見れば、納得の居住性と質感を備えている。
■インテリア/エクステリア写真[2]
心臓は全とっかえ。3気筒1.2L直噴ターボと6速ATの組み合わせになった。アイドリングストップ付きで燃費値は16.3km/L。
380Lの大容量を誇る荷室はC4の魅力。分割式シートバックを倒せば、積載能力が大きく拡大する。
眼光が鋭くなったヘッドライト(LEDシグネチャーを融合)と、3D視覚効果を採り入れたリヤコンビランプが、外観で新しさを主張するところ。17インチアルミホイールも新規デザインだ。
シトロエン C4 セダクション アップグレードパッケージ(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4330×1790×1490mm |
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ホイールベース | 2610mm |
トレッド前/後 | 1525/1520mm |
車両重量 | 1330kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1199cc |
最高出力 | 130ps/5500rpm |
最大トルク | 23.5kg m/1750rpm |
JC08モード燃費 | 16.3km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 225/45R17 |
価格
シトロエン C4 | 276万~296万円(全グレード) |
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