新車試乗レポート
更新日:2025.07.31 / 掲載日:2025.07.31

《完全解明》新型フォレスターの魅力と実力!

SUBARU 新型フォレスター『実力&魅力完全紹介』

6代目となる新型は、最新機能&装備をプラスすることでレジャービークルとしての完成度をさらに高めてきたが、ストロングハイブリッド「S:HEV」が投入されたことで、走りの進化ぶりが気になるユーザーも多いのではなかろうか? 街中から高速、オフロードなど多彩なシチュエーションを走ることで、その実力を明らかにしてみたぞ。

●文:まるも亜希子 ●写真:澤田和久/SUBARU

新型はキャラが異なる2つのパワーユニットを用意

新型のパワートレーンは、高トルクで日常域での扱いやすさを重視した1.8ℓ直噴ターボと、2.5ℓ水平対向エンジンにモーターを組み合わせたストロングハイブリッド「S:HEV」の2タイプを用意。走行性能と燃費の両面でユーザーのニーズに応える選択肢が提供される。
■主要諸元 (X-BREAK S:HEV EX) ●全長×全幅×全高(㎜):4655×1830×1730mm ●ホイールベース:2670mm ●車両重量:1740kg ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2498cc水平対向4気筒DOHC(160PS/21.3kg-m) ●駆動モーター:交流同期電動機(88kW/270Nm) ●駆動バッテリー:リチウムイオン電池(容量4.3Ah) ●トランスミッション:リニアトロニック ●駆動方式:シンメトリカルAWD(クラッチ解放制御) ●WLTCモード総合燃費:18.8km/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:ストラット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/55R18
■主要諸元 (スポーツ EX) ●全長×全幅×全高(㎜):4655×1830×1730mm ●ホイールベース:2670mm ●車両重量:1640kg ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHCターボ(177PS/30.3kg-m) ●トランスミッション:リニアトロニック ●駆動方式:シンメトリカルAWD(常時全輪駆動) ●WLTCモード総合燃費:13.6km/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:ストラット式(F)/ダブルウィッシュボーン式(R) ●タイヤ:225/55R18

新型フォレスター《実力判定》

最新HEVの恩恵は明らか。重厚な走りと燃費を両立
初代から数えて6代目、先代から7年目のフルモデルチェンジとなったフォレスター。スバルの中でもど真ん中の正統派SUVとして、安心感や扱いやすさ、悪路走破性といった、多彩なライフスタイルに欠かせない要素をしっかりと受け継いできた。新型はさらに、デザインが大きく変化していて、水平基調でどっしりとした重厚感と上質感を併せ持つスタイルへと磨き上げられている。
グレードは少し整理され、逞しさや性能の高さが一見して感じられる「スポーツ」、そこに都会的な上質感と精悍さをプラスした「プレミアム」、アウトドアフィールドでの存在感と実用性を高めた「X-BREAK」をラインナップ。パワートレーンは1.8ℓ直噴ガソリンターボに加え、e-BOXERは従来のマイルドハイブリッドから、2.5ℓのストロングハイブリッド「S:HEV」に変更されている。
ボディサイズはほぼ変わらず、基本的なメカニズムは基本的に先代譲り。ただ、SGPはフルインナーフレーム構造に進化し、サスペンションのダンパーの減衰特性を変更したり、4WD制御を改良したりと、走行性能と快適性向上のための工夫が加えられている。
今回はS:HEVモデルを、一般道とオフロードで試乗することができた。2.5ℓ水平対向4気筒エンジンに2つのモーターとバッテリーを組み合わせ、トヨタでお馴染みのスプリット式ハイブリッドとしたS:HEVは、従来より100kgほど増えた重量が良い方向に作用しているためか、走り出しから接地感がしっかりと感じられる。落ち着いたステアリングフィールが印象的だ。
また低速から中速までなめらかにつながり、EV走行でカバーする範囲も広いと感じる。アクセル踏み込みが必要なシーンでは、エンジン稼働の気配も感じるが、エンジン音やモーター音を低減させるインシュレータの追加により、全体的には高い静粛性が得られている。従来のマイルドハイブリッドと乗り比べるとその差は歴然。車内に届く音はかなり軽減されている。
パワフルさも申し分がなく、路面の凹凸への追従性や、きつい坂道もグイグイとのぼっていく。ここは確実な進化を感じさせてくれる部分だ。レヴォーグなどと同様の11・6インチ大型ディスプレイが採用された半面、X-MODEの切り替えがタッチ画面での操作となったのは残念な点だが、オフロードでの走りは確実に頼もしくなっている。燃費性能も大幅に向上。X-BREAKでWLTCモード燃費は18.8km/ℓを達成している。

ターボ車も細かな改良で商品力を高めている
ほかには1.8ℓ直噴ターボモデルにも試乗した。このスバル最新のターボエンジンは、低回転から300Nmという余裕たっぷりのトルクを持つことが魅力。おおらかにも俊敏にも自由自在に走れる懐の深さと、より少ない燃料で必要なエネルギーを取り出すというリーン燃焼を取り入れた、優れた環境性能を両立している。パンチが効いた爆発的なターボではないが、側道から本線への合流やきつい上り坂といった、ここぞのシーンでの瞬発力も十分。さらに新型では、トランスミッションまわりの防音カバー面積を拡大する振動騒音改善を図っている。その恩恵もあってか、予想以上に静粛性が高いことにも感心させられるのだ。
乗り心地に関しては、S:HEVモデルよりも軽やかだ。路面状況の変化を感じやすいともいえるが、それが不快に感じない。コーナーでもサスが上手に動いてくれることもあって、安心感も十分。「スポーツ」と名乗りつつも、幅広いユーザーが使いやすい性格だ。
スバル車の目玉といえる先進運転支援装備は、3つのカメラを備える最新のアイサイトを標準装備するほか、「EX」グレードでは渋滞時ハンズオフ走行をはじめ、アクティブレーンチェンジといった高性能な機能が搭載される「アイサイトX」まで対応する。乗員の安全性はもちろん、歩行者保護エアバッグが新タイプにアップデートされるなど、万が一の際の被害低減にも気を配っていることがわかる。後席にもシートヒーター、エアコンアウトレット、USBソケットが標準装備となるなど、全席の快適性がアップしていることも見逃せない進化のひとつだ。
新型は歴代のフォレスターが大切にしてきた「どこにでも行ける どこでも使える」という基本価値を熟成させながら、より一層の頼もしさ、安心感、そして多様化するライフスタイルに寄り添う性能を手に入れている。幅広いユーザーに向けてオススメできる一台だ。

スバル独自のシンメトリカルAWDの恩恵は明らか。タイヤの空転を抑え駆動力を最適に制御するX-MODEが備わるなど、荒れた路面でも高い走破性を実感できる。
S:HEVは低速域ではモーター主体の電動走行、高速域や加速時にはエンジンとモーターが協調して力強い加速を実現。燃費のみならず動力性能面でもメリットがある。
エンジン+2つのモーターの組み合わせとなるS:HEVは、従来のe-BOXER(マイルドハイブリッド)より格段に強力なモーターを備え、EV走行領域を拡大している。
低重心設計とAWDにより、高速走行時も抜群の安定性を誇る。アイサイトの進化もあって、ロングドライブの安全と快適性はさらに高まっている。
1.8ℓ直噴ターボは、低回転から高トルクを発生させる特性を持つ。リニアで応答性の良い加速感と、優れた燃費性能を両立したバランスの良いモデルに仕上がっている。

新型フォレスター《タッチインプレ》

キャビン機能も正常進化。より使えるSUVに
 新型フォレスターのキャビンは、ファミリーユースなどで後席にも人が乗ることを前提とした工夫が多い。運転席や助手席から振り返って、後席の子どもの様子を見たり、荷物を取ったりすることを考慮し、前席の形状は左右非対称。どちらも内側のショルダー部分を1cmほど削って、振り向きやすくしているという。
 また積載性の高さも健在。新型は容量としてはやや減っているものの、それでもターボで512ℓ、ハイブリッドで484ℓの大容量を確保。開口部最大幅は1250mmと広く、サイドにカーゴフックやユーティリティナットを備える。使い方に合わせてアレンジしやすいラゲッジだ。

大型グリルとヘッドランプが一体化したようなフロントマスクや、左右のコンビネーションランプが高い位置でつながるリヤビューなど、全体的に塊感があり、アクティブなライフスタイルを想起させるデザインだ。
多彩なシート機能により、女性でもドライブポジションを決めやすい。後席も膝元や頭上空間に十分なゆとりが確保されるなど、ミドルSUVならではの余裕を実感。
身体をしっかりとホールドしつつ、適度な柔らかさで快適性を確保。質感も含め、新型は車格がワンランク上がった印象だ。
荷室スペースも広い開口部と十分な奥行きを確保。足の動作で開閉できるキックセンサー式ハンズフリーリヤゲートなど利便装備もプラスされる。X-BREAKの床面は撥水加工されるなど、レジャーユースも考慮される。
荷室スペースも広い開口部と十分な奥行きを確保。足の動作で開閉できるキックセンサー式ハンズフリーリヤゲートなど利便装備もプラスされる。X-BREAKの床面は撥水加工されるなど、レジャーユースも考慮される。
11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムは、視認性と操作性を両立した大型画面が特徴。ナビ機能の標準化や通信連携機能の採用など、機能性も大きく強化されている。

最終結論《S:HEVか? それともターボか?》

 スバルらしい走りという点では、ターボもS:HEVもそれぞれに満足度が高い。オフロードの走破性も進化し、頼もしい存在となるのは間違いない。先進運転支援機能が充実するアイサイトXは、ターボでも選べる(EXモデル)ので、ロングドライブが多い人は検討してもいい。
 さらなる上質感や落ち着きのある乗り心地、低燃費性能を求めるのであればS:HEVモデルがいい。プレミアムとX-BREAKをEXモデルで比較すると12万円程度の価格差があるが、プレミアムは19インチのサマータイヤ、X-BREAKは18インチのオールシーズンタイヤになる。高速道路での安定感や乗り心地を重視するならプレミアムがオススメだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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