新車試乗レポート
更新日:2025.06.20 / 掲載日:2025.06.20
《MERCEDES-BENZ GLC試乗》買い得仕様の実力チェック
注目輸入車試乗インプレッション
メルセデス・ベンツのGLCは同ブランド伝統のFRプラットフォームを採用するクロスオーバーSUVだ。今回、戦略的な価格の「コア」が新設定され、トップエンドのAMGまで幅広いラインナップが完成。あらためてその実力を体感した。
●文:川島茂夫 ●写真:月刊自家用車編集部
MERCEDES-BENZ GLC

主要諸元(試乗車:GLC 220d 4マティック コア)※オプションを含まず ●全長×全幅×全高(㎜):4720×1890×1640●ホイールベース(㎜):2890●最低地上高(㎜):180●車両重量(㎏):1930●駆動方式:4WD●パワートレーン:1992㏄直4ディーゼルターボ(197PS/440N・m)+モーター(17kW/205N・m)●トランスミッション:9速AT●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):18.1●燃料タンク(ℓ):62(軽油)●最小回転半径(m):5.5●タイヤサイズ:235/60R18
エントリーグレードでも“らしさ”は不変。リーズナブルなミドルSUV
コストダウンの犠牲なし。良質な走りを味わえる
メルセデスのSUVではGLAクラスがエントリーとなるが縦置(FR)プラットフォームモデルのエントリーに位置するのがGLCクラスだ。4WDモデルでも後輪を主駆動輪とした走りは車格感や質感の面で上級クラスらしい味わいを示してくれる。
試乗したGLC220d4マティック コアはGLCクラスの新たなエントリーモデルとして設定されたモデルであり、従来のベースグレードよりも48万円安価な価格設定が見どころとなっている。
とはいえ試乗した印象ではコストダウンの犠牲を感じることはなかった。低回転から素直で荒ぶらずに力強いディーゼルと9速ATの滑らかな変速。ほどよい重みを感じさせる乗り心地や素直な操縦感覚。キャビンスペースや積載性はミドルSUVらしいまとまり。ナビ等のエンタメ系や車載IT、ADASの機能もランクダウンなし。メルセデスらしい良質な走りと居心地を備えている。
コアは価格低減と引き替えに車体色とOP装備が制限され、主なOPはAMGラインパッケージとパノラミックスライディングルーフくらい。言い方を換えるなら設定以外のOPに興味がなければ価格差の分だけ買い得といえる。





MERCEDES-MAYBACH EQS SUV

主要諸元(試乗車:EQS 680 SUV)●全長×全幅×全高(㎜):5135×2035×1725●ホイールベース(㎜):3210●車両重量(㎏):3050●駆動方式:4WD●パワートレーン:モーター(484kW/955N・m)
富裕層をターゲットにした電動SUV
マイバッハと言えばショーファードリブンのイメージが強い。BEVの合理的なパッケージやSUVの高い室内高を活かした客室スペースや贅を凝らした設えなど後席でゆったりと過ごすにも最適。ただ、コックピット環境や多様な状況に応じた走行モード設定によりドライバーズカーとしての魅力も兼ね備える。VIPカーでもあり最上級SUVでもある。
