新車試乗レポート
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2015.06.18
ボルボ V40 試乗レポート(2015年06月)

安全装備を標準化して充実。乗り味も洗練を増した
最新V40の大きな話題は、全モデルに標準化された「インテリセーフ10」。これは、従来「セーフティパッケージ」としてオプション設定していた「歩行者・サイクリスト検知機能付きフルオートブレーキシステム」や「全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール」などのセーフティメカに、さらにリヤビューカメラをプラスしたもの。ボルボのウリである安全性や運転支援能力が一段と高まったのだから、ユーザーとしては大歓迎のはずだ。
このほかの改良点としては、多機能インターフェイスシステム(センサス)のバージョンアップ、プレミアムサウンドシステムのオプション化、LEDドライビングライトの採用(SEおよびRデザイン)も挙げられるが、より興味をそそるのはシャシーチューンの変更だろう。従来の「ダイナミックシャシー」から「ツーリングシャシー」に変わった(Rデザインを除く)のだが、違いはすぐにわかる。足の突っ張り感がとれて、とくに低中速域における乗り心地がしなやかかつ快適に変身しているのだ。

従来型の乗り心地は、17インチタイヤを履くSEだとやや硬質な印象だったが、「コンコン」、「コツコツ」の入力はグッとマイルドになり、ローノイも低減された感がある。それでいて、ハンドリングについては「ややキレが落ちたかな」という程度。ハイペース走行においても、十分に正確なハンドリングと高度なスタビリティ、高い安心感を提供してくれるから、トータルとしての満足度は高い。
さらに、6速DCTのパワーシフトのクラッチミートや変速も、新型は洗練度が上がった印象。変速の的確さやスムーズさが向上し、1.6L直噴ターボユニットとの連携がよりよくなったことで、走りの全般がさらに心地のいいものになった感がある。そう、新しいV40に乗れば、スペックに表れない面の進化や熟成も体感できるというわけだ。
文●森野恭行 写真●内藤敬仁、北川 泉
問い合わせ ボルボお客様相談室 TEL:0120-922-662
Detail Check
コックピット
コックピット
モダンで洗練されたデザイン、作り込みのレベルの高さはボルボならでは。ウッドパネルの用意もある。3つの表示モードを選択できる液晶メーターパネルも目を引く装備だ。SEにはナビパッケージが標準化された。
インテリア
インテリア
家族ユースでも無理なく使えるキャビンスペースを備える。やさしい掛け心地のシートはサポート性も良好で、長時間ドライブでも疲労が少ない。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
現在のV40はショートワゴンの位置づけ。荷室容量はさして大きくはないが積載性は工夫され、高い使い勝手を実現している。
エンジン
エンジン
「T4」の心臓は180馬力を生む1.6L直噴ターボ。これに6速DCTのパワーシフトを組み合わせる。スタート/ストップ機能搭載で、JC08モード燃費値は16.2km/L。
主要諸元:ボルボ V40 T4 SE(6速AT・ギアトロニック)
全長×全幅×全高 | 4370×1800×1440mm |
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ホイールベース | 2645mm |
トレッド前/後 | 1550/1540mm |
車両重量 | 1430kg |
エンジン | 直4DOHC+ターボ |
総排気量 | 1595cc |
最高出力 | 180ps/5700rpm |
最大トルク | 24.5kg m/1600-5000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前後 | ディスク |
タイヤサイズ前後 | 205/50R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2014年12月[一部改良])
V40 T4(6速AT・ギアトロニック) | 315万円 |
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V40 T4 SE (6速AT・ギアトロニック) | 365万円 |
V40 T5 Rデザイン(8速AT) | 436万円 |
Body Color
□クリスタルホワイトパール ■パワーブルーメタリック ■ブライトシルバーメタリック ■ブラックサファイヤメタリック ■パッションレッド □アイスホワイト ※ほか7色。 |