新車試乗レポート
更新日:2018.11.27 / 掲載日:2007.12.12
ホンダ フィット 試乗レポート(2007年12月)
ホンダ フィット 試乗レポート
試乗
発表/2007年10月18日
文:竹岡圭 写真:犬塚直樹
■使い勝手、広さ、燃費性能、そして走り・・・すべてがスケールアップ
■ドライビング/ユーティリティ
排気量1.3Lと1.5Lというラインアップは従来どおりだが、1.3Lでライバルを凌駕する100馬力、1.5Lで120馬力といずれもパワーアップ。だが、新採用のトルクコンバーター付きCVTを組み合わせ、実用燃費も向上させてきたのが動力性能的ポイント。走り出しがスムーズになったのもそうだが、平坦路で停止している間はクリープを発生させず、上り坂は通常どおりのクリープでずり下がることがないようにするという手法で、アイドリングストップ機構はもたないが、燃費向上をはかっているのだ。
ボディ剛性は格段にアップしているが、ホワイトボディのウエイトは先代と同等に抑えられた。また、足まわりも形式は同じもののジオメトリや取り付け剛性を50%向上することで、より安定感のあるよく動く足を実現。さらにパワーステアリングの電気容量を60Aに増量することで、スッキリとしたステアフィールを演出しているのだ。これらにより、先代では少々気になったピョコピョコした動きもほぼ払拭され、クルマとしての性能は飛躍的に向上している。
ボディサイズが若干大きくなった分は、室内の広さにきちんと反映されている。超フォワードキャビンという前席まわりを120mmほど前にせり出す手法で、後席のヒザまわりがだいぶ広くなり、クッションの厚みも増し、居住性がさらにアップしている。
目標どおり進化したフィット。あとはより男性的になったデザインで好みが分かれるところだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ググッとスポーティ&近未来的になったインパネまわり。ドリンクホルダーが10カ所、グローブボックスは2段式、センターコンソールにはティッシュボックスが入るスペースが確保されているなど使い勝手は向上している。
前席が最後端位置でもダイブダウンでたためるようになった後席。座面の跳ね上げ機構は健在で、裏側に整備手帳などが収納できるアンダーボックスも装備。
シートリフター調整幅が+25mmの50mmとなり、チルトはもちろんのことテレスコピック機能も追加され、フレキシブルにポジションが取れるようになった。
■インテリア/エクステリア写真[2]
i-VTECの1.3Lと1.5Lが用意されているが、どちらもやや高回転型となったところがホンダらしい。エンジンとCVTの協調制御を行うことで、実用燃費は1.3Lで9%、1.5Lで5%向上。
スペアタイヤをなくし+43Lのサブトランクを追加。427Lものスペースを確保した。サブトランクとの仕切りには、フレキシブルラゲッジボードを用意。
1.3Lをスマート、1.5Lをクール・モア・スポーティと、キャラクターを明快に分けていて、見た目的にも1.5Lのほうがスポーティな印象が強い。最小回転半径は先代同様4.7mだが、手足感覚で取りまわせる感覚は向上。
フィットL(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3900×1695×1525mm |
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ホイールベース | 2500mm |
トレッド前/後 | 1490/1475mm |
車両重量 | 1030kg |
エンジン | 直4SOHC |
総排気量 | 1339cc |
最高出力 | 100ps/6000rpm |
最大トルク | 13.0kg m/4800rpm |
10・15モード燃費 | 21.5km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 175/65R14 |
全国メーカー希望小売り価格
119万7000円~178万5000円 |